教育委員大会
第52回山形県市町村教育委員大会知事祝辞
平成20年8月28日
皆さんおはようございます。今日は第52回山形県市町村教育委員大会の開催、誠におめでとうございます。委員の皆様方からは、常日頃からぞれぞれの地域において教育及び教育行政について大変御尽力いただいておりますこと、心から感謝申し上げたいと思います。
そしてまた今日、表彰などを受賞なさる皆様におかれましては、これまで非常にありがとうございました。そしてまた今日の表彰を心からお祝い申し上げたいと思います。
さて、先ほど逸見大会委員長からもお話がございましたが、国においても大きな教育改革が実施され、そしてまさにその実行を図るべく、私ども山形県、そしてそれぞれの地域の皆様において連携を深めながら、理解とともに実践をしているということになっている訳でございます。
わが山形県全体としても、実は今教育に関しては、昨年度以来、大変大きな変化をもたらしております。
まず1つは、教育も含めてですが、3つの大きな県民運動をやっております。
まず1つは最上川です。県の歌にもなっている最上川を文化的景観として世界遺産に登録しようと、まもなく秋口には暫定リストに登録になるかどうか結果が出るわけですが、まずこれが1つございます。
それからもう1つは、食育でございます。昨年を食育元年と位置づけて、より実践的に深みを増していこうというのが今年度以降ということでございます。
そして待ったなしの地球温暖化防止運動、これもまた県民挙げての努力をしていかなければならない。この3つの県民運動を掲げております。
さらにもう1つ、子ども達の日本一化運動というものも実は3つばかり今年度掲げてございます。
1つは少年非行率全国一位維持運動です。これは現在でも少年非行率が2年連続、そしてまた、新年度に入ってからも7月現在で引き続き全国一位の低さを誇っておりますが、これを維持していこうというのがまず1つ。
それからもう1つは、米飯給食の日数を全国一位にしようという動き。それぞれの市町村からの御協力によって米の消費を少しでも支えよう、そしてまた、お米の地産地消に対する理解を、子ども達からより深めていこうという気持ちで米飯給食日本一化に取り組んでおります。
そして最後に、農業大学校、明日の農業の担い手をよりすばらしいものにしていこうということで、果樹経営学科、農産加工経営学科という新たな学科を設けることによって、農業大学校も併せて日本一化していこうという運動を展開しているわけです。
3つの県民運動、そして3つの子ども達の日本一化ということですが、中でも特に、食育、少年非行率日本一維持運動、そして地球温暖化防止などは、それぞれの地域の皆様の御協力がなければなし得ない運動でございます。
とりわけ子ども達の日本一化を巡っては、農業大学校には行政の分野があるわけですけれども、是非とも今日お集まりの教育委員の皆様からもご理解いただいて、それぞれの地域でより浸透して、明日の担い手である子どもたちをより良く育てていけるようにご一緒になって、力をあわせて取り組んでまいりたいと思っているところであります。
実は私は、子どもが3人おりまして、3人とも今小学校でございます。6年生、3年生、1年生、長男、次男、長女という順番ですが、気になることが3つばかりございます。わが家庭のことを代表して世の中の子どもに一般化することは、やや危険ではありますが、あえて申し上げると、気になることが3つございます。1つは、子ども達に「将来何になりたい」と聞いても、「パイロットになりたい」とか、女の子であれば「看護師になりたい」とか、答えがすぐ返ってこないということ。「うーん」と考えて、「なんかわかんない」という回答が帰ってくることに、やや私は自分の子どもを通して、危惧いたしております。
もう1つは、お友達がお互いに誘い合って遊びに行くということがまずほとんどなくなりました。遊びに行くときには必ず電話をかけ、数日前からアポをとって遊ぶというのです。「何々ちゃん遊ぼう」と玄関口で誘いあうような、そういう声がうちのみならず、近所でも見えにくくなったなあと、そして最後に、家庭で子ども達が学校の先生ことを語ってくれなくなったことについて、大変心配しております。
自分のときは、家に帰ると「先生がこんなこと言った」とか「先生ってこんな人なんだよ」などと、よく私は両親に語っていたことを記憶しておりますが、今の子ども達は、とりわけうちの子ども達はでしょうか、先生のことを家で語らないということが、大変心配だなあという思いがございます。
自分の家庭のことをつまびらかにして、それを一般化することは大変危険ではありますが、しかし何かそこに、今の教育に関する、地域の教育に関する1つの課題というものがあるのではないのかと、敢えて皆様にその3つをご紹介させていただきました。
そうした問題も含めて、いま山形県で一番関心があるのは、子ども達が心を通わせるかどうか、心を通わせるような教育をやっていきたいということでございます。これは、とりわけ石坂山形県の教育委員会委員長が御提唱なされたことでございます。称して我々はコミュニケーションのCをとって「C」改革と申し上げております。
家庭の中で両親とのコミュニケーションというのは本当に図られているのか、学校の中でお友達や先生と心は本当に通っているのか、そしてまた、地域のおじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんと、また地域のお友達とも心を通わせることが、本当にできているのだろうか。こうした取組みを我々は「C」改革の名のもとに、それぞれの地域、そしてまたそれぞれの学校で、心を通わせるためのプログラムというものを、それぞれの地域でお考えいただき、それを実践していこうと、もちろん横の繋がりで良い実践事例は県内に均展化させていこうという努力は行いますが、それぞれの地域で心を通わせるとは何かということをよくよく考えていただいて、実践していただきたいと思っているところでございます。
世の中は今、地方分権ということで地域にできること自分たちの発想で物事をやっていこうということで、権限や財源、そして技術経験を持った人を国から地方へという大きな動きがございます。
教育の分野においても、それぞれの地域の特性に合った、それぞれの地域の子ども達に合った、それぞれの地域の伝統や文化に合った、教育のあり方というのが必ずやあると私は信じております。山形県全体も、昔から教育3県の1つ、理念の長野、施設の福岡、そして実践の山形と言われてきたわけでございますが、そうした実践で全国の模範になるような山形県にこれからも引き続きなっていけるように、皆様とお力をあわせて子ども達のために、一緒に取り組んでまいりましょう。
今日の大会では、細谷先生がいのちについてご講演をいただくことになっております。大変興味深いお話が聞けるのではないでしょうか。細谷先生のような県出身の立派な聖路加病院副院長さんが、山形県でまた活躍していただけるとなおいいんですが、余談でございますが。
今日の皆様の大会が実り多きものでありますことを御祈念申し上げまして、御挨拶に代えさせていただきます。今日は開催誠におめでとうございます。ありがとうございました。
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