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2月定例会 (2013年2月20日)

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県議会2月定例会 知事説明要旨

(2013年2月20日)

県議会2月定例会に提案しております議案の説明に先立ち、県政運営に対する所信の一端を申し上げ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

【県政運営2期目に当たって】

私は、この度の知事選挙におきまして、引き続き、知事として県政執行の重責を担うこととなりました。54年ぶりの無投票でありましたが、初心を忘れることなく、これまで以上に県民の皆様の御期待に応えていかなくてはならないものと、覚悟を新たにしているところであります。

これまでの4年間、「心の通う温かい県政」の推進という基本姿勢に立ち、ここ山形県で暮らし続けたいという県民の皆様の想いを何よりも大切にし、県民の皆様や市町村との対話を重視しながら、「活力溢れる山形県」の実現に向けて全力をあげて取り組んでまいりました。県勢発展につながる諸課題に具体的に挑戦することで、山形県の活力を生み出し、さらに将来の発展の芽を生み出すことができたものと考えております。今後は、これまでの成果を土台としながら、さらに取組みを加速し発展させ、また、4年間の取組みを通して見出すことができた新たな課題に積極的に立ち向かうことにより、「県民一人ひとりが喜びと幸せを実感し、活き活きと輝いて生きていける山形県」を実現し、東北全体の復興、日本の再生に引き続き貢献してまいりたいと考えております。

東日本大震災から間もなく2年を迎えようとしております。この甚大な被害をもたらした大震災に際しましては、被災地への人的・物的支援や、避難された方々の受入れ、放射線対策、災害廃棄物の受入れ、さらには、風評被害対策など、本県は、全力で東北の一員としての役割を果たしてまいりました。

被災地の復旧・復興には、まだまだ長い道のりが予想されますが、被災地の方々が復興に向け懸命に取り組んでいる姿を見聞きするにつけ、いかに困難が伴おうとも、復興は必ず実現できるという手ごたえを強く感じております。今後とも、この大震災の教訓を風化させることなく、被災者一人ひとりの想いに寄り添う姿勢を持ち続けながら、復興・再生に向けた取組みに全力を尽くしてまいります。

また、こうした中、私は、被災地や被災者、避難者に対して、自分のことのように考え行動する県民の皆様の熱い想いに触れ、山形県民であることに大きな誇りを感じております。このような、困難を分かち合うという心豊かな県民性は、県民自身の幸せにもつながる、本県にとってかけがえのない宝であり、将来世代にもしっかりと継承してまいりたいと考えております。

さて、我が国の経済を巡る最近の情勢に目を向けますと、長引く円高・デフレ不況からの脱却、日本経済の再生を目指し、政府は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」を打ち出し、その第一弾として、10兆3,000億円の財政支出を伴う「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を取りまとめました。また、日本銀行も、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現に向け、政府との政策連携を強化していくこととし、前年比上昇率2%の物価安定目標の下、金融緩和を推進していくこととしております。

足下では、輸出環境の改善や経済対策の効果などを背景に、景気回復への期待を先取りする形で、株価の上昇などの改善の兆しも表れておりますが、一方では、引き続き海外景気の下振れ等による懸念もあることから、企業収益の伸長や設備投資の拡大などに依然として弱い動きが見られます。

今後、こうした動きを力強い景気回復、安定的な経済成長の軌道に乗せ、日本が元気を取り戻していくためには、我々地方が元気を取り戻すことが不可欠です。政府に対しては、今後とも、地方の声にしっかりと耳を傾け、国の経済を支えるのは地域経済であるとの認識を常に持ちながら、活力と元気に満ち溢れる地方の実現に向けて積極的に取り組んでいただくよう、引き続き強く働きかけてまいります。

本県としても、こうした国の施策も活用しながら、「活力溢れる山形」の実現に向けて確実な道筋を示すべく、一層の取組みを進めてまいります。

こうした中で、あらためて本県を取り巻く諸情勢に思いを巡らせれば、その行く手には、経済の問題にとどまらず、少子高齢化、人口減少、安全・安心な暮らしに対する不安の増大、先行き不透明な海外情勢、持続可能な財政構造への転換など、乗り越えなくてはならない課題が依然として山積しております。

こうした課題を総合的に解決していくために、本県の恵まれた地域資源を活かし、山形らしい、山形にしかできない新しい成長の姿をしっかりと実現していかなければなりません。私は、この強い決意を込めて、平成25年度当初予算において、「自然と文明が調和した理想郷山形」を実現するという本県の将来ビジョンを県民の皆様にお示ししたいと思います。

「自然」とは、我が県の豊かな自然環境、天然資源であります。「文明」は機械に代表される産業全体であります。先人から受け継ぎ伝えられてきた自然と文化を継承しつつ、現代文明の中で活かせるものは活かし、発展できるものは発展させ、働く場を創出し、県民一人ひとりが喜びと幸せを実感して生きることができる、住んで良し訪れて良しの理想郷を目指してまいります。

この将来ビジョンを実現していくため、私は、今後の施策展開の軸となる大きな理念として、「産業の振興」と「地域の再生」の二つの視点を重視し、四つの成長戦略を実行しなくてはならないと考えております。

視点の一つ目、本県の強みを活かした「産業の振興」につきましては、本県経済を牽引する力の源泉である中小企業の振興、また、さらなる6次産業化の促進も含めた農業、林業、漁業の振興が、安定雇用の創出につながるだけでなく、人口減少の抑制や、県民生活の安心実現、さらには将来の税収拡大による安定的で持続可能な行財政運営にも大きく貢献する成果を生み出すものと考えております。

もう一つの視点である「地域の再生」につきましては、総合的な少子化対策や、次代の地域づくりの担い手となる若者への総合的な支援が、活力低下が懸念される地域社会を根本から支える重要な取組みです。あわせて、東日本大震災を経てその重要性が改めて強く認識された「防災・減災」対策の強化や、広域交通ネットワークを強化した県土基盤の形成によって、県民の生活の安心を取り戻すとともに、地域資源を活用した再生可能エネルギーの導入促進によって、地域社会を「福しく」してまいりたいと考えております。

この二つの視点は、当然、重なり合う部分も多くありますので、相乗効果を発揮させながら、本県の将来に向け、次に述べる四つの成長戦略を実行することで、雇用の創出につなげてまいります。

成長戦略の一つ目は、中小企業の振興、世界最先端の技術による産業形成、企業誘致の推進、そして「観光立県山形」の実現です。

本県の強みと特色を活かした産業振興を行い、雇用創出を図ります。

県内中小企業の底力を最大限発揮できるよう、県内企業の技術力の強化や新しい技術の開発等のため、今後4年間で産業振興関連予算200億円を投入するとともに、商工業振興資金融資制度の融資枠3,000億円を確保し、県内企業の経営基盤の強化を図り、また、戦略的な企業誘致を推進するなど本県が強みを有する分野や成長が見込まれる分野などにおいて産業集積を進めます。さらに、平成26年度に開催を予定している山形デスティネーションキャンペーンを契機として、山形ならではの魅力ある地域資源を活用した観光交流の拡大を図ります。

成長戦略の二つ目は、「食産業王国やまがた」の実現です。

地域の農林水産業産出額の拡大や所得の増加、雇用の創出等を目指すうえで、大きな役割が期待される6次産業化を推進することで、「食産業王国やまがた」の実現を目指してまいります。

まず、農林漁業者による農林水産物の加工販売や、食料品製造事業者等との連携による新商品開発などを積極的に展開します。また、食品加工研究開発機能をはじめとする6次産業化を支援する基盤を整備するとともに、地域活性化につながる新たなビジネスの創出を促進してまいります。こうした取組みを加速することで、農林水産業を起点とする産出額3,000億円のさらなる拡大に向け、積極的に取り組んでまいります。

成長戦略の三つ目は、「エネルギーで地域経済活性化・産業振興」です。

私の提唱した「卒原発」の考え方に沿って、未来の世代が安心して暮らすことのできる社会の実現に向け、安全で持続可能なエネルギー源である再生可能エネルギーの導入を促進してまいります。さらに、これらの取組みを産業振興や地域活性化につなげてまいります。

これまで、といっても歴史的には限られた短い期間でありますが、エネルギーは県外から買ってくるものでありました。これをできる限り地域で産み出し地域に供給する方向に進め、経済を県内で循環させ、地域を福しくしてまいりたいと考えております。

成長戦略の四つ目は、福祉・医療・教育の充実です。

医師や看護師の確保による医療提供体制の充実など、生涯を通して適切な保健・医療・福祉サービスを切れ目なく提供するとともに、高齢になっても安心して健康に住み続けることのできる社会づくりに向けて、推進本部を立ち上げ、関連する施策を総合的に推進してまいります。また、郷土への愛着と誇りを醸成する教育の展開や、若者がライフステージに応じて活き活きと活躍できる環境づくりなど、本県の発展を担う多様な人材の育成に向け、「人づくり」の充実を推進します。

このように、福祉・医療・教育の分野はすべての県民が安心して活き活きと暮らしていくための大切な基盤であると同時に、雇用創出の可能性をもつ成長分野でもあります。現場のニーズをしっかりと受け止めながら、きめ細かな対応を進めることで、新たな雇用の創出を促してまいります。

今年度は、現行短期アクションプランの最終年度であり、平成25年度から28年度までの4年間を見据え、新たな短期アクションプランを策定いたします。その中では、今申し上げた二つの視点と四つの成長戦略をより具体的に掘り下げ、施策を展開してまいります。

また、これからの4年間には、先ほど申し上げた山形デスティネーションキャンペーンをはじめ、やまがた樹氷国体、全国育樹祭、全国豊かな海づくり大会、そして、昨年末に本県開催が決定した技能五輪全国大会及び全国アビリンピックなど全国レベルの大会やイベントが数多く開催されます。こうしたイベントの開催を契機として、山形県の新たな活力を生み出すとともに、大会の成果等を今後の山形県の発展に着実に結びつけてまいります。

一方、新たな短期アクションプランに沿って第3次山形県総合発展計画を着実に推進するため、県を取り巻く環境や厳しい財政状況を踏まえながら、様々な課題に的確に対応し、必要な行政サービスを効果的・効率的に提供できるよう、行財政運営の全分野について不断の見直しを行っていく必要があります。このため、新たな行財政改革推進プランを策定し、県民参加・協働による県づくりや県民視点に立った県政運営を推進するとともに、持続可能な財政基盤の確立に向けた取組みを進め、自主性・自立性の高い財政運営を実現してまいります。

新たな短期アクションプランと新たな行財政改革推進プランにつきましては、今後、県議会はじめ県民の皆様、市町村の御意見をお聞きしながら検討を進め、3月末までに決定してまいります。来年度以降は、この二つの新たなプランに基づき、具体的な施策や取組みを積極的に推進し、それぞれの施策等を相互に連動させながら展開することにより、県民が真に必要とする施策を責任を持ってお届けし、県民一人ひとりの思いを起点とした県づくりを進めてまいります。

次に、このたび提案いたしました平成25年度当初予算を御説明申し上げます。

【平成25年度当初予算を取り巻く環境】

我が国における現下の最大かつ喫緊の課題は、強い経済の再生であります。政府もこうした認識のもと、政策の基本を「成長と富の創出の好循環」へと転換し、雇用と所得が拡大していく強い経済を目指して、冒頭で申し上げました緊急経済対策に基づく大型補正予算と一体的なものとして、平成25年度予算を編成しております。

一方、平成25年度の地方財政対策につきましては、国と地方の協議においても最大の争点となりましたが、結果として、地方においても国家公務員と同様の給与削減を実施することを前提として、地方交付税が大幅に削減されることとなりました。地方交付税は、地方にとって一般財源の大宗を占める非常に重要な財源であり、今回の大幅な減額に対応するためには、本県においても、当面、将来の財政運営に備えた調整基金の取り崩しに頼らざるを得ない状況です。

これまでも再三申し上げてきましたとおり、今回の国の対応は、地方の自主性、自立性を阻害するとともに、国と地方の信頼関係を土台から壊すものであり、決してあってはならないものであります。引き続き、全国知事会等と連携し、国に対して地方財政への十分な配慮を要請してまいります。

一方で、本県は、新たな短期アクションプランの初年度を迎え、先ほど申し上げました「産業の振興」や「地域の再生」を強力に推進すべき重要な時期にあり、国の不十分な財政措置の穴埋めを県民に転嫁することは何としても避けなければなりません。県政を預かっている責任者として、本県の将来にとって必要な施策はしっかりとした計画のもとで着実に推進してまいります。

【平成25年度当初予算等】

以下、平成25年度当初予算における施策展開の概要について、新短期アクションプランに掲げる6本の柱に沿って申し上げます。

はじめに、第一の柱「県勢の発展を担い、未来を築く子育て支援・人づくりの充実」について申し上げます。

まず、総合的な少子化対策の推進につきましては、昨年5月に開設したやまがた結婚サポートセンターの体制を強化し、結婚を望む県民が結婚できる環境づくりを進めるほか、若年層に対して妊娠・出産についての正しい知識の普及啓発を行うとともに、特定不妊治療の助成回数を拡大し早期の治療開始を促進するなど、出生数の増加に資する取組みを強化してまいります。

また、子育て支援医療につきましては、中学生の入院医療費を新たに対象に加え、子育て家庭に対する経済的支援を拡充します。さらに、民間立保育所における保育士の処遇改善を図るとともに、放課後児童クラブにおける保育の質の向上と指導員の処遇改善を進め、児童の健全育成を推進します。

若者の支援につきましては、県政課題への対応や、若者自らが企画する地域の活力を引き出す取組みを支援する「やまがた若者チャレンジ応援事業費補助金」を創設し、若者が活躍できる環境づくりを推進します。あわせて、県内外で活躍する若者を通して山形で暮らすことの魅力を発信するキャンペーンを展開し、10代から「結婚・出産・子育て」のライフデザインを描けるよう支援してまいります。

教育の面では、本県初の併設型中高一貫校の施設整備に着手するなど県立学校の整備を推進しますとともに、私立学校の振興と教育水準の向上に向け、私立高校に対する一般補助金について、標準運営費に対する補助率を50%に引き上げます。このほか、国の就学支援金に加えた授業料軽減を充実してまいります。

また、子どもをいじめから守る社会づくりに向け、学校と地域の連携のもと、「いじめをなくそう」やまがた県民運動を全県的に展開してまいります。

文化の振興につきましては、山形駅西口拠点施設の整備内容の確定に向けた調査・検討を行うとともに、山形の宝である最上川とその流域の貴重な地域資源を「知る・守る・活かす」取組みを進めてまいります。

次に、第二の柱、「いのちと暮らしを守る安全・安心な社会の構築」について申し上げます。

健康長寿やまがたを目指し、新たに立ち上げる推進本部のもと、市町村や関係団体とともに、雪や住まい、買い物などの心配をすることなく、健康で安心して生活できる環境の整備を推進します。

また、医師及び看護師の生涯サポートプログラムに基づく施策の推進に加え、新たに介護職員のサポートプログラムを策定し、介護職員の確保・離職防止に取り組んでまいります。

特別支援教育につきましては、楯岡特別支援学校(仮称)の増築整備を進めるほか、新たに村山特別支援学校の増築整備に着手しますとともに、特別支援学校の未整備エリア等に分校を整備してまいります。また、特別支援学級に少人数学級編制を新たに導入し、きめ細かな指導体制を構築してまいります。

防災面では、本県の防災行政無線の再構築を進めるほか、全国最下位の整備率となっている市町村の同報系防災行政無線の整備に対する支援を強化いたします。また、山形空港に大規模災害の発生時における広域医療搬送体制を整備します。

原発事故から2年が経過し、避難者の本県での生活が長期化する中で、支援のための全県的なネットワークを創設し、ニーズにきめ細かに対応した支援を行ってまいります。

警察施設の充実につきましては、耐震強度に不足があり、老朽化の著しい尾花沢警察署の移転改築を進めてまいります。

次に、第三の柱、「強みと特色を活かした産業振興・雇用創出」について申し上げます。

中小企業の振興につきましては、新たに策定する「山形県中小・小規模企業支援戦略」に基づき、本県経済を支える中小・小規模企業の元気再生に向けた取組みを強化してまいります。

高度専門サポート体制の整備、円滑な事業展開や経営基盤の安定化に向けた資金面での支援の充実に加え、県内商工支援団体を構成員とする創業支援ネットワークを構築し、創業支援人材の育成、優れたビジネスプランへの創業経費の支援を行い、新たな企業の創出に向けて、準備段階から経営安定までを一貫して支援してまいります。

また、有機EL関連産業につきましては、産学官連携によるプロジェクトの取組みを始めてから10年となり、さらなる産業集積に向け、まさに正念場を迎えているものと認識しております。このため、新たな需要を拡大する販売促進策を強化しますとともに、県・市町村・民間の連携によって有機EL照明を地域全体で情報発信していくなど、「有機ELの光がつなぐ山形プロジェクト」を推進してまいります。さらに、バイオテクノロジー関連など、本県の強みとなる先端的な技術分野や成長が期待される分野に重点を置いた支援を行い、県内産業との結び付きに視点を置いた産業集積を促進してまいります。

一方で、産業振興と一体となった安定的な雇用の確保を実現するため、企業における従業員の正社員化や無期限雇用契約への転換を促進するほか、若者や女性の積極的登用、処遇改善に取り組む企業を奨励してまいります。また、県の若者就職支援センター及び求職者総合支援センターと、国のハローワークの機能を一体的に実施するための総合相談窓口を新設し、求職者の利便性を向上してまいります。

平成28年度の第54回技能五輪全国大会及び第36回全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)の開催に向け、関係機関や業界団体、企業の皆様と一緒に本県のものづくりの将来を担う若者の技能・技術向上を図っていくとともに、東北のものづくり復興の象徴となる大会を目指して準備を進めてまいります。

観光及び経済交流の面では、平成26年度開催の山形デスティネーションキャンペーンのキャッチコピーを「山形日和。」に決定したところであり、観光と農業の連携をはじめとする新たな山形の観光戦略を展開し、「観光立県山形」を実現してまいります。また、酒田港の利用拡大に向けて助成制度を拡充するほか、成長著しいASEAN諸国への販路開拓・拡大による県産品の輸出拡大を支援してまいります。

次に、第四の柱、「高い競争力を持ち、豊かな地域をつくる農林水産業の展開」について申し上げます。

本県の農林水産物の魅力や可能性を最大限に引き出し、その付加価値を向上させる6次産業化を促進するため、新たに推進本部を立ち上げ、食料品製造業との連携による商品開発プロジェクトに取り組むなど、農林水産業を起点とする食産業の振興を総合的に推進するほか、農と食による地域の魅力創造事業を創設し、各地域の産地形成の取組みを支援し、「食産業王国やまがた」の実現を目指してまいります。

デビュー4年目を迎える「つや姫」につきましては、高水準の栽培技術を維持しながら、開拓余地の大きい県外販売に重点を置いて対策を講じ、トップブランドを確立してまいります。

また、再生可能エネルギーを活用した産地基盤の整備、冬出し特産野菜の栽培拡大、周年型花きの生産性向上など、次世代型農業の普及に向けた取組みや、伝統野菜についての認知度拡大・販売促進に向けた取組みに力を注いでまいります。

畜産の分野では、畜産営農集団が行うハード事業に加え、新たに生産性向上・高品質化のための技術開発や販路開拓等のためのソフト事業を支援してまいります。

林業の分野では、高性能林業機械の導入を支援するなど低コスト作業システムの構築・導入を支援するほか、県外の住宅建設における県産木材の販路拡大を支援してまいります。

漁業の分野では、高齢化に伴い漁業就業者の減少が著しい中、漁業生産を維持するため、漁船の借入れなどの就業準備にかかる費用を助成しますとともに、就業後の収入安定に向けた所得補償制度を新設し、新たに漁業に就業しようとする方々を総合的に支援してまいります。

次に、第五の柱、「エネルギーを安定供給し、持続的な発展を可能にする環境資産の保全・創造・活用」について申し上げます。

山形県エネルギー戦略に基づき、自然環境に配慮した風力・太陽光発電施設の整備を促進しますとともに、農業水利施設を活用した小水力発電施設について、新たに7地区で事業計画を策定し、導入を進めてまいります。また、県有の22施設をはじめとする防災拠点施設等への再生可能エネルギー設備の導入を推進するとともに、民間事業者等における再生可能エネルギーの「熱」利用加速化に向けて、新たな支援制度を創設いたします。

環境エネルギー教育の充実に向け、学習プログラムを開発しますとともに、学習教材を作成し、実践することで、エネルギーに関する県民意識を醸成してまいります。

本県の水資源を保全するため、今定例会に提案しております水資源保全条例を踏まえ、新たに水資源保全総合計画の策定と、水資源保全地域の指定に向けた取組みを実施してまいります。

次に、第六の柱、「地域活力を生み出し災害に強い県土基盤の形成」について申し上げます。

広域交通ネットワークの整備促進につきましては、社会経済活動の基盤であり、地域活性化や防災対応に必要不可欠である高速道路のミッシングリンクの解消を図るとともに、地域高規格道路の整備や一般国道の機能強化などを進めてまいります。また、奥羽・羽越新幹線整備の実現に向けて、県民の機運醸成を図る活動をスタートいたします。

県民の生活を支える社会資本の整備について、自然災害から県民のいのちと財産を守るため、減災の考え方を取り入れた防災対策を推進しますとともに、道路・河川などの社会資本の長寿命化対策に取り組んでまいります。

さらに、快適な居住環境の形成に向けて、冬期でも安全に通行できる道路空間の確保に取り組みますとともに、克雪化も含めた総合的な住宅対策を引き続き推進してまいります。

これら施策の推進のため、所要の予算額を計上しました結果、平成25年度の一般会計当初予算は、6,076億3,400万円となりました。

また、公債管理特別会計など10特別会計予算は、合計で1,408億4,600万円余となりました。

今回の予算編成と同時に「山形県財政の中期展望」を策定いたしました。今後を展望いたしますと、依然として多額の財源不足が生じる厳しい財政状況が見込まれますが、引き続き歳入、歳出両面からの対策を講じながら、中長期的な財政健全化の目標であります、「臨時財政対策債と補正予算債を除いた県債残高の減少」を着実に達成しつつ、調整基金の確保に努めてまいります。

【平成24年度2月補正予算】

次に、平成24年度2月補正予算について御説明申し上げます。

まず、国の補正予算による緊急経済対策への積極的な対応であります。公共事業費及び国直轄事業負担金について270億9,500万円余を追加するほか、雇用基金や安心こども基金等5つの基金の積み増しを合わせ、合計で332億9,100万円余を追加いたします。

こうした対応に、災害復旧関係の執行実績等による減額を合わせますと、一般会計の2月補正予算総額は、140億7,700万円の減額となりました。

予算以外の案件につきましては、国家公務員の退職手当の改正措置に準じ、退職手当の額を引き下げるための山形県職員等に対する退職手当支給条例等の一部を改正する条例の設定や、地方税法の一部改正及び地方税の臨時特例に関する法律の施行に伴い、地方消費税及び個人県民税均等割の税率を引き上げるための山形県県税条例の一部を改正する条例の制定などを御提案申し上げております。

また、山形県副知事の選任につきましては、現副知事の任期満了に伴い、後任の者について、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

議案の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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