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代表・一般質問の概要(平成21年12月定例会)

1 代表・一般質問の質疑の概要

                    

 平成21年12月7日に行われた代表質問及び8日に行われた一般質問の質疑の概要は次のとおりです。

                  

【代表質問】(各会派を代表しての質問)
      
小池克敏議員小池克敏議員  自由民主党  小池克敏 議員
                        
◆新年度予算編成の基本方針について  
 単純に「コンクリートから人へ」には、素直に頷けない地域事情があり、産業基盤としての道路ネットワークの整備、急峻な地形が多い本県にあっては、生活基盤としての治山・治水などの事業はまだまだ必要であり、その点、国の来年度概算要求内容については不満が多いところである。
社会資本整備のための予算については、可能な限り確保されることを望むところであるが、来年度予算編成の基本的な考え方について伺いたい。
                   
知事 来年度の予算については、「県政運営の基本的考え方」に沿った施策を重点的に実施すること、財政の中期展望に掲げた財政健全化の目標を達成すること、国の予算編成を適切に反映すること、という基本的な考え方に基づき、現在、編成作業を行っているところである。
 予算要求に当たっては、現在策定中の新たな総合計画に基づく初年度予算として、長期的な展望に立脚した職員の自由な発想を促すため、基本的にマイナスシーリングを行わないこととし、特に重点となるテーマについては、より広範な施策立案ができるよう今年度予算を上回る要求を可能としている。その一方で、部局長や総合支庁長がマネジメント力を発揮し、事業の優先順位の設定や事務事業の見直し・改善に取り組むことにより、施策の重点化を図ることとしている。
 この度、要求の概要がまとまり、皆様にお示ししたところだが、国の予算編成の動向が非常に不透明であり、本県の予算編成に大きな影響を及ぼすことも予想される。ただ今申し上げた編成方針に沿った、より良い予算の編成に向け、国の動きをも注視し、地方一般財源をはじめ、歳入を的確に見積もりながら、内容を精査していく。
 なお、投資的経費については、来年度は国の概算要求における公共事業費が大幅に抑制されていることから、事業量の確保には厳しい情勢であるが、県内の景気・雇用情勢も踏まえ、基金の活用など財源も工夫しながら、真に必要な社会資本の整備を進めてまいりたいと考えている。
                           
    
◆地上デジタル放送への円滑な移行について
 地上デジタル放送への完全移行まで600日を切った今、本県における地上デジタル放送への対応状況はどうなっているのか。さらには、この度の事業仕分けの影響、そして県としてどのように対応するのか、総務部長に伺いたい。
                         
総務部長 地上デジタル放送への移行が電波の有効活用を目的に国策として進められている中で、県としても、ホームページや「県民のあゆみ」により周知広報を図るとともに、県庁や各総合支庁に相談窓口を設置するなど、きめ細かな取組みを進めてきたところである。その結果、平成21年9月現在、本県におけるデジタル放送対応受信機の世帯普及率は73.3パーセントで全国第10位、東北ではトップとなっている。
 このような中、移行に向けた広報活動や受信対策等の各種財政支援は、基本的に国がこれを行うこととされていることから、この度の事業仕分けの結果は、共同受信施設の改修や高齢者に対する周知広報の強化など、今後取組みを加速させなければならない課題について、大きな影響をもたらすものと懸念されるところである。
 このため、県としては、去る11月19日、全国組織である「地上デジタル放送普及対策検討会」において、国に対し「地上デジタル放送への円滑な移行のための関係予算の所要額確保に関する緊急要望」を行ったところである。引き続き、情報基盤の着実な整備が過疎化の進行を抑えることにもつながるとの認識も持ちながら、国の動向を注視しつつ、あらゆる機会を捉え、地上デジタル放送への円滑な移行に向けた働きかけを行っていく。
        
      
◇その他の質問 環境に着目した産業の育成・支援について、中山間地農業・農村の元気再生についてなど
               
      
広谷五郎左エ門議員 県政クラブ 広谷五郎左エ門 議員
                        
◆今後の総合的な子育て支援策について
 本年4月より知事の子育て支援にかける思いを「子ども政策室」として立ち上げ8か月余を経過しているが、子育てに係る国および県、市の施策および雇用主の責務、家庭における役割分担など総合的な施策を今後どのように推進しようとしているのか伺いたい。
                       
子ども政策監 育児と仕事の両立は重要な課題と考えており、現在、県では、企業へのアドバイザー派遣、優良企業の表彰、経済団体や労働団体との協定の締結、「男女いきいき・子育て応援宣言企業登録制度」の活用等により、企業の主体的な取組みを促している。
 また、今年度県で策定を進めている、次期の「次世代育成支援行動計画」においても、主要な柱の一つとして掲げることとしている。その中で、企業においては、一般事業主行動計画の策定や育児休業の取得促進など、また、家庭においては、男性の家事・育児の促進、父母の協力による子育てなど、それぞれの役割に応じた取組みを総合的に推進したいと考えている。
 今後とも、国や市町村との連携を深めながら、企業に対する働きかけと支援を強化するとともに、家庭に対する啓発を進めるなど、子育てしやすい環境の整備に取り組んでいく。
     
                       
◆国の農政転換に伴う本県への影響について
 従来の産地づくり交付金を活用した場合と今般の政策による、大豆、そばや飼料用米などに対する作物ごとの比較がどうなっていくのか、また、国の農政転換に伴い、戸別所得補償制度が導入された場合、来年度の支援水準がどうなるのか、現段階での見通しを農林水産部長にお示しいただきたい。
                            
農林水産部長 産地確立交付金に代わる水田利活用自給力向上事業は、自給率向上対策として、米の生産調整の実施にかかわらず全ての生産者を助成対象とするほか、麦・大豆・飼料作物は10a当たり3万5千円、飼料用米・米粉用米等新規需要米は8万円、そば・なたね・加工用米は2万円、その他作物は1万円と、全国統一単価とされている。
 この単価水準を現行の交付金の県内平均単価と比較すると、大豆はほぼ同水準、そばや野菜はやや減額、飼料用米・米粉用米等新規需要米は大幅増額となっている。なお、認定農業者や集落営農組織を対象とした水田経営所得安定対策による麦・大豆への支援は引続き実施される。
 22年産の作付面積が、交付額が確定した19年産と同じ面積と仮定し、この単価を単純に掛け算すると、県全体の交付額は約54億円と19年度の産地づくり交付金と同程度になる。
 また、米戸別所得補償モデル事業については、詳細が決定されていないが、定額部分の10a当たりの単価が仮に1万円とされた場合で試算すると、県全体で約64億円となる。
いずれにしても、現時点で不確定な要因が多く、今後とも、鋭意、情報収集に努めるとともに、新たな制度の周知徹底を図っていく。
                               
◇その他の質問 医師及び看護職員の確保対策について、アフィニス夏の音楽祭を通じた本県文化の振興についてなど
          
          
            
【一般質問】(県政一般についての質問)
                   
菅原元議員 自由民主党 菅原 元 議員
                
◆県民の声の県政運営への活用について
 知事は就任以来、県民との対話を通じて、県民の考え方、意見や要望などを聞く機会として、「知事と語ろう、市町村ミーティング」や「知事のほのぼのトーク」を県内各地域で開催している。赤ちゃんから長寿の方々まで、どの地域に住んでいても、安心して暮らすことのできる地域づくりが吉村県政の基本であると考える。これらの事業を通して得た県民の声を県政運営にどのようにして活かしていくのか伺いたい。
                   
知事 就任以来、県政運営の基本は「対話から」という考えのもと、県民目線で、現場の声を大事に、市町村の声を活かして、施策の立案、展開に取り組んでいくと申し上げており、そのためには、県民の皆様が何を求めておられるかを日頃から的確に把握する取組みが大変重要であると考えている。
 その一環として、広聴事業に取り組んでいるが、これまで「市町村ミーティング」を11回、「ほのぼのトーク」を14回実施した。
 これらの事業を通じ、私の県政運営についてご理解、ご協力をいただくとともに、県民の皆様がそれぞれの地域で頑張っておられる状況をお伺いし、またさらに、私自身への励ましを頂戴する中で、様々な地域課題などへの対応について要請や提案をいただいている。
 県民の皆様のご意見やご要望などは、必ずしもすぐに実現できるものばかりではないが、現状認識を共有するなかで課題への迅速な対応に心がけ、施策として県政に反映できるよう努力していく。また、取組み状況については、積極的に情報提供を行っていく。
                        
               
◆乳幼児の子育てに関する経済的負担の軽減について
 子ども政策室を創設し、「子育てするなら山形県」を目指すならば、乳幼児の子育てに関する経済的負担の軽減策が必要と思うが、子ども政策監の考えを伺いたい。
                       
子ども政策監 国や県の調査においても、少子化対策で特に重要な施策として、「子育てに関する費用の負担軽減」を挙げる人が多く、子育て家庭の方々が、子どもの養育費、保育料、医療費などの経済的負担を強く感じていることは、承知している。
 このため、県においては、保育所に加えて幼稚園についても、同一世帯から2人以上が入園している場合の保育料を軽減し、さらに、医療費については、乳幼児を対象とした医療給付制度を設けているが、今年の7月からはその対象を拡大し、入院費については小学校6年まで助成するなど、負担軽減を図っており、引き続き実施してまいりたいと考えている。
 さらに来年度に向けて、ひとり親家庭の医療給付について父子家庭まで拡充することを検討している。更なる経済的負担の軽減については、今、国において、子どもが育つための基礎的な費用を保障するため、子ども手当の創設が検討されているところなので、その効果も見定めながら、検討してまいりたい。
 また、子育ての負担軽減については、経済的な給付と相まって、子育て環境の整備も重要であり、特に、待機児童の解消に向けて、来年度は500人を超える定員の増加となる保育所の緊急整備を検討している。さらに、要望の多い病児・病後児保育や一時保育などの特別保育の充実を図ってまいりたいと考えている。
 今後とも、子育て家庭のニーズや市町村の意見を聞きながら、支援策の充実を図り、乳幼児をお持ちの県民の方々が、安心して育てられる環境作りを推進していく。
                      
◇その他の質問 農業振興策について、温室効果ガス排出量取引に関する県の取組みについて など
                            
                
舩山現人議員 自由民主党 舩山 現人 議員
                       
◆県内企業による有機EL製品の事業化見通しについて
 現在、有機ELプロジェクトの進行状況はどの段階にあるのか、経済効果はどのくらい見込めるのか、目指してきた状況が県内において現れるのはいつごろになるのか伺いたい。
                           
商工労働観光部長 有機EL関連プロジェクトのこれまでの成果として、世界トップレベルの性能を有する白色有機ELパネルの開発がなされるとともに、照明用有機ELパネル専業会社であるルミオテック株式会社が設立され、また、製品開発等に取り組む県内企業も出てきている。
 ルミオテック株式会社のパネル出荷に向けた現在の状況については、製造工程の調整も進み、間もなくサンプルパネルの出荷を始めたいとのことである。
 経済効果の見通しについては、同社はサンプルパネルの生産を年間数万枚程度と計画しており、これが計画どおりに進展すれば、数十億円の生産額が見込まれる。また、量産化に移行し、県内企業による製品開発が進むと、経済効果はさらに増大するものと想定している。
 今後、これまでの成果を、このような経済効果に結びつけていくためには、まず何よりもルミオテック株式会社が本県に定着し、量産に移行することが重要である。同社は、現在取り組んでいる実証事業の結果を踏まえ、量産化をするか否かの判断をすることにしているので、県としては、実証事業に対する支援や同社と県内企業との連携や協業を図ることにより、本県での量産化を促していく。併せて、県内企業のパネルを活用した製品開発の取組みを支援することにより、さらなる経済波及に結びつけていきたいと考えている。
                         
                        
◆道路中期計画における国道287号の整備方針について
 現在、県においては、今後10年間の道路中期計画を策定中であるが、その計画の中で、国道287号のバイパス整備は、どのように位置づけられるのか、今後の具体的な整備の年次計画はどのようになるのか、事業費規模はどの程度になるのか、国道287号の重点的整備に向けて土木部長の力強い回答をお願いしたい。
                     
土木部長 一般国道287号は、東北中央自動車道、新潟山形南部連絡道路、一般国道13号と一体となり、骨格道路を形成し、地域の連携強化や産業・経済発展に資するとともに、第3次救急医療の公立置賜総合病院へのアクセス向上など、県としても大変重要な路線であると認識している。しかしながら、現道は線形が悪く、道路幅員も狭いため、充分に機能を果たせない状況にある。
 このため、現在策定中の『山形県道路中期計画』において、「高速道路ネットワーク形成と連携したICアクセス道路等の整備推進」の路線として位置づけ、最優先施策の一つとして、今後とも整備促進を図っていきたいと考えている。
 現在事業中の米沢北バイパス、長井南バイパス、森バイパス(延長計11.2km、事業費計約180億円)においては、順次供用を図ることとしており、今年度供用予定の3.5kmを含め、今年度末には合計5kmを供用することになる。引き続き、早期全線供用に向け、鋭意事業を進めていく。
また、米沢・長井間で未着手の(仮称)川西バイパス延長約8km(事業費約100億円)区間についても、さらなる整備効果が発揮されるよう、道路中期計画期間の早い時期に着手していきたいと考えている。
                             
◇その他の質問 アンテナショップの現状と今後の活用策等について、つや姫の販売戦略について など
                          
                         
                    
森田廣議員 自由民主党 森田 廣 議員
                        
◆私学振興について
 様々な課題がある中で、また、国の施策がいまだ不透明な部分もあるわけだが、本県教育の一翼を担っている私立学校の重要な役割を踏まえて、来年度予算編成に向けた私学助成に係る基本的な考え方について知事に伺いたい。
                 
知事 私立学校に対する支援については、これまでも、学校経営者あるいは私学で学ぶ生徒等の保護者など、様々な立場から意見・要望をお聞きし、学校運営の経常的経費に係る助成である「一般補助金」と授業料の減免に対する助成である「授業料軽減事業費補助金」を軸に助成を行っている。
 特に太宗を占める一般補助金については、今年度、私立高校への一般補助金に係る補助率を43%から44%に引上げた。また、授業料軽減事業費補助金については、9月補正予算において、補助単価の引上げなどその見直しを進めた。
 この結果、私立学校における経営努力もあり、今年度授業料を引上げした学校はごく一部に留まるなど、保護者の経済的負担の軽減に貢献しているものと考えている。
 現在、国においては、「高校授業料無償化」という大きな政策課題のもとで、私立高校生のいる世帯に公立高校の授業料相当額と同等の額を助成するとともに、低所得世帯へは倍額の助成を行う就学支援施策等について、予算要求がなされている。
 来年度予算に向けては、例年と異なるこのような国の動きを十分に踏まえて対応する必要がある。
 県としては、私立学校が本県教育の一翼を担っていることを念頭におきながら、経営改善に向けた各学校の取組みや保護者負担の実態等を踏まえるとともに、引き続き、本県の私立学校がそれぞれの建学の精神に基づき、特色ある教育を行うことができるよう、また、経済的事情に関わらず生徒が安心して学べるよう、十分検討して参りたいと考えている。
                   
    
◆義務教育における少人数学級編制の完全実施と本県の教育展望について
 今後の少人数学級編制を中心とした“教育山形「さんさん」プラン”にどのような教育理念を抱き、そして、どのような教育を実現し、「山形から全国へ」何を発信していくべきであるかについて教育委員会委員長に伺いたい。
   
教育委員会委員長 “教育山形「さんさん」プラン”は、県議会の力強い支援を受け、また、多くの方々の努力・工夫によって実現したものと思っている。少人数学級編制の効果は県民の期待を裏切ることなく、学力の向上のみならず、不登校の減少や欠席率の低下等、子どもの生活にも良い影響を与えたと認識している。そして今、中学校3年生まで、少人数学級編制が実現する見通しとなったことに、更なる期待を抱いている。
 これまでも、そしてこれからも、「少人数学級編制」による教育に対しては、生活集団の機能を重視した教育を期待している。子どもにとっては、学習と生活は一体的なものであり、共に生活する仲間と、「苦労しながら、みんなで知恵を出し合い、協力してわかった、できた」という充実感を味わうことができる。そういう時間を学校で過ごすことが、その後の成長・発達にどれだけ役立つかは、計り知れないものがある。そして、子どもと子ども、教師と子どものつながりを、より強化する仕組が、21人~33人による「少人数学級編制」であり、これは、学習と生活を一体的なものとして進める日本の伝統的な教育を、守り、発展させていくものであると考えている。
 中学校になると、多様な学習集団を組織して、指導・学習効率を最優先にした「少人数指導」が実施されることもある。しかし、自我の目覚めによる心理的動揺の激しくなる思春期に入り、将来のこと等自分の生き方を深く考えたりするこの時期こそ、生活集団の機能を重視した教育を進めていくべきであると考える。
“教育山形「さんさん」プラン”による教育を義務教育9年間にわたって推進し、山形県独自の「教育の仕組」を創っていくとともに、各学校の実践事例と子どもの変容を提示することにより、「少人数学級編制」の「意義と必要性」についても、全国に発信できるものと思っている。
     
◇その他の質問 ロシアとの対岸貿易の振興について、酒田港へのアクセス道路である国道47号の整備について など  


 

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