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赤倉温泉



いま、山形から・・・ 温泉王国やまがた 芭蕉の足跡を辿って 赤倉温泉
小国川沿いの紅葉

 四方山に囲まれ、清流小国川の両岸に開けた歴史ある温泉地、赤倉温泉。山々が緑色から鮮やかな赤や黄色に衣替えをしていく秋の季節に、見事な紅葉狩りが楽しめます。静かな温泉地で、源泉掛け流しの贅沢な湯につかりながら、松尾芭蕉の記した「奥の細道」に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

赤倉温泉 開湯伝説
 
小国川の両岸に旅館がある。河原の石を掘ると今も温泉が湧いている

 赤倉温泉は、慈覚大師円仁(794年~864年)が、山寺立石寺を開山した3年後の貞観5年(863年)、奥羽地方巡りの折にこの地を訪れた際、村人が小国川で傷を負った馬を癒している姿を見て、手にした錫杖(しゃくじょう)で川底を突くと石の間から薬湯が湧き出たことに始まるといわれています。

 赤倉温泉のある最上町は、昭和29年に東小国村と西小国村が合併して最上町となりました。それまでは小国という地名で、山形県内随一の馬産地でした。 小国産の牡馬は名馬として名高く「小国駒」と呼ばれて山形や秋田、越前地方、そして遠く江戸へも移出されていました。開湯伝説に馬が登場することでも、昔から馬との関わりが深かったことがうかがえます。赤倉温泉駅と新庄方面の隣駅である立小路(たちこうじ)駅の間(国道47号線沿い)に富山馬頭観音(とみやまばとうかんのん)(東善院(とうぜんいん) )があります。東北三大馬頭観音の一つといわれ、最上三十三観音第31番札所で馬を守護してくれる観音様として知られており、現在でも馬産の地として歴史ある地域の人々の参詣が多いそうです。東善院に伝えられている縁起書によれば、富山馬頭観音のご本尊は慈覚大師が刻んだ馬頭観音像であるといわれています。


 

赤倉温泉の特徴
赤倉温泉観光協会 旅館部会部会長 みどりや旅館の大澤康浩さん

 赤倉温泉のお湯は、弱アルカリ性、無味無臭、無色透明です。その透明さは、湯船に針を落としても拾えるといわれるほどです。効能としては、動脈硬化症、きりきず、慢性皮膚病、神経痛、関節痛、婦人病等に良いとされています。今回、赤倉温泉について伺った、赤倉温泉観光協会 旅館部会 部会長である「みどりや旅館」の大澤康浩さんは、「昔からよく聞く話として、杖をついて温泉を訪れた人が湯治をしたらすっかり良くなって、杖を忘れて帰ってしまったという逸話があります」と話します。

岩風呂、源泉掛け流しの湯。旅館によって微妙に効能データが違う。写真は、みどりや旅館のお風呂

 そして、一番の特徴は、とにかく湯量が豊富なことです。多くの温泉地では源泉を一括集中管理し、そこから配分しているのに対し、ここ赤倉温泉では、一軒一軒の旅館が源泉を持っているという珍しい温泉地です。そのため、各旅館ごとに若干ではありますが成分のデータも違っているそうです。各旅館とも一律500円での入浴が可能で、宿泊した旅館とは違う成分の他のお風呂を楽しむこともできます。各旅館とも源泉掛け流しの温泉を堪能できます。

 開湯伝説で慈覚大師が石の間から湧き出た湯を発見したと同じように、なんと、いまでも、河原の石の間からはお湯が湧き出していて、夏場、石を掘るとちっちゃな温泉を楽しめるそうです。全身はともかく足湯だけでも、大自然の中で自分だけの温泉につかってみてください。なんと贅沢なことでしょう。


 

なつかしさと豊かな自然のおもてなし

 秋、赤倉温泉の周りの山々は赤や黄色に色づいて、訪れる人々を魅了します。例年は11月上旬が紅葉の一番美しい時期ですが、毎年の気候にもよりますので、事前に最上町観光協会までお問い合わせください。

 収穫の秋、地元産の食材も一段とおいしくなる時です。特に秋の味覚、きのこは絶品。さまざまな種類のきのこ汁や山形の郷土料理「芋煮鍋」にもたくさんのきのこが入るそうで、芋煮なのかきのこ鍋なのかわからなくなる程とのことです。こちらも郷土料理の「あけびのひき肉と舞茸詰め」(あけびの皮に味噌味のひき肉と舞茸を詰めて焼いたもの)は、ちょっぴりほろ苦い秋の味です。

クラブ食堂のアスパラつけ麺。タレは塩味と醤油味がついて、山菜などの地元の食材も。アスパラタン麺もある

 旬の時期は夏になりますが、近年、最上町ではおいしいアスパラガスが特産品になっています。赤倉温泉街にある昭和14年創業の「赤倉クラブ食堂」では、夏までに収穫したアスパラガスを一年中食べられるようにしており、麺に煉り込んだ「アスパラ麺」をいただくことができます。

赤倉温泉のお月見イベント。枝豆や栗のほか、家々からいただくお菓子で袋いっぱいになるそう

 赤倉温泉には、昔から伝わる子供たちのお月見行事「豆名月」「栗名月」があり、名月を愛でながら近所の家々を巡り、子供たちは枝豆や栗をもらい歩くそうです。9月と10月の名月にあたる日は、この和製ハロウィンの風情を観光客もいっしょに楽しむことができます。今年、平成25年は10月17日の「十三夜」から19日までの3日間だけになってしまいましたが、来年も開催する予定だそうです。地元の人たちと交流しながら、名月と美酒に酔いしれるのも一興です。


 

松尾芭蕉の足跡を辿って
芭蕉が曾良とが2泊した、封人の家(国重文化財 旧有路家住宅)。公開期間:4月~11月
 
山賊が出没したといわれる山刀伐峠。いまは散策路となっており、美しい紅葉狩りが楽しめる

 元禄2年(1689年)、松尾芭蕉が曾良とともに、仙台領尿前(しとまえ) の関を越え、出羽の国新庄領堺田村(現在の山形県最上町)へ入りました。日が暮れたため宿としたのが、「封人の家」(国境を守る役人の家)です。旧暦の5月14日(7月1日)に訪れ、梅雨どきの悪天候により、この家に二泊しました。ここで詠んだ句が「 蚤虱(のみしらみ)馬の尿(バリ)する枕もと」です。蚤や虱に悩まされる旅寝であるが、人と共に住んでいるこの風習の中で、馬が枕元で小便をするその響きにさえ、ひなびた情緒を感じる、といった解釈もあり、馬が一つ屋根の下でいっしょに暮らす様子に興味をもったということでしょうか。馬を大切にしてきたこの土地ならではエピソードです。

赤倉温泉スキー場。かつて冬の国体が開催され、コースは初級者から上級者まで満喫できる。アフターは温泉でゆっくり。お得な宿泊とリフト1日券が付いたスキーパックが好評

 そして、赤倉温泉の地を経て尾花沢に向かうために芭蕉一行が越えた峠が山刀伐峠(なたぎりとうげ)です。当時は、山賊が出没する危険な峠だったようで、封人の家の主人より案内人を頼んだ方が良いといわれた芭蕉らは、屈強な若者の案内のもと緊張しながら峠を越えたと伝えられています。今は、散策路として整備され、紅葉狩りには絶好のスポットです。

 紅葉の時期が終われば、山は一面の雪、銀世界になります。近くには、赤倉温泉スキー場があり、12月下旬にオープンします。

秋から冬にかけて、これからの寒くなる季節にこそ温泉と人のぬくもりが恋しくなりますね。ぜひ、赤倉温泉を訪れていただき、温かいぬくもりを感じてください。


 

取材協力・お問合せ

最上町観光協会 tel.0233-43-2233
赤倉温泉観光協会 tel.080-1660-4083
赤倉温泉 みどりや旅館 tel.0233-45-2231
赤倉クラブ食堂 tel.0233-45-2621
山形県最上町赤倉温泉スキー場 tel.0233-45-2901

 


 

 

 

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