食の安全環境部

  食の安全環境部では、化学肥料や化学合成農薬の使用を削減した栽培法など、土壌肥料研究、
病害虫防除研究を基盤とした、環境に優しい栽培技術の開発に取り組んでいます。また、消費者
が安心して購入できる県産農産物を提供するため、残留農薬分析など農産物の安全性を確保する
ための技術開発を行っています。
 
 ◇主な研究課題・事業◇

 課題名 水田土壌におけるリン酸施肥削減技術の開発  

   近年、リン鉱石価格の高騰により、肥料価格が上昇しています。
  水田では畑と異なり、土壌に蓄積しているリン酸が湛水条件下で
  可給化してくる性質を持っています。この性質をうまく利用し、リン
  酸施肥削減技術のための開発を行っています。

   (右写真:土壌の可給態リン酸分析の様子)

  土壌の可給態リン酸の分析の様子

 
課題名 水稲害虫フタオビコヤガの効率的防除体系の確立

    フタオビコヤガの幼虫は水稲の葉を食害し、多発すると米の
   収量が低下するといわれています。しかし、研究の結果、防除
      時期である7月上旬や8月上旬の葉の食害が25%以下の場合
   は防除の必要がないことが明らかになりました。さらに効率的な
   防除体系を確立するため、本害虫の加害と米の収量との関係、
   各種殺虫剤の効果を調べています。
                                              
    (右写真:水稲の葉を食害するフタオビコヤガ幼虫)
 

   水稲の葉を食害するフタオビコヤガ幼虫

 課題名 フェロモントラップを基幹とした
       アカヒゲホソミドリカスミカメ高度発生予察技術の開発

 

    アカヒゲホソミドリカスミカメは、斑点米など米の品質を
   低下させる害虫です。この害虫はフェロモントラップにより
   その発生推移を調べることができます。この課題ではフェロモン
   トラップで捕獲した数から斑点米による被害を予測して、防除
   の要否を判断する技術を開発しています。

    (右写真:フェロモントラップとアカヒゲホソミドリカスミカメ成虫) 

 フェロモントラップとアカヒゲホソミドリカスミカメ成虫

 課題名 メタン発生量低減のための
                  稲わら腐熟促進技術の確立


    水田からは温室効果ガスであるメタンが発生しますが、
   稲刈り後、ほ場に散布される稲わらを翌年の春の耕起時に
   すきこむことは、メタンを増大させる要因となっています。また、    
   稲わらすきこみによって、水稲の初期生育が抑制されること
   もあります。このため、稲わらの腐熟を促進させるなど、水稲生育
   の安定化、地球温暖化防止に寄与する技術を開発しています。
     
    (右写真:水田から発生している
                 温室効果ガスを採取している様子)

   水田から発生している温室効果ガスを採取している様子  

   課題名 県農産物のカドミウム吸収におけるリスク評価と
                       低吸収栽培技術の確立 
       

      大豆については、カドミウム含有量の国際基準値に基づく、
   国内基準値作成に向けた検討がなされています。そこで、
   大豆の品種や土壌の種類によるカドミウム吸収特性を把握する
   とともに、その吸収を抑制する栽培技術を開発しています。

    
    (右写真:カドミウム分析を行っている様子)
 
   カドミウム分析を行なっている様子

   課題名 地域特産作物農薬残留量調査                    


    あさつきなどの地域特産物(マイナー作物)の農薬登録拡大
   に向けて農薬残留量調査を行っています。
   
      
    (右写真:残留農薬分析を行っている様子)

   残留農薬分析を行っている様子

 
      課題名 ドリフト低減新剤利用技術開発
    散布農薬が誤って周辺ほ場に飛散(ドリフト)しないようにするためには、農薬の適正使用が
   重要ですが、よりドリフトする可能性を低くするための技術を導入することも必要です。
    そこで、ドリフト低減技術の効果と、その技術を用いた際の防除効果を検証しています。 


 

◇研究スタッフ◇

 職  名 氏  名
 食の安全環境部長 熊谷 勝巳
 開発研究専門員 横山 克至
 主任専門研究員 土門 清
 専門研究員 中島 具子
 専門研究員 岡本 真理
 専門研究員 塩野 宏之
 研究員 菅野 朋広
 研究員 越智 昭彦
 研究員 山田 哲平
 研究員 布山 美恵

 

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  • 2008年6月更新