婦人団体研究大会
第46回北海道・東北ブロック地域婦人団体研究大会 知事祝辞
平成20年9月5日
県民を代表しまして、もうひとつの日本、山形へようこそと申し上げたいと思います。
「もうひとつの日本」というのは、1960年代に駐日米国大使であったライシャワー博士が、山形をそう形容しました。東京から北九州に向けて太平洋ベルト地帯、工業地帯が広がっている。北に目を転ずれば、そこには人間と自然が調和の取れた、将来に発展の可能性を秘めた地域がある。山形を「もうひとつの日本」と称したわけですが、その言葉を山形の誇りとしております。
今日は北海道・東北ブロック婦人団体の方々が一堂に会しまして、46回の研究大会を開かれているわけでございますが、東北は一つ、との拠り所になる一人の人物が円仁、慈覚大師であります。
慈覚大師は山形の立石寺、山寺を、岩手県では中尊寺、毛越寺を、宮城県では瑞厳寺を開寺された方でございます。松尾芭蕉がこの慈覚大師の足跡をまた改めてたどったのが「奥の細道」であったように思います。東北の精神性や文化、つながりといった点で、慈覚大師がとても重要な人物として浮かび上がってくるのであります。
今回は、山形県へ多くの皆様からお集まりいただいておりますが、皆様のいろんな連携を、絆を深めていただくとともに、これからの女性のあり方、わが国の発展のあり方をお考えいただく絶好のチャンスであります。
私は、この山形県で開催される大会の意義は、3つあると思っております。
わが山形県政は、「子ども夢未来志向」ということを基本理念に、将来の子どもたちは我々に対して何を求めているのか、ということを発想の起点にして政策を進めていこうとしております。また、男女共同参画を県政の中心的な柱の1つに数えて、環境づくりに、そして意識改革に取り組んでいるところでございます。
まず1つは、家庭内の話であります。
山形県は世帯数が約38万世帯で全国中位より下ですが、一世帯あたりの人員は3人で全国一多い数でございます。また、ほぼ5世帯のうち2つが共働き世帯で、お父さん、お母さんがいっしょに働いています。
それを支えているのは、4世帯のうち1世帯となっている三世代同居で、日本一高い三世代同居率を誇っているのであります。おじいちゃん、おばあちゃん方と一緒になって、みんなで支えあいながら、お父さん、お母さんも若夫婦も働きに出られる、そして家庭はしっかりと守っていただけるという、地域性、家庭内があるからでございます。そこが山形県の一番のコアということになります。
2つ目は地域です。
皆さんがそれぞれ支えあう絆が残っている地域でございます。ゴミの排出量は887gで、山形県は全国でもゴミの少ない県の一つでございます。地域に対して迷惑をかけない、環境を大切にすることが、生活として染み付いている地域でございます。
また、高齢者が4人に1人で、全国でも高いほうに入っておりますが、医療費受給額は年間約70万円で、全国平均の82万円に比べれば極めて低く、全国でも最下位に近いくらい低くなっています。やはり地域の絆があり、支えがあってこそだろうと思います。
3番目は、女性の力がこれからますます大切になってくることであります。
山形県は全国でもトップクラスの共働き率を誇っており、女性の労働力率も約8割で、全国でトップクラスであります。山形県の一年間の総生産額は約4兆円でございますが、これからの人口減少に伴って30年後ぐらいにはこれが3兆円位にまで減少してしまうという事態が訪れます。そこで、女性の労働力率を男性並みに100%近くまで30年間かかって引き上げるというシミュレーションを行うと、総生産額が6兆円まで増えるという姿があります。
山形県では、「子育て応援パスポート」という、名刺大のパスポートを作りまして、それを協賛企業の方々に提示していただければ、企業の方々の創意工夫によって、子育てのお母さん方にサービスを提供できるという事業を実施しており、県下で2,000を越える店舗からサービスを提供していただいております。
また、教育に関しても女性の力というのは非常に大きく影響してまいります。我々は今、C(コミュニケーション)改革に取り組んでおりますが、心を通わせるためにはどうすればいいのか、家庭内で心を通わせる、地域で心を通わせる、もちろん学校の先生方とも心を通わせるということは極めて重要なことだと思います。
心を通わせる必要がない典型的なのはテレビゲームです。また、テレビゲームは常に自分が勝利者になることができます。負けることもある、挫けることもある実際の人生では、負けを知らない子どもたちは自分の人生に悲観的になり、世の中にそのエネルギーを発散させる、ということが起きてしまうわけです。いかに子どもたちと心を通わせてやれることができるか、地域にとって、家庭にとって、そして子どもにとって重要になってまいります。その時にやはり、女性の方々のやさしさで子どもたちに接することが、これからも、ますます重要になってくるのであります。
そうしたことをいろいろ考えてきますと、女性の方々の力を、どうやったら一人ひとりが輝やいて発揮できるか、皆さんで連携を深めて研究し、また、理解を深めることに、今回の大会は大変意義があるものと改めて思います。
おもてなしの心で我々は接したいと常に思っております。「おもてなし」とは2つ定義があります。1つは、手間ひまを掛けることを惜しまないこと、そしてもう1つは本物であることです。
ここ、上山で開かれるこの大会は間違いなく本物でありますし、手間ひまをかけることを惜しまない大会実行委員の方々のこれまでの御努力によって、盛大な大会が開催されますこと、心からお喜び申し上げたいと思います。
皆様の益々のつながり、連携が、これからの東北・北海道地域、そしてわが国全体のパワーアップにつながりますことを心から御祈念申し上げ、また、皆様のお一人おひとりの御健勝も併せて御祈念申し上げまして、私のお祝いの言葉に代えさせていただきます。
この記事に対するお問い合わせ
- 担当課:女性青少年室
- 担当:男女共同参画担当
- TEL/FAX:023-630-2668
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