山形イノベーションセミナー
山形イノベーションセミナー 知事あいさつ
平成20年11月25日
みなさんこんにちは。
今日は山形イノベーションセミナーにお招きいただきましてありがとうございます。イノベーションについては先程、黒田学長を含め多くの方々からもお話がございましたように、単に技術進歩ということだけではなくて、より幅広い意味での地域活性化に繋がるような運動であり、そしてまた研究であると理解させていただきました。
なぜ、今このイノベーションが大切かということを私なりに考えさせていただきますと、おそらく一つの事例としては、やはり生産活動に対する制約というのが強まっていることから、現在このイノベーションに改めて注目しなければならない時代がきているのではないのかなと思います。
その制約とは何か、私は3つ、生産活動についての制約があろうと思います。一つは、何をさておいても人口が減っているということによる生産活動の制約ということであります。これはもう言を待たないところであります。まさに資本と労働という生産関数の中で最も基本的な要素の一つが減りつつあるということであります。
わが山形県も現在120万人弱の人口を抱えておりますが、向こう30年間の間に、確実に100万人を切るような状況になります。労働人口も今65万人程おりますが、この間に50万人を切るであろうということが予想されているわけでございますので、まさにこの人口減少というのは文字通り生産の制約要因になっていることは確実でございます。
もう1つの制約要因は、やはり環境ということではないでしょうか。今年は環境サミットがわが国で開かれたということもございますが、多くの方々の環境に対する意識というのがこれまで以上に高まっている。したがって、企業活動においてもこれを無視してやみくもに生産活動を行うことができなくなる、というのは当然のことでございます。したがって、環境に対する配慮が求められており、もちろん環境ということをビジネスとしてアピールすることが売りであるという面もございますが、生産活動そのものに対しては1つの大きな制約要因になっていると理解した方がよろしいのではないかなと思います。
そして3つ目は資源の制約であります。これはご案内のとおり国際原料品市況が、原油を含めてでございますが、従来に比して大幅に上昇しております。これは、単に投機的な動きということ以上に、新興国などからの実需に基づく価格高騰であるというアナリストの捉え方が一般的であります。そうすると日本の場合のように資源が非常少ない、海外に資源を頼っているような国では、現在の輸入物価というのは所与のものとして与えられ、そこでの政策的な余地というのは極めて少ない。輸入物価が高いから金融政策でということはまずありえないわけでございますので、政策も縛られているということで、大変厳しい原材料高、資源高ということでの生産活動に対する制約があります。
このように人口、環境、資源という3つの大きな制約からわれわれは今、解き放たれなければならない時代であります。したがってそれを補ってさらに余りあるほどのイノベーションをいかに生み出していくことができるか、ということが、にわかに重要性を増してくると考えられます。
したがいまして、この庄内地域でこうしたイノベーションのセミナーが開かれ、また多くの方々がそこに思いを致してこれからの活動に活かしていただけるような機会があるということでございますので、まさにこれを主催してくださいました、科学技術振興機構の皆様、そして東北公益文科大学の皆様、さらには内閣府経済社会総合研究所の皆様に心より感謝申し上げたいと思います。
また、さきほどご紹介にありましたように、今日はわが山形県が誇る東西の両横綱と言ってもいいと思いますが、このイノベーションをまさに地でいっていただいている城戸先生と冨田先生、わが山形県をまさにイノベーションで引っ張っていっていただける、また地域の新しい意味での産業クラスターを目指して日夜活躍していただいている両横綱をお招きしての今日のセミナーでございまして、大変楽しみであります。そうした意味でわが山形県もその一翼を担って、こうした考え方がこれからのこの地域に、そしてまたわが国にも広がっていき、全体として活力ある山形県、そして日本国となりますことをご祈念申し上げたいと思います。
今日は開催にあたりまして多くの皆様にご来場いただきましたことに私も併せて感謝申し上げ、ご挨拶に代えさせていただきます。ありがとうございました。