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平成19年度研究成果

~平成19年度にわかったこと~

 

藻食動物の摂餌特性からみた効率的な除去時期

  本県の海藻が乏しい海域に優占的に分布する巻貝であるオオコシダカガンガラは、アカモクの幼胚あるいは着生直後の4mm程度までの大きさの幼体を食べることから、貝の駆除を行う場合は幼胚の着生直後の時期にあたる6月初旬までに実施することがアカモクの種苗を保護する上で有効であることがわかりました。

 

底びき網漁業の大型クラゲ対策網において効果的にクラゲを排出する仕切網の目合

 近年増加している小形クラゲの底びき網漁業による排出効果について、2尺目(60cm)と1尺3寸5分目(40.5cm)の2種類の仕切網で比較試験を実施した結果、1尺3寸5分目網が傘付状態のクラゲの77%を排出し、クラゲ排出には大きな効果があることがわかりました

 

釣鈎の大きさの違いによるシロギス小型魚の保護効果
 

 山形県沿岸で採捕されているシロギスのうち、遊漁による釣獲は29%と推定され、遊漁がシロギス資源に与える影響が無視できないと考えられています。さらに、遊漁での釣獲のうち35%が小型魚(全長12cm未満)であると推定され、遊漁における小型魚保護対策が求められており、釣鈎の選択性を用いて保護効果を試算しました。

 

 

 放流ヒラメの混入率と回収率

 過去4年間の市場調査における放流ヒラメの資料をまとめた結果、最近5年間の平均尾数混入率は6.1%で、1~3歳魚まで確認できる平成14~16年の平均尾数回収率は2.6%でした。

 

黒化率で補正した放流ヒラメの混入率と回収率

 過去4年間の市場調査における放流ヒラメの資料を黒化率で補正した結果、最近5年間の平均尾数混入率は7.2%、1~3歳魚まで確認できる平成14~16年の平均尾数回収率は3.2%となりました。

 

放流アワビの混入率

 本土側における放流アワビの個数混入率は50%と高率で、地区、年齢別に見ても各区分で28%以上であることがわかりました。

詳しいことはこちらへ(PDF)

 

藻食動物の除去効果と作業効率

 試験海域で藻食動物の除去を行ったところ、藻食動物の除去量は5ヶ月間で当初の17~32%まで減少したことから、除去の効果が認められました。除去量の推移から除去効果はウニ類で高く巻貝類で相対的に低い結果でしたが、これは隣接海域からの巻貝の移入のためと考えられました。藻食動物除去の作業効率(個/人・分)は、巻貝で1.8~2.9個、ウニで0.4~2.1個であり、その経費は118円(/㎡)と見積もられました。

 

藻食動物除去による海藻増大効果

 藻食動物を除去した海域は対照海域と比べて海藻被度が7月に2.5~2.7倍、8月に1.1~1.8倍高く、藻食動物除去による海藻の増大効果が認められました。増大効果が認められた海藻(アナアオサ、アオノリ類、イギス類、ソゾ類)はアワビ、サザエの餌料として重要であり、藻食動物の除去は本県における磯根資源の増殖技術の一つとして有効であることがわかりました。

  

スポアバックによる藻場の造成(アカモクの付着促進)

 アカモクが殆ど生息していない海域において6月にスポアバック(母藻)を設置したところ、多くの幼体(340~1,768株(/10×17m))の付着が確認され、藻食動物を除去した海域の方が幼体密度は3.0~5.2倍高く、また幼体は設置地点から2~4mまでの範囲に集中していました。この結果スポアバックは本県海域においても有効な海藻増殖方法であることがわかりました。

 

藻礁の清掃による海藻入植促進効果

  6月に藻礁基質の清掃を行ったところ、ホンダワラ類の幼体密度は清掃面の方が無処理面より19倍高く(114:9株(/5,000c㎡))、また、平滑面のほうが凹凸面の3倍(90:30株)高くなりました。また、イギスの群体も形成され、その被度は平滑面で17~20%、凹凸面で63~67%と後者の清掃効果が高くなりました。藻礁表面の清掃には藻類の入植を促進する効果が認められました。なお、清掃に要するコストは、23,000~27,000円(/㎡)と積算しました。

 

山形県沿岸水温の長期変動

 山形県沿岸25海里内の水深100m以浅では、長期上昇トレンドとレジームシフトの現象が同時に起きていると推定されました。2000/2001年前後に起きた負のレジームシフトは上昇トレンドによって表面化していない可能性も考えられます。

  

底びき網漁業重要魚種当歳魚の時期別生息水深

 底びき網漁業重要魚種の当歳魚について、時期別生息水深を明らかにしました。

 

底びき網漁業におけるカレイ類の網目選択性

  カレイ類について、底びき網漁業における目合別網目選択性を比較検討するためカバーネット法による試験操業を行い、各網目における50%選択体長を求めました。

 

最上川河口周辺沿岸域におけるアユの分布、体長、日齢

 最上川河口周辺沿岸域(川~海~川)におけるアユの分布、体長、日齢を時系列的に明らかにしました。 

  

消費地価格からみたヒラメ放流事業の波及効果

 経済的な波及効果を勘案して消費地価格で近年のヒラメ種苗放流の効果金額を算定したところ、平成15~18年までの4年間の混入率から積算した年間の平均効果金額は32.1百万円、平成13~16年までの発生年級群の回収率から積算した年級群の平均効果金額は20.0百万円となりました。

 

ホンダワラ類の藻場造成技術開発

 1 アカモクの生態調査 2 藻場の環境要因調査 3 アカモク人工種苗生産技術開発  4 藻場造成技術基礎試験の各試験項目から得られた技術的成果をまとめましたた。さらに、本事業で得られた具体的な造成技術の海域環境に応じた適用案を示しました。

 

サクラマスリボンタグ標識魚の再捕状況
 

 平成8年から庄内小国川で放流されている1+スモルトリボンタグ標識魚の再捕状況を取りまとめたところ、大まかな回遊経路が把握できた一方で、多くの幼魚が定置網によって不合理漁獲されている実態が明らかになりました。

 

 

 

 

 


 

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