大鳥池
原始の地にひっそりとたたずむ大鳥池と農業用水
朝日連峰縦走の庄内側の入口に位置する大鳥池は、ブナ原生林に囲まれた標高966m、
湖面の長径・南北約1km、深さ68m、湖岸線延長3.2km、湖表面積0.4km2の湖で、
大規模な山崩れによる堰止湖とされ、我国では珍しい花崗岩地にある湖です。
大鳥池は大昔から神秘の湖として伝えられ、女人禁制の域でありました。この人知れず
原始の地にひっそりとたたずむ湖には、イワナやヒメマス、それに伝説の巨大魚タキタロウ
が生息しているとされ、釣りの名所にもなっています。
古くからかんばつに悩まされていた庄内南部の農業関係者は、この山中奥深い湖にも
用水源を求め、昭和8年から9年にかけて、湖面を3m嵩上げして114万m3の貯水量を
持つ制水門施設を造りました。約8kmの現登山道はこの工事のためにつくられたものです。
築造後50年が経過した昭和59年には、施設の老朽化により崩壊の危険が懸念されること
となったため、県営ため池等整備事業としては改修工事に着手し、7年間の工事期間を経て
平成2年に完成しました。
以来20年が経過していますが、この大鳥池の水は、下流水田1万2千ヘクタールの補水
として全量赤川に放流され、受益地のかんばつによる被害解消に役立っています。
6月30日、この制水門施設の点検調査のため、施設を管理している庄内赤川土地改良区
職員らとともに、大鳥池に行ってきました。片道3時間の山歩きでは、数日前の大雨で登山道
が流されていたり、雪渓に大きなクレパスができていたりといくつかのアクシデントがありまし
たが、それでも息をハアハアさせながらこの施設を造った人たちに思いを馳せ、その道の傍ら
には山野草が咲き誇っていて、なんとも楽しい山歩きでした。
「頑張ろう東北!がんばろう山形県!」
