山居倉庫

庄内米の積出港として賑わった面影を今に伝える
明治26年(1893年)に旧藩主の酒井家によって建てられた「山居倉庫」は、築100年以上経った今も農業倉庫として活躍している。その建築には当時の技術の粋を集め、土蔵づくりや二重構造の屋根などの工夫が随所に施され、建物の西側に植えられたケヤキは日よけと風よけの役割を果たし、自然を利用した低温管理を可能にしている。風格のある景観は市民の憩いの場としても親しまれ、NHKの連続テレビ小説『おしん』のロケ地でもあることから、香港や台湾などのアジア各国からの観光客も絶えない。
現存する12棟のうち、いちばん奥は「庄内米歴史資料館」。庄内米の歴史と米づくり、品種改良、生産・保管・流通の過程などをわかりやすく紹介し、映像で米づくりの様子がわかる「お米くんシアター」や、「俵かつぎの体験コーナー」なども。手前の2棟は市の観光物産館「酒田夢の倶楽(くら)」。人形作家・辻村寿三郎の作品を展示する「華の館」と、地元のみやげ品を扱う「幸の館」があり、地酒大吟醸ジェラードなどを楽しめるファストフードコーナーも併設している。
伝えられていくもの
さまざまな別れに立ち会い、愛すること、愛されることの大切さを感じていく『おくりびと』。時を刻みながら受け継がれてきた山居倉庫もまた、時代から時代へと「おくる」心が息づいている。時代が変わっても、人が人を思いやる気持ちに変わりはなく、歴史や文化と同じように後世に伝えられていくものかもしれない。
また、映画『おくりびと』では、主人公の大悟(本木雅弘)が社長(山崎努)とクルマで移動中のシーンで山居倉庫が登場。近くには、「NKエージェント」の社屋という設定で撮影された旧割烹小幡があり、現在は撮影時のセットを再現して一般公開されている。第81回米国アカデミー賞外国語映画賞を受賞後は、県内外だけでなく、海外からの見学客が急増中だ。
- ■社団法人 酒田観光物産協会
- 住所:酒田市中町2-5-10
TEL:0234-24-2233 - ■庄内米歴史資料館
- 住所:酒田市山居町1-1-8
TEL:0234-23-7470
開館時間:9:00?17:00(12?2月 9:00?16:30)
休館日:年中無休(年末年始を除く)
入館料:大人300円 中高生200円 小学生100円
アクセス:JR酒田駅より鶴岡南センター行きバスで10分、山居町下車 - ■酒田市観光物産館 酒田夢の倶楽
- 住所:酒田市山居町1-1-20
営業時間:9:00?18:00
休館日:1月1日