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平成22年 代表・一般質問の概要

 (インデックス)
  ◎ 12月定例会     (詳細は、中継録画をご覧ください。
【代表質問】 田澤 伸一 議員阿部 昇司 議員
【一般質問】 菅原  元 議員髙橋 啓介 議員伊藤 誠之 議員


 ◎ 9月定例会     (詳細は、会議録をご覧ください。)
【代表質問】 小池 克敏 議員広谷 五郎左エ門 議員
【一般質問】 森谷 仙一郎 議員笹山 一夫 議員大内 理加 議員


 ◎ 6月定例会       (詳細は、会議録をご覧ください。)
【一般質問】 青柳信雄 議員
 / 楳津博士 議員伊藤重成 議員星川純一 議員


 ◎ 2月定例会     (詳細は、会議録をご覧ください。)
【代表質問】 鈴木正法 議員土田広志 議員
【一般質問】 鈴木 孝 議員中川 勝 議員小野幸作 議員児玉 太 議員
                  吉村和武 議員金澤忠一 議員
 

 


  ◎ 12月定例会
平成22年12月6日に行われた代表質問及び7日、8日に行われた一般質問の質疑の概要は次のとおりです。 
【代表質問】 田澤 伸一 議員 / 阿部 昇司 議員
【一般質問】 菅原  元 議員 / 高橋 啓介 議員 / 伊藤 誠之 議員


【代表質問】 (各会派を代表しての質問)
  田澤伸一議員   

 

 自由民主党  田澤 伸一 議員

 
 
 
 
 
◆TPPへの対応について
 政府は11月9日、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)関係国との協議開始を盛り込んだ「包括的経済連携に関する基本方針」を閣議決定した。
政府や経済界は、日本経済活性化のためTPPへの参加は不可欠としているが、現在TPP参加国のうちベトナム・マレーシア・シンガポール・ブルネイ・チリとはコメなどを例外扱いとするEPAを既に結び、またはペルー・豪州とは交渉を進めている。アメリカ・豪州・ニュージーランドとは新たに協定を結ぶことになるが、アメリカの農産品以外の関税は3パーセント台で、撤廃しても円高の影響よりも小さい。これらを見ると、TPPに参加しなくても新たなメリットは少なく、逆に関税撤廃で安い農産物が大量に入ると農業や関連産業が窮地に追い込まれる。
日本がTPPに参加したら山形県は農業分野、或いはその他の分野も含めてプラスマイナスどの程度の影響を被ると予想されるのか。また、参加には慎重であるべきだとの知事の姿勢は今後とも変わらないのか、併せて伺いたい。
 
吉村知事  貿易自由化の影響は広く国内産業に及び、TPPを締結した場合の本県への影響を全体のものとして理論的に想定することは現時点では難しい。本県産業への影響や課題を調査・分析するプロジェクトチームを組織し、県としての考えを共有するよう指示したので、産業連関の課題や戸別情報を収集・整理していく中で、議員の影響額についての質問に答えていきたいと考える。
県としては、政府において農業政策をはじめとする国内対策の内容を明確に打ち出すとともに、関係国との協議の内容を明らかにし、国益にかなうかという視点で、国民的議論を喚起すべきと考えている。また、TPP交渉への参加については、広く国民の理解と合意が得られるまで、十分に時間をかけて慎重に検討していくべきとの慎重な姿勢には変わりない。
  
 
◆中国指定の精米工場の誘致について
 中国への米の輸出の前提となる「中国指定の精米工場」を酒田港の近隣に是非とも誘致すべきだと考える。そうすれば、県産米だけでなく日本各地から中国向けの米が酒田港に集まるため、酒田港からの輸出も可能となり、酒田港の取り扱い荷物量の増加にもつながる。解決すべき問題はあるが、副知事はどのように考えるか伺いたい。

高橋副知事  これまでハルビン市での国際貿易商談会への出展などあらゆる機会を捉えて、民間取引を中心として米の輸出拡大に取組み一定の評価を得ている。今後は中国に新たな活動拠点を設け信頼できる人脈等を生かしながら輸出拡大に向けて粘り強く取り組んでいく必要があると考えている。中国に米を輸出するには、植物検疫条件が大変厳しく、中国が認めた指定精米工場で精米することが義務付けられている。指定に当たっては、害虫の有無を確認する調査が求められるなど、衛生面で非常に厳しい基準をクリアーしなければならない。現在、指定精米工場は、全国で全農パールライス東日本株式会社神奈川工場の1箇所となっている。
  指定精米工場を酒田港の近隣地に誘致することについては、県議会の政策提言にも明記されているので、対岸との米の取引を促進する上で、検討すべきインフラの1つと考えている。米の輸出可能性を見極めながら、相手国である中国の考え方など十分把握しながら、並行して考えていくべきものと認識している。米だけでなく酒田港における貨物の量を増加させるためには、新たな交易品を具体的に想定し、必要なインフラを考えていくことも大切であると考えているので、幅広い視点から検討してまいりたい。
 
◇その他の質問 米の戸別所得補償方式の評価について、
            国民健康保険と高齢者医療について    など


 

  

 阿部 昇司議員    県政クラブ  阿部 昇司 議員

 
◆米戸別所得補償モデル事業による農業所得の見込みについて 
 県は、9月定例会において、米の概算金は大幅に低下するものの、米戸別所得補償モデル事業により所得への影響は相当程度緩和されるとの認識を示しているが、県産米の相対取引価格の低下や過剰在庫米等により米価格の先安感が払拭されない等、農業者にとっては未だ先が見えない不安定な状況が続いている。
 そこで、本年度実施されている米戸別所得補償モデル事業により今後交付予定の変動部分を含む今年度の農業所得について、現時点での見込みはどうなのか、農林水産部長に伺いたい。

農林水産部長  国から公表された全国的な主要銘柄と県産米の相対取引価格を基に農家経済への影響を改めて試算すると、①22年産米の9月10月の県産米「はえぬき」の相対取引価格は60㎏当たり11,949円であり、21年産の14,125円との価格差が2,176円と、先に概算金で試算した場合の約3,300円より縮小している。② 米戸別所得補償モデル事業の変動部分の支払い単価は、10a当たり11,000円で見ていたものが、全国主要銘柄の相対取引価格が全国的な品質低下等により想定以上に低下したため、支払単価は増加するものと見込んでいる。
 このため、稲作農家所得は、米価下落により減少しているものの、国による所得補償対応がなされた場合、これまでの本県の試算よりも相当程度改善され、平成21年度と同水準以上の所得が確保されるのでないかと見込んでいる。

◆住宅政策について 
 住宅リフォームは、工事に関わる業者が多く、景気・雇用への波及効果が高いことから、厳しい県内住宅関連企業の状況改善にも寄与することが期待される。県内の市町村では、独自の補助制度を設け、住宅の建設やリフォーム工事を後押ししている。とりわけ、住宅リフォームに対する助成制度は、使い勝手の良さから利用状況が非常に良く、当初見込みを大きく上回り、補正予算を組んだところもあると聞いている。
 このような市町村の取組みに対し、地域経済の活性化や住宅の性能向上といった点から、県としても積極的に支援していくことが必要と思われる。県土整備部長に考えを伺いたい。

県土整備部長  県内新築着工状況は、10年前の約9,500戸から約4,500戸と2分の1以下まで減少している一方、リフォームは、年間平均15,000戸以上の実績があり、堅実な需要が伺える。
 県は、現下の厳しい経済情勢をふまえ、関連産業の裾野が広く、高い経済波及効果が期待される住宅リフォームについて、より一層支援策を充実していく必要があると、認識しており、耐震化・バリアフリー化など安全・安心な住まいづくや、省エネ住宅・県産木材使用住宅など質の高い住まいづくりを進め、県民の居住環境の向上を図るとともに、地域経済の活性化を図るための総合的な住宅リフォーム支援制度を創設してまいりたいと考えているところである。制度設計に当たっては、これまで各部局が各々所管していた支援事業を統廃合するとともに、市町村の支援事業との連携を図り、県民の皆様がより利用しやすい制度となるよう意を用いてまいりたいと考えている。

◇その他の質問 平成23年度予算編成と県政運営の基本的な考え方について、
            障がい福祉施策について    など

 

  

 菅原元議員    自由民主党  菅原 元 議員


◆子宮頸がんワクチン接種に対する支援について
 子宮頸がんの発症は20代から30代で増加しているとされるが、ワクチン接種により発症を効果的に予防できるとされている。日本では、2009年にワクチンが承認され、昨年12月22日より一般の医療機関で接種できるようになった。最も効果がある接種年齢は11歳から14歳頃といわれ、1回15,000円前後の費用がかかり、3回の接種が必要とされている。
 主に中学生が対象であることや高額な費用がかかることから、一部市町村では単独で接種負担をしているが、県の支援策が期待されているところである。知事はこの議会において、県としての支援策を示されているが、どのような取組みを進めていくのか伺いたい。
 
吉村知事 国においては、市町村が実施する予防接種事業の半分を助成する基金事業をこの度の補正予算において成立させたところである。これを受け、県としては、国の事業にいち早く呼応し、市町村が実施する事業に速やかに対応することとした。具体的には、今議会において基金を造成するとともに、子育て支援を積極的に進める観点等から、県内市町村の負担を軽減し、市町村が積極的に予防接種事業に取り組めるよう、県単独で1/4の追加助成を行うための予算を提案し、速やかに実施するための準備を進めているところである。
 また、接種対象者や保護者の皆様に、子宮頸がんなどの疾病や予防接種に対する正しい知識を知っていただくように、教育機関や市町村と連携を図りながら、接種環境の整備を進めるため、普及啓発にも力を入れてきたところである。

◆若者の地域活動の充実について
 本県から県外への転出者総数のうち、18歳から29歳までの転出が全体の54.5%を占めており、若年層の人口流出が依然として大きな割合を占めている。県では、若者の主体的な活動を促進する「山形若者交流推進事業」を実施し、その状況が新聞等で紹介されていた。
 これらの事業の成果を踏まえ、若者の県内定着に向け、その活動基盤や交流促進等による若者の地域活動の充実について、今後どのように取り組んでいくのか。

子育て推進部長  若年層の県外流出傾向に歯止めをかけるために「山形若者交流推進事業」を実施し、先般、その報告会を開催したところ、「この事業を通して山形県の魅力を再発見できた」、「山形県人として誇りが持てた」、「職業や住んでいる地域を越えた参加者同士のネットワークが生まれた」など、多くの前向きな意見や報告をいただき、大きな成果があったものと考えている。
 今後、こうした成果を生かしつつ、若者の県内定着に向け地域の結びつきを基盤とした若者ネットワークを総合支庁毎に形成するとともに、若者が情報を共有し活用できる県内全域の情報ネットワークの構築を図るなど、若者のニーズ・特性を踏まえた活動基盤の整備を進めてまいりたいと考えている。
 
 
◇その他の質問   広域連携に対する考え方と今後の取組みについて
             農業戦略の推進等について   など

 

  

 髙橋啓介議員     県政クラブ  髙橋 啓介 議員

◆戸別所得補償制度の改善等について
 戸別所得補償によって農家収入が大幅に引き下がることはなくなったが、どんな品質の米を作っても再生産できる収入が補償されているため働く意欲がそがれることにならないか。供給が多ければ、値崩れすることは必至であり、生産農家にとっては意欲が減退してしまう。鹿野農林水産大臣は規模拡大に対する新たな加算について方向性を示しているが、品質面については来年度の本格実施に向け、例えば小麦では、平均単価6,360円の品質加算と、パンや中華麺用小麦については60㎏当たり2,550円の品質加算を政府は用意しているようである。意欲ある稲作農家を守る上で、更に品質向上のためにも、米について加算措置を国に対して要望すべきと考えるがどうか。

農林水産部長  現在の米戸別所得補償モデル事業では、これまで米はほとんどが1等米であり、品質水準が高かったことから、畑作物と異なり品質による単価の格差は設けられていないのが現状である。全国一律の単価となっているため、生産を効率化しコストダウンを図る取組みや、品質を向上させ販売価格を高める取組みを行えば行うほど、所得の向上が図られる仕組みになっている。
 米に対する品質加算などについては、今年度のように大幅な品質低下が発生したような場合には、品質向上に向けた努力を促す上で重要な視点となると考えられるので、県としては、現行制度の趣旨や生産意欲向上の側面とともに、生産現場の意見なども充分踏まえながら、様々な機会を捉えて、国に対し制度の充実を提案してまいりたいと考えている。

◆自殺対策の強化について
 わが国においては、平成10年から12年連続して自殺者数が3万人を超えるという異常な状態が続いている。世界保健機関は「自殺は、その多くが防ぐことのできる社会問題である」と明言し、社会の努力で避けることのできる死というのが共通認識となってきた。
 県は、2004年に「自殺予防対策推進会議」を設置し、うつ病対策、遺族対策、講演会などを行ってきたが、予算的にも不十分な対策であったと思う。国が、昨年、各自治体に自殺予防の基金新設のための予算措置を行ったことにより、自殺予防に対する事業が自治体の中でも進みつつある。
 「あったかい県政」を掲げる吉村県政としても、人的財産のマイナスの流れを断ち切るため市町村や総合支庁が連携して予防対策を推し進めるべきと考えるがどうか。

吉村知事  県では、これまで市町村や医療関係者等との対策会議を開催するとともに、うつ病への取組みを柱とした市町村への補助事業等を実施し、相談体制の構築や関係機関の連携のあり方などを模索してきた。昨年度、国の交付金を活用して地域自殺緊急強化基金を造成し、自殺対策事業の大幅な拡充を行った。これを受けて、現在、平成23年度までの3カ年を集中的な自殺対策取組期間として各般の施策を展開しているところである。今後とも、県を挙げて自殺の防止に向けた取組みを推進してまいりたいと考えている。

◇その他の質問   介護保険制度の課題と県の対応策について
             特別支援教育の今後の進め方について   など

 


 

  

 

 伊藤誠之議員    自由民主党  伊藤 誠之 議員

◆雇用対策の成果について
 県は、昨年度の雇用創出1万人プランに引き続き、今年度と来年度の2年間で2万人の雇用機会の創出を目指して、雇用の拡大に努めてきていると承知している。
 県民の生活の安心を守るためには、その基盤となる安定的な雇用の確保が不可欠であり、若者の県内定着を推進していくことが、今後の本県の発展にとって、特に重要な課題であると考える。このような観点から、県がこれまで取り組んできた雇用対策の成果をどのように捉えているのか。国は新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策に取り組んでいるが、県としては、今後どのような雇用対策に取り組んでいく考えか。

吉村知事  若者に対し安定的な雇用を確保し、県内定着を促進することは、本県にとって大変重要な課題であると認識している。 昨年の「雇用創出1万人プラン」の実施結果について、常時雇用への結び付きが少ないという評価を踏まえ、引き続き「雇用安心プロジェクト」を策定し、産業振興施策の推進や介護サービスなど成長が見込まれる分野での安定的な雇用の創出に向けた取組みを行うとともに、新規学卒者などの若者の県内への就労支援に努めてきた。
 これらの取組みなどにより、東北で最も高い有効求人倍率となるなど、改善の兆しがうかがわれるところである。また、本年3月末の新規高卒者の採用状況も最終的には前年を超える数値となった。こうした経緯を踏まえ、12月補正予算において、引き続き切れ目のない雇用対策を実施していくため、大学・短大等卒業生まで対象を拡大した来春新規卒業予定者や3年以内の既卒者への就職支援策を計上し、若者の県内定着を支援していくこととしている。

◆医師確保対策について
 超高齢社会を迎え、安全安心な生活を実現するために地域医療機関の充実が何より大切であり、そのためには医師の確保が必要である。特に、最上地方は深刻な状態で、厚生労働省の調査によると、現在の医師数に対する必要な医師数は2.04倍で、県全体の1.24倍を大きく上回っている。
 医師確保対策については、医師修学資金貸与制度による中長期的な施策、研修医確保に向けたガイダンス事業等の短期的な視点での医師定着施策や産科医、救急勤務医の処遇改善への支援等による現下の勤務医を大切にする施策等、様々な取組支援を行っているが、県の取組みの成果並びに次なる方向性について伺いたい。

健康福祉部長  本県の医師数については、これまでの総合的な医師確保対策を展開してきたことなどから着実に増加してきている。また、修学資金を活用した4名の医師が今年度から県内勤務を始めたほか、新規貸与枠を12名から33名へ大幅に拡充することにより、将来の県内勤務者の確保を行っている。臨床研修ガイダンス参加者14名のうち10名が県内に定着し、研修医として勤務している。加えて、県立新庄病院の医師公舎改築をはじめ勤務医の環境整備を行うということで積極的に取組みを進めているところである。
 今後とも、山形大学医学部と密接な連携を図り、医学生、研修医、専門医など各段階に応じ生涯にわたって医師のキャリアアップを支援する「山形方式・医師生涯サポートプログラム」を本年10月に策定し、卒後の着実な県内定着を図ることとしている。このたび、同医学部と「地域医療に係る連携協定」の締結に合意したことから従来以上に連携・協力を進めながら医師確保対策を積極的に進めていく。

◇その他の質問   木質バイオマスの利活用の推進について
             高校再編と私立高校の役割について   など


 
 ◎ 9月定例会
平成22年9月27日に行われた代表質問及び28日、29日に行われた一般質問の質疑の概要は次のとおりです。 
【代表質問】 小池 克敏 議員広谷 五郎左エ門議員
【一般質問】 森谷 仙一郎議員笹山 一夫議員大内 理加議員

 



【代表質問】 (各会派を代表しての質問)
  小池克敏議員   

 

 自由民主党  小池 克敏 議員

 
 
 
 
 
◆財源の安定的な確保に対する認識について
 本県の財政状況をみると、現下の景気状況を受けて、平成21年度の決算ベースで県税収入が平成20年度決算を17.7%、202億円も下回っているうえ、県税の滞納も深刻であり、今後の財政運営に大きな影を落としている。社会保障費については、国と同じように、今後さらに一層県の財政を大きく圧迫することになるのは必至である。
 吉村知事は、「消費税を含む税制のあり方についての議論は避けて通れない」という認識を示しながらも、全国28知事が消費税増税「やむなし」の立場をとる中で、賛否を保留されている。
 地域主権の推進や、地方が担う社会保障の増加に要する財源を、消費税増税と現行「地方消費税」の増額により、景気の動向に左右されること無く安定的に確保できるよう、国に対し強く働きかけるべきと考えるが、知事の認識をお伺いする。
 
吉村知事  私が、消費税の引き上げについての賛否を保留している背景には、依然として厳しい状況にある景気・雇用情勢の中で、国民や県民の皆様の理解を得るのは大変厳しいことであり、低所得者層への十分な配慮が必要であるという認識に立ってのことである。
 一方で、住民に必要な行政サービスを適切に提供しつつ、安定的な財政運営をしていくためには、その財源として、税源の偏在性が少なく、安定した税収が見込める地方税体系を構築することが極めて重要であると考える。それらを踏まえた場合、消費税を含む将来の税制のあり方についての議論自体は避けて通れない課題になっていると認識しており、国民的な議論が深められていくことが重要と考える。
 県としては、国において、今後の消費税の議論を含めた税制改革の具体化にあたり、国と地方との協議の場などを通じ国民に開かれた形での議論を行うとともに、住民サービスの提供主体は地方であるという実態を踏まえた十分な検討がなされるよう強く主張してまいりたい。
   
 
◆森林・林業再生プランを踏まえた来年度の事業展開について
 現政権が打ち出している「森林・林業再生プラン」は、評価すべき点が数多くあると思う。目指すべき姿として平成20年ベースの国産木材自給率24%を「10年後には50%以上」とすることを前提に、森林の有する多面的機能の持続的発揮」、「林業・木材産業の地域資源創造型産業の再生」、「木材利用・エネルギー利用拡大による森林・林業の低炭素社会への貢献」の三つの理念を掲げ、今年度中に制度の検討を行うものとして木材供給の安定化や日本型フォレスター制度の創設などが具体的に示されている。
 また、国や地方自体などの公共の建物を中心に国産木材の利用促進を促す「公共建築物木材利用促進法」が去る5月の参議院本会議において全会一致で可決、成立した。
 以上申し上げたとおり国の方針は「森林・林業の再生」に向け、大きく前進している。県は、国のこのような方針をどのように受け止めて、来年度の事業計画、体制整備そして予算要求に取り掛かろうとしているのか、お尋ねしたい。

農林水産部長  国では、「森林・林業再生プラン」を推進するため、来年度の概算要求で、これまでの支援制度を抜本的に見直し、意欲と実行力をもち持続的な森林経営に取り組む林業者に絞って支援する、「森林管理・環境保全直接支払制度(仮称)」を創設することとしている。 この制度では、林業者が数百ha規模の面的まとまりをもった森林経営計画(仮称)を作成し、その計画に基づき、木材を搬出利用する場合に限り、国が支援することとされている。
 県としては、こうした国の新しい制度を円滑に導入できるよう、林業者を指導するとともに、重点的に施業の集約化を行っていくべき地域を選定し、県産優良材の生産拡大につなげたいと考えている。
 また、「公共建築物木材利用促進法」の制定を受け、県としても、年度内に県の基本方針を定めるとともに、こうした県内の公共建築物及び公共の工作物等において、市町村とともに、率先して県産優良材の利用拡大を図ってまいりたいと考えている。
 来年度の事業計画、予算要求にあたっては、このような国の方針を積極的に受け止め、「県農林水産業元気再生戦略」を具体的に推進するために、「県産木材の生産・流通拠点等整備」及び「木質バイオマスの利用促進」を中心的な柱として、その実現に向け鋭意取り組んでまいりたい。
 
 
◇その他の質問 次期環境計画の基本的な考え方等について、
            国際化の一層の進展への対応について    など


 

  

 広谷五郎左エ門議員    県政クラブ  広谷 五郎左エ門 議員

 
◆適正な公共工事設計労務単価の設定について 
 ここ数年来の経済不況により、県内における建設投資額も年々減少しており、平成21年度の県内建設投資額約3,900億円はピークの平成8年度の約40%に落ち込んでいる。その中で、公共投資は約半分を占めているといわれている。今後とも、建設投資額の増加が見込めない中にあって、いかに地域の建設産業を維持していくか、工事等の受注等を通して雇用の確保を図るなど、地域社会の発展につなげていくことが重要である。地域の基幹産業としての建設業は、厳しい競争にさらされている。建設投資額の減少等により、過度の低価格入札もみられ、品質の低下への懸念や行き過ぎた競争による企業の体力の弱体化が目立っている。
 低価格入札の防止策としては、入札参加資格審査におけるコンプライアンス評価の割合を高めること、特に、労働基準法・労働安全衛生法等違反企業や不当労働行為企業を入札から排除すること、業務に従事する労働者等の賃金を始め適正な労働条件の確保を担保することが求められている。
 さらに、本県の公共工事設計労務単価は12年連続低下しており、質の高い建設工事を担う建設労働者の地域からの流失を抑制するため、公共工事設計労務単価の適正化等を図る必要がある。
 国の施策等に対する提案の中でも、3年連続して適正な労務単価の設定について農林水産省と国土交通省に要望しているが、全国の中で東北地域の労務単価の下落率が最も大きいという現状を踏まえ、本年度は是非ともこの課題をクリアすべく県土整備部長の決意のほどをお伺いしたい。

県土整備部長  公共工事設計労務単価の下落は、建設業の健全な振興、さらには、公共工事の品質確保への影響も懸念されることから、改善に向けた着実な取組みが必要と認識している。
 昨年11月に、アンケート調査を実施したところ、賃金を決定する最大の要因として「利益・経営状況」を挙げており、利益率向上が賃金の向上、労務単価改善に結びつくものと考えている。
 このことから、公共工事の一連のプロセスの中で、それぞれの場面で有効な対策を総合的に進めている。具体的には、①低入札対策や総合評価入札方式による落札率改善と低入札抑制、②元請下請調査による元下関係の適正化、③受発注者の協議による工事現場の生産性向上、④適正な賃金支払いの要請に取り組んでいる。
 さらに、国土交通省に対しては、7月の「平成23年度国の施策等に対する提案」において、県の実情を訴え、労務費調査及び単価設定方法の改善要望を行ってきた。
 今後とも、公共工事の各段階において着実に対策を実施し、設計労務単価の改善に向けて取り組んでまいりたい。
 

◆来春の新卒者の就職対策について
 8月現在における来春高校卒業者の求人数は前年同期比4.4%の減少、求職者数は0.6%の減少、求人倍率は0.85倍であり、県内に限れば求人倍率は0.63倍である。
 大学卒業者においては「新卒無業」という深刻な状況がある。今春大学を卒業した54万人の16%が該当している。深刻なのは、来年の春までに仕事を見つけられる可能性が非常に低いからである。
 定例会の冒頭、知事より山形労働局と共同して雇用対策に全力で取り組む決意が表明されているが、このような厳しい状況の中で、新規学卒者に対する就職支援をどのように図っていかれるのか、生活環境部長にお伺いしたい。

生活環境部長  8月末現在の来春高校卒業者の求人、就職状況については、昨年同期と比較すると県内企業からの求人数と求人倍率はわずかに上昇しているが、昨年と同様に非常に厳しい状況にある。
 このため県では、高校生の採用選考開始に先立ち、山形労働局と連携した経済団体への求人要請を行うとともに、各総合支庁等が昨年を上回る数の企業を訪問し、働きかけを行っている。また、昨年度から引き続き高校生の就職支援を行う6名のコーディネーターを配置し、企業採用情報の収集や求人開拓、高校巡回による高校生の就職希望状況把握や臨床心理士等による専門的な相談への取次ぎを行っている。
 大学生の就職対策としては、ハローワーク等と連携した就職ガイダンスや県内大学と若者就職支援センター等が連携した就職セミナー等を開催している。県出身の首都圏大学生向けには、Uターン情報センターによる就職関連情報の提供・相談や県内36社の参加による就職ガイダンスを都内で開催するほか、この度の9月補正予算に「県内企業訪問バスツアー事業」を計上し、県内企業への就職支援を強化してまいりたいと考えている。
 今後とも、労働局、県教育委員会と一体となって、国の経済対策も活用し、一人でも多くの学生・生徒が就職できるよう諸施策を推進してまいりたい。
 
 
◇その他の質問 米価浮揚に向けた緊急対策について、   高齢者医療制度改革に伴う国民健康保険の広域化に対する所見について   など

 
 


 【一般質問】 (県政一般についての質問)

森谷仙一郎議員  自由民主党 森谷 仙一郎 議員


 ◆県産さくらんぼのブランドを守るための施策について
 今年度産のさくらんぼについては、生り過ぎと、春先の低温が影響し、例年より10日ほど収穫が遅れ7月からの本格的な収穫となった。消費者の需要が高まる6月には主力の佐藤錦がなく、小売店、量販も苦労したと聞いている。6月下旬には、着色が不完全なさくらんぼに首都圏からクレームが上がっており、山形県のブランド離れが心配される。今年のこのようなさくらんぼの作柄状況を踏まえ、来年に向けて、本県さくらんぼブランドに対する信頼を取り戻す対策について伺いたい。
 対策としては、栽培面での高温を防ぐ細霧冷房の導入、喚気対策の実施、雨よけハウスのポリビニールの素材検討など、作業管理面では、日当たりのよい樹園地づくり、受粉環境改善の徹底、リアルタイムでの生育情報の提供などが考えられる。知事のトップセールスには敬意を表したいと思うが、消費者から信頼される山形県産さくらんぼのブランドを守る観点から、来年度に向けた県としての施策と取組みについて、農林水産部長に伺いたい。

 農林水産部長  県では、昨年12月に「さくらんぼ産地強化対策推進協議会」を立ち上げ、安定した結実を確保する取組みを進めてきた。その結果、今年度は、3年連続の不作を脱することができたものの、高温による着色不良など品質面で大きな課題を残した。そのため、次の4つの観点から総合的に対策を進めていく。
 ①「気象変動に対応できる生産技術」へ改善する取組みとして、受粉樹の導入、品種構成の見直し、施設化を進める。
 ②「産地構造を強化」する取組みとして、繁忙期の農外からの労力確保の仕組みづくりや雇用労力を活用した次世代型の大規模生産体系の検討を進める。
 ③「ニーズに応えた販売と販路の拡大」の取組みとして、西日本や地方の中核都市における販売拡大や他県の直売所と連携した新たな販路開拓を進める。
 ④「加工利用の拡大」の取組みとして、付加価値の高いさくらんぼの新しい特産品開発を進める。
 現在、このような4つの観点から、協議会の場で具体的な取組内容を議論しているところであり、来年度以降も、生産者団体と一体となって気象変動に負けない産地づくりに取り組んでまいりたい。
 
 
◆「いのちの教育」の推進について
 県教育委員会は、平成17年度から「いのちの教育」の推進を旗印に、お互いに尊重し合い、社会に貢献できる人間の育成に取り組んできているが、「いのちの教育」の重要性はますます高まってきている。実施6年目を迎えた、この「いのちの教育」について、これまでの取組みの成果や課題をどのようにとらえているのかお伺いしたい。
 また、第5次山形県教育振興計画は、今年度、中間見直しを行っていると聞いているが、このような子どもたちの環境を見据えて、どのように「いのちの教育」の推進を展開していくのかを教育長にお伺いしたい。
 
教育長  「いのちの教育」については、学校の教育活動全体を通して、「いのちを大切にする心」や「他人を思いやる心」の育成に努めるとともに、子どもたちとしっかり向き合うための相談体制の整備などに取り組んでいる。また、家庭や地域と連携しながら、食育や、農業体験など様々な体験活動にも力を入れてきている。
 「いのちの教育」の成果として、「いのち」を大切にすることはいつの時代にも変わらない普遍的なものとして、各学校の教育目標に位置づけられ、動植物の飼育栽培や生徒会が中心となった「いじめ撲滅運動」など、具体的な教育活動に結びついていることが挙げられる。
 しかしながら、本県でも暴力行為やいじめなどの問題行動が毎年相当数確認されており、その背景にある、善悪の判断力や規範意識の低下、さらに、人とうまく関わることができない子どもたちの増加など、大きな課題であると認識している。
 現在、第5次山形県教育振興計画の中間見直しを進めているが、「いのちの教育」については、家庭と地域と一緒になって、社会全体で強力に推進していく必要があると考えている。
 具体的には、発達段階に応じて、「生命」の大切さを体系的に学ぶ学習プログラムの開発と活用、人間形成の基礎を培う幼児期の教育の充実、感性を磨き、人の気持ちを思いやる心の醸成に繋がる読書活動の充実などに取り組んでいく。さらに、円滑な人間関係を築き、社会をたくましく生きていくことができるよう、コミュニケーション能力や、新たな価値を生み出す想像力の育成などにも、力を注いでまいりたい。
 

その他の質問 今後のつや姫生産に対する県の考え方について
          民生委員が活動しやすい環境づくりについて    など
 



 笹山一夫議員 自由民主党 笹山 一夫 議員 議員

 ◆私学助成と私立学校への授業料助成の充実について
 本県の高校進学率は99%で、高校進学は事実上の義務教育となっている。公立高校の授業料は「高校無償化法」により今年度から無償になり、私立高校生にも、公立高校の授業料と同額の9,900円が助成されたが、県の私立高校生への授業料軽減事業は、対象者数が当初計画の2,000人から2,785人に増えており、特に収入の低い世帯が増えたことは深刻である。私立高校生の学校納付金が多額になる要因に学校建設費が含まれている。私立高校建設に対する国の補助制度を公立高校水準にすることが必要である。
 学校法人への助成と私立高校生への授業料軽減への助成について知事の所見を伺いたい。

知事  私立学校は、本県教育の一翼を担い、本県の学校教育の振興と充実に尽力いただいている。私立高校に対しては、学校運営の経常的経費に係る助成である「一般補助金」、授業料の減免に対する助成である「授業料軽減事業費補助金」、更に施設整備に係る補助金により支援を行っている。
 本年度の私立高校に対する一般補助金については、多様な人材を育むその重要性に鑑み、将来的には補助率を標準運営費の50%にすることを見据え、44%から45.5%に引き上げたところである。今後の私立高校一般補助金の補助率の考え方については、県の財政状況を踏まえながらになるが、毎年度の私学を取り巻く環境を十分斟酌しながら、段階的に補助率を引き上げ、標準運営費の50%にしていく考えである。
 また、授業料軽減事業費補助金については、本年度より支給される就学支援制度と相まって、低所得世帯の家計負担の一層の軽減を図ることを目的に、新たに設けた助成制度であり、本年度の状況把握に努め、今後の支援のあり方について様々な角度から検討してまいりたいと考えている。
 私立高校の施設整備については、新築等の場合は10分の1、危険改築の場合は5分の1の補助制度を県単独で行っており、今後とも支援を継続し施設整備に係る負担の軽減を図ってまいりたい。
 こうした取組みに加え、私立高校生に対する就職支援を進めるなど、進路指導を含む学校運営への施策の充実を図ってまいりたいと考えている。

 
◆住宅リフォーム助成制度の創設について
 秋田県建築住宅課を訪問したところ、秋田県では、最大80万円を利子補給する「住まいづくり応援事業」を推進してきたが、リーマンショック後、実績が前年の3分の1まで落ちたので、緊急経済対策として「リフォーム工事費補助」に切り替えることにして、2010年2月から「秋田県住宅リフォーム緊急支援事業」として「工事費の10%、最大20万円補助」を始めた。これに合わせて、秋田県内25市町村のうち18市町村が同様の制度を作った。8月13日現在で、秋田県のリフォーム申請は8,360戸、工事費183億円、補助額11億8千万円という結果であった。リフォーム工事を受注したのは、法人が4割、個人が3割で、多くは屋根と外壁関係ということであった。
 秋田県では、臨時議会を開き7億4千万円の補正予算を可決、当初分もあわせ1万5千戸のリフォームを想定しているとのことで、担当の建築住宅課では、従来の「リフォーム融資制度」と今回の「リフォーム工事費補助」に対する県民の反応の違いにびっくりしていた。
  山形県の場合、35市町村のうち既に13市町村に住宅リフォーム補助制度があるが、いずれも地域経済の活性化に寄与しているとのことである。
 本県でも、住宅リフォーム助成制度を創設すべきと考えるが、住宅リフォーム助成制度の創設について県土整備部長の見解を伺いたい。
 
県土整備部長  低迷している経済情勢の中、県内の新設住宅着工戸数の減少が続いている一方、リフォーム工事については、今年2月に始まった国のエコポイントの利用状況をみると、8月末累計で1,787件に達し、東北では宮城県に次いで2番目に多くなっており、県民の住宅リフォームに対する関心の高さを示している。
 現在、県のリフォーム支援としては、住環境改善と地域経済の活性化を目的に、低利で資金を融資する「山形県住宅リフォーム資金融資」のほか、太陽光発電装置の設置や県産材利用のリフォームに対して支援制度を設けているが、県民の多様なリフォームニーズに応えられるよう、なお一層、制度の充実を図る必要があると考えている。
 このため、今後は、耐震化、省エネ化、県産木材の活用や住宅産業振興等を推進する総合的リフォーム支援策について、経済対策の視点を含めて、関係部局及び県内市町村と連携しながら検討してまいりたいと考えている。
 

◇その他の質問 山形県内水面総合漁業協同組合への対応について
            最上川小国川ダムの見直しについて           など
 


 

大内理加議員 自由民主党 大内 理加 議員 


 ◆今後の対中国戦略の見通しについて
 ハルビンに拠点を置くことは、黒竜江省とのこれまでの友好関係を重視し、今後の積極的な協力を得られるという点では納得できるが、ハルビンに拠点を置くことでターゲットが絞られすぎて、上海、北京、大連等の他の大都市で得られるはずの経済効果が望めなくなるのでないか。中国の国家プロジェクトとして、東北地方の振興政策と西部大開発を掲げている。沿岸部から内陸へ、更に西へというのが現在の中国の動きである。これから新しい拠点を置くのなら、地理的な要素も考え合わせると、北と西を見据えることのできる北京が良いというのが、まさに長期的な視点に立った考えかと思う。 今後の対中国戦略の見通しについて知事のお考えをお聞かせいただきたい。

知事  中国への本格的な展開に当たっては、従来からの県産品輸出、観光誘客などとともに、環境や安全・安心な食など、生活の質的向上を求める層の拡大に対応して、これら分野に関わる技術・学術・文化等の交流をはじめ、多様な経済交流を展開していくことが重要と考えている。このように経済交流を含めた多面的な交流連携は、現政府との密接な連携・協力、支援や、様々な分野での信頼関係に基づく人脈が必要とされるものと考えている。本県は、平成5年に黒竜江省と友好県省を締結して、長年幅広い分野において交流を積み重ねてきた。県としては、黒竜江省ハルビンに活動拠点を設置して、これらの実績に基づき、本県の強みや特性を生かした多面的な交流連携の取組みを積極的に推進してまいりたいと考えている。
 また、ハルビン市のある中国東北三省は、中国により「東北地区振興計画」が策定され、その発展可能性も高まっており、交通インフラの整備も大きく進展している。高速交通網の整備が急速に進められ、都市間の移動時間も短縮されることから、ハルビン市に設置する活動拠点の対象エリアも東北三省はもとより、北京市への展開のみならず、極東ロシア地区ということも十分見据えていく必要があると考えている。
 中国国内は広大であり、一つの活動拠点では主要地域をカバーしていくことは難しいのが実情であるので、上海など主要地域については、各々の市場性に沿って、貿易や観光という特定目的のコーディネーターの配置を検討してまいりたい。中国との交流連携の取組みについては、まずは、信頼関係の確立された黒竜江省から足場をしっかり固め、着実に進めていくことが重要であると考えている。
 新たな国際経済戦略に基づく中国への取組みについては、活動拠点の設置に加え、県産品の輸出振興に係る推進体制の強化や観光誘客の受け入れ態勢の充実・強化を図ること、環境・エネルギーや農業関連分野などでの現地ニーズに的確に対応していくことが必要不可欠となる。新たな国際経済戦略の中で、それらの方向性もしっかりと位置づけ、必要な施策を推進してまいりたい。
 
 
◆子宮頸がん予防に対する取組について
 昨年の10月に厚生労働省が、イギリス系製薬会社の子宮頸がんワクチンを承認したことを契機に、日本国内でも公的助成への機運が盛り上がっている。本県においても、大蔵村、最上町や村山市で全額助成を表明しており、この度の9月補正予算では、山辺町や戸沢村でも公的助成で実施する方針を決めている。厚生労働省も、来年度の概算要求に対し、子宮頸がん予防ワクチンの公的助成に150億円の事業費が盛り込まれた。本県の厚生労働環境常任委員会における県の見解は、任意接種ではなく、定期予防接種に組み入れるなど、負担を軽減する仕組みを国に要望しており、全国の状況を見ながら検討していきたいというものであった。
 子育て支援に力を入れている本県としては、子どもを生む女性の体を守るためになぜ、先駆けて一歩踏み出さないのか、その慎重な姿勢に歯がゆい思いをしている。県内でも市町村がいち早く全額補助を打ち出しており、都道府県においても、東京都や山梨県、そして徳島県がこの度の補正予算等で実施を表明している。国の制度が確立されるまで、県独自でどのような支援をすべきか、そろそろ結論を出す時期ではないか。
 公費助成の方向性も含めて、本県の子宮頸がん予防の取組みについての方針を知事にお聞かせいただきたいと思う。
 
知事  子宮頸がんは、助成だけの問題ではなく、家族全体の問題、少子化対策問題としても取り組む必要がある。暮らしを守るためには、子宮頸がんの予防、早期発見・早期治療は、重要な課題であり、予防ワクチンの接種と検診の受診が有効な対策であると認識している。
 子宮頸がんワクチンの接種については、県内の一部市町村でも独自の公費助成の動きがある。県としても、こうした市町村の動きを支援したいと考えており、様々な議論を重ねるなど、その準備を進めている。
 また、ワクチンの接種の必要性や効果的な接種時期等については、接種の対象となる子どもや親などの正しい理解が不可欠であることから、今年度中から、教育機関や市町村と連携を図りながら、普及啓発を進めるなど接種環境を整えた上で、助成の仕組みを検討することが重要と考えている。
 なお、ワクチン接種により子宮頸がんを全て予防できるわけではないため、定期的ながん検診の受診率をさらに引き上げることにより、早期発見・早期治療の推進にも取り組んでまいりたい。
 

◇その他の質問  総合療育訓練センターの今後のあり方について
            今後の「べにばな」生産振興に対する取組みについて  など


 



 

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