山形県倫理法人会設立15周年記念式典
山形県倫理法人会設立15周年記念式典 知事祝辞
- 平成19年7月7日
本日は山形県倫理法人会の創設15周年記念、そしてまた会員1,000社突破ということで、この式典が盛大に催されますことを心からお喜び申し上げたいと存じます。
倫理ということを考えるに、精神性とも置き換えられるのではないか。さらに言えば、人間の社会での生き方ということにも繋がっていく問題であろうと思っています。その時に、やはりこうして皆様の1000社を超える15年間に亘る御努力というものが山形県の企業の活動、そしてまた全体として山形県の社会が明るくこれまで来れたことは本当に皆様の御努力によるものでもあると、心から感謝申し上げたいと存じます。
この倫理という問題、生き方であり、精神性の問題であるといったときに、山形県の中でこうした動きがあるというのは大変意味のあることだなあと改めて思うところでございます。何故ならば、最近聞いた言葉にこんなお話がございました。精神性を重んずるインディアンの酋長、インディアンの長老というように申し上げたほうがいいと思いますが、インディアンは大変精神性を重んずる部族であります。このインディアンの長老がその部族にとってとても大切なことを決断、判断する時には、7世代向こうの部族のことを考えて物事を判断、決断すると言われているわけであります。7世代向こうということは、一世代30年と仮に考えますと、約200年ぐらい向こうのことを考えながらその部族の長老は大切なことを判断、決断するわけであります。
本当にその部族の長老は7世代先を見通すことができるのか。振り返って我々が2百年前のこと、例えば江戸時代のことを考えてみると、今の我々が持っている価値観であるとか、例えば自動車、航空機などの移動手段であるとか、こうしたことを考えて200年前に想像していたか。これはノーであります。しからば我々が今から2百年後というのは可能であるか。恐らくそれは困難であろうと思います。こう考えていった時に、ではインディアンの長老というのは何を求めていたのか。恐らく、その心を察するに、これまで営々として続いてきたその部族がこれから7世代後も自らの部族として存続し得るもの、これが長老にとっての最大の関心事項ではないかとこう思えるわけでございます。そう考えていくとこれまで脈々とその部族に受け継がれてきたことが、7世代後においてもそのまま受け継がれるということである。我々は今、ビルを建てる、そしてまた、何かを造り上げるということに一生懸命であります。予算が足りない、財政制約がある、しかし何とか自分のところだけは、とこういうようなことに力を入れております。
しかし、インディアンの部族の長老の考え方に習えば、今からは、そうした「つくる」という概念から、「のこす」という概念に大きく転換しなければいけない時代が来ているのではないかと思います。
この「つくる」から「のこす」へ我が山形県を振り返って見ると、先ず一つは大変素晴らしい自然環境があります。これを我々の次の世代、さらにその向こう側にある世代にも伝えていかなければいけません。素晴らしい環境というのはこれまでも過去の人から資産を受け継いでいるわけであり、また、未来の子ども達から我々はそれを預かっているわけであります。従って我々はこれを未来の子ども達にもしっかりと手渡す責務がある。
もう一つは山形県は大変精神性の高い地域であります。出羽三山に代表されるようなのがまさにそれであります。出羽三山は、かつて関八州までその信仰に治めました。信仰というよりもまさに精神性そのものである。いまだに例えば千葉県木更津などから参拝客が多数訪れていることなどは宿坊の宿帳をみればそれは明らかなのであります。300年、400年続いている姿がそこにある。こうした姿を我々はさらに未来においても受け継ぎ伝搬しなければいけない責務があるのであります。
それから3つ目はやはり教育であろうと思います。先程、北海道・東北方面長のお話にもありましたように、教育がとても大切である。まさに山形県は教育の実践県であります。これまで山形県は教育県の3大県と言われてきました。理念の長野、施設の福岡、そして実践の山形であります。まさに教育分野においても山形県は実践で全国に名を馳せてまいりました。そうした意味において、今申し上げた、環境、そして精神性、さらには教育、この3つの分野においても山形県は大変優れた高い水準でこれまでまいりました。
皆様の倫理法人会の努力というものは、単に企業間の、企業内の倫理性の高まりということだけでなく、そうした山形県の環境問題である、精神性の高さである、教育の実践の場である、そうした山形県がこれまで持ってきた素晴らしいものを世界にも伝えていく、その基礎となる、ベースとなる働きではないかと思っています。
これから20年、30年、50年、100年、皆様の活動がさらに広がり、この山形県が我が国全体にも誇れるようなそうした山形県に皆様と御一緒に力を合わせてやってまいりたいと思います。これからも皆様の御活躍、御活動がますます繁栄いたしますように、そして皆様お一人お一人の御健勝を合わせて祈念申し上げ、15周年記念の御挨拶並びに祝辞とさせていただきたいと思います。今日は本当におめでとうございました。
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