山居倉庫

通称「山居島」に建てられた山居倉庫。川に面して船着場も設けられ、最上川舟運の拠点のひとつだった。

庄内米の積出港として賑わった面影を今に伝える

「庄内米歴史資料館」にある、入庫作業や昔の農家の生活風景をディスプレイした等身大のジオラマ。

明治26年(1893年)に旧藩主の酒井家によって建てられた「山居倉庫」は、築100年以上経った今も農業倉庫として活躍している。その建築には当時の技術の粋を集め、土蔵づくりや二重構造の屋根などの工夫が随所に施され、建物の西側に植えられたケヤキは日よけと風よけの役割を果たし、自然を利用した低温管理を可能にしている。風格のある景観は市民の憩いの場としても親しまれ、NHKの連続テレビ小説『おしん』のロケ地でもあることから、香港や台湾などのアジア各国からの観光客も絶えない。

背後を囲むケヤキの樹齢は倉庫よりも古く、約150年ほど。その景観の美しさは山居倉庫のシンボル的存在。
倉庫は、1棟あたり120坪の広さ。30kgの紙袋なら約27,000袋を貯蔵することができる。

現存する12棟のうち、いちばん奥は「庄内米歴史資料館」。庄内米の歴史と米づくり、品種改良、生産・保管・流通の過程などをわかりやすく紹介し、映像で米づくりの様子がわかる「お米くんシアター」や、「俵かつぎの体験コーナー」なども。手前の2棟は市の観光物産館「酒田夢の倶楽(くら)」。人形作家・辻村寿三郎の作品を展示する「華の館」と、地元のみやげ品を扱う「幸の館」があり、地酒大吟醸ジェラードなどを楽しめるファストフードコーナーも併設している。

伝えられていくもの

室内シーンは洋館を使わずセットで撮影されたが、旧割烹小幡内に「NKエージェント」の事務室を再現して一般公開中。

さまざまな別れに立ち会い、愛すること、愛されることの大切さを感じていく『おくりびと』。時を刻みながら受け継がれてきた山居倉庫もまた、時代から時代へと「おくる」心が息づいている。時代が変わっても、人が人を思いやる気持ちに変わりはなく、歴史や文化と同じように後世に伝えられていくものかもしれない。

「NKエージェント」の社屋という設定で使われた、旧割烹小幡。奥の和風建造物とロケに使用された洋風建築物の3階建て。

また、映画『おくりびと』では、主人公の大悟(本木雅弘)が社長(山崎努)とクルマで移動中のシーンで山居倉庫が登場。近くには、「NKエージェント」の社屋という設定で撮影された旧割烹小幡があり、現在は撮影時のセットを再現して一般公開されている。第81回米国アカデミー賞外国語映画賞を受賞後は、県内外だけでなく、海外からの見学客が急増中だ。

問い合わせ先
■社団法人 酒田観光物産協会
住所:酒田市中町2-5-10
TEL:0234-24-2233
■庄内米歴史資料館
住所:酒田市山居町1-1-8
TEL:0234-23-7470
開館時間:9:00?17:00(12?2月 9:00?16:30)
休館日:年中無休(年末年始を除く)
入館料:大人300円 中高生200円 小学生100円
アクセス:JR酒田駅より鶴岡南センター行きバスで10分、山居町下車
■酒田市観光物産館 酒田夢の倶楽
住所:酒田市山居町1-1-20
営業時間:9:00?18:00
休館日:1月1日


 

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