特集記事

特集No.4「山形鋳物」鋳物の可能性。
製造工程
栽培から完成まで、1年3ヵ月の歳月には
自然の恵みを通したものづくりの原点があります
種蒔きから染織まで、すべてを自分たちの手で行う「山形紅花染」
その工程を簡単に紹介します。
①畑づくりから種巻き、栽培まで
畑を耕し、4月上旬から中旬にかけて種を蒔きます。芽が出て成長してきたら、何度か葉を間引きし、高さが20~30cmになったら土寄せし、支柱を立てます。
②紅花摘み
7月上旬から中旬、アザミに似た鮮黄色の花が咲き、赤みを帯びてきたら、朝露で刺が湿って柔らかいうちに、花摘みをします。
③水揉み
摘み取った花びらを水に浸してもむと、花の色が黄色からオレンジ色に変わります。これは、もともと紅花にある、水に溶けやすい黄の色素が分離し、溶けにくい紅の色素が多く残るためです。
④発酵と杵つき
乾燥後、発酵させると、残った紅の色素が増えます。さらに紅色を増やすため、臼に入れて杵でつきます。
⑤紅餅づくり
ついた紅花を丸め、「紅餅(べにもち)」を作ったら、乾燥させます。これは、運搬しやすくすることと、染料の量を調整しやすくすることが目的です。
⑥色素の抽出と染色
紅餅を灰汁(あく)に浸すと、紅色素が溶け出すため、それに糸を浸けて染めます。その段階ではオレンジ色に染まるため、さらに酸を加えて赤味を引き出します。この工程を、目標の紅色になるまで何度かくり返します。
⑦織る
染め上がった糸を使い、さまざまな置賜紬を織ります。
紅花「すり花」の写真
工程④ 水揉みした花びらを臼に入れてついているところ。かなり紅色になってきました。
紅花「紅餅」の写真
工程⑤ 手のひらで丸めた紅餅。紅花を京に出荷していた時代と変わらぬ姿です。
紅花「染色」の写真
工程⑥ 紅餅を入れて色素が溶け出した灰汁に、糸を漬けて染めます。

作り手に聞く
「最高の紅花染」と、日本だけでなく
世界から認められることが目標です
30数年前から抱いてきた紅花染ブランド化構想を、
実現に向けて動かし出した同人会代表の諏訪好俊さんにお話を伺いました。
産地全体の発展をみつめて
山形紅花染織同人協議会・代表の諏訪好俊さんは、現在、置賜紬伝統織物協同組合の理事長も務めています。「野々花染工房」の主宰者として、かつては独自に紫根やサフラン、貝紫といった幻の天然染料の研究開発に励んできました。置賜紬伝統織物協同組合に深く携わるようになってからは、「古代米琉」の復興などに先陣きって参加。産地全体の発展をみつめ始めました。そんな諏訪さんが、長年抱いてきたこの構想を現実にしようと動き出したのは、「紅花染のブランド化が産地の未来を担う」との思いを強めたからでした。そこで、以前から紅花染に取り組んできた機屋にその思いを伝え、同人会を発足。産地への意気込みを共にする6社と共に、ブランド化活動に邁進しています。
諏訪好俊さんの写真
諏訪好俊さんの生家は安政5年(1859)創業の染織業。5代目を継ぎ、米沢を代表する草木染作家として活躍しています。

山形紅花染ブランド化への道
とはいっても、それぞれに歴史と伝統を持つ機屋です。撚糸(ねんし)や織りの基準がバラバラだったため、統一するのに5年程かかりました。「山形紅花染」製品の開発にあたっては、紅花染の色持ちの弱点克服をはじめ、厳しい染色基準の設定、自分たちで一から行う原料栽培など、高いハードルを自ら設けました。さらにこだわりは、紅花染だけにとどまらず、絹糸にも及びます。今は大変稀少となった日本の絹糸による紬「紅花染コレクション」を開発し、国蚕種の証明書を付けて販売するのです。諏訪さんは語ります。「私たちがここまでこだわりを持つのは、人に感動を与えるものを作りたいからです。私の考えるブランド化は、永遠に残るブランドです。最高の素材、最高の職人による最高の紅花染がここでできると、日本だけでなく世界が認める。そういうブランド化を目標にしているのです」。
「野の花工房」染色場の写真
「野の花工房」の染色場。染められた糸は別室で織りの準備が行われ、織り機にかけられます。写真の男性は、諏訪さんの次男の好洋さん。長男の豪一さんも一緒に仕事をしています。

作品ギャラリー
やわらかな淡い色から鮮やかな紅の色まで
置賜の織り師たちによる紅花染の七変化
同人会によって染められた絹糸は、
織り師たちによって、表情豊かに織られていきます。

高水準な検査を経て認定されるブランド「山形紅花染」は、すべての製品に品質ラベルが表示されています。ラベルは品質別に、赤が「紅花100%」、ピンクが「紅花染と天然染料」、黄色が「紅花染と化学染料」の3タイプ。価格もラベルに合わせて分かれています。また、日本中で着物に使われている絹糸の9割強が海外産となっている現在、同人会による「山形紅花コレクション」は、100%が国産の絹糸によるもの。日本の絹糸と山形の紅花を使ったこだわりの置賜紬が、今後どのように花ひらくのか、注目が集まります。

お問い合わせ先

置賜紬伝統織物協同組合事務局
〒992-0003 米沢市窪田町窪田2885-5
電話&FAX:0238-37-2803




 

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