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四ケ村の棚田



いま、山形から・・・ 山形にある日本百選 日本の棚田100選「四ケ村の棚田」

 階段状に段々と広がる棚田の美しい風景は、まさしく日本の原風景です。山形県では、朝日町の椹平(くぬぎだいら)、山辺町の大蕨(おおわらび)、大蔵村の四ケ村(しかむら)の棚田が、農林水産省の「日本の棚田100選」に認定されています。

大蔵村四ケ村の棚田

 山あいに美しい棚田が広がる四ケ村は、山形県最上地方の大蔵村にあります。大蔵村には、今から約1200年ほど前の大同2年(807年)に開湯したといわれる歴史ある肘折温泉があり、昔ながらの湯治場として多くの観光客が訪れています。肘折温泉から北へ約7キロのところにあるのが四ケ村地区で、豊牧(とよまき)、滝の沢、沼の台、平林の四集落を総称して四ケ村と呼ばれています。

見晴し台からの棚田風景。

 四ケ村の歴史は古く、四ケ村郷土史によると、起源は鎌倉時代初期(1204年)とされています。この地区は、雪国山形の中でも有数の豪雪地帯であり、積雪は例年2メートルを超え、多い時には4メートルにもなることがあります。四ケ村は、人口約400人の小さな集落ですが、この日本の原風景ともいえる四ヶ村の棚田を後世に残していくため、様々な保存活動が行われています。

四ケ村棚田 ほたる火コンサート実行委員会 会長 中島敏幸さん。

 四ケ村の棚田で毎年開催している「四ケ村棚田ほたる火コンサート」実行委員会会長の中島敏幸さんは、四ケ村の棚田が日本の棚田百選に認定された平成11年から保存活動に取り組んでいます。その年に、勤めていた職場を退職し、家業である林業と農業を継いだ中島さんは、どうしたら棚田の素晴らしさを多くの人にを知ってもらい、次世代へ継承できるかを考え、棚田の保存活動を行っている先進地へ研修に行きながら、四ヶ村の保存活動の準備を始めました。そして、平成14年、四ヶ村棚田保存委員会を立ち上げ、委員長として保存活動を行ってきました。

実りの秋。

 まず初めに取り組んだことは、棚田の景観整備です。日本の棚田100選に認定されてから、それまでは普通の田んぼとして農作業を行っていたところに、たくさんの方が写真撮影に訪れるようになりました。そこで、棚田の見渡せる場所をビューポイントとし、草を刈り、看板を立てました。また、ビュースポットまでの案内看板も整備し、より多くの人に訪れてもらえるようにしました。この景観の整備で何より効果があったのは、「せっかく写真を撮りに来てくれた人に荒れた田んぼを見せるわけにいかない」と、地元の農家の意識が変わっていったことだそうです。

 平成15年からは、写真コンテストを開催しました。写真コンテストを開催することで、多くの人に写真を撮っていただき、その撮った写真を展示することで、棚田を知っていただく機会を増やしていきました。また、地元園児たちによる田植えや稲刈り体験、収穫祭など、様々な活動を行ってきました。

 棚田を保存していくうえでの一番の問題は、年々増え続けている耕作放棄地です。農業従事者の高齢化、後継者不足、そして、国の減反政策等がその理由にあげられますが、そのような厳しい状況の中でも、地元の人達は精一杯、四ケ村の美しい棚田を守り続け、次世代へつなげる取組みを行なっているのです。

 

夏の夜の夢 ほたる火コンサート

  中島さんら委員会の皆さんが保存活動をはじめてから、夜の棚田の魅力も知ってもらおうと、平成16年から地元の有志で始めたのが、ほたる火コンサートの前身である「ほたる火まつり」です。ペットボトルにろうそくを入れて棚田のあぜ道に灯したこのほたる火祭りが評判を呼び、県内のみならず、県外からも多くの来場者が訪れるようになりました。平成18年からは、ほたる火とオカリナのコラボレーションによる「四ヶ村棚田ほたる火コンサート」を開催しています。

 ほたる火コンサート3回目から出演し続けているオカリナ奏者の大沢聡さんは、四ヶ村の棚田の魅力に魅かれた一人です。出演最初の年、初めて会場を訪れ、前日に下見に来た際、目の前に広がる棚田の風景に圧倒され、前もって用意していた曲のプログラムを一晩ですべて入れ替えてしまったというエピソードがあります。それほど、四ケ村の棚田には、通常のコンサート会場にはない独特の魅力と感動があり、奏者の心を動かしたようです。

 
夏の夜、棚田に灯る幻想的なほたる火。ここでオカリナが奏でられる。

 ほたる火コンサートには、毎年1000人以上の人が訪れます。20ヘクタールの棚田のあぜ道に約1200本のろうそくが灯され、揺れるろうそくの幻想的な灯火の中、オカリナの澄んだ音色が響きわたります。

 「ほたる火コンサートは一つのイベントだが、この地区の人たちや大蔵中学校の生徒など、地区全体が一つにまとまり、参加、協力して実行していることに意義がある」と中島さんは言います。「真っ暗なところに、1本のろうそくでは目立たない光だけれど、1200本が集った時にはすごいものがある。人の協力も一緒で、一人の力だけではなく、この地区の人たちの思いが結集されて大きな力になっているんだ」と。

 夏の一夜、まわりには民家さえもない、あるのは1200本のろうそくの光だけ。1本1本、消えていくろうそくがまた綺麗だと、すべての灯りが消えてなくなるまで見ている人もいるそうです。

 中島さんは、四季折々に美しい四ケ村の棚田の中でも、春の雪解けの時期の棚田が一番好きだと言います。山には緑が芽吹きはじめる中、残雪が残っており、田んぼにはこれから草がはえ始めるという頃。まさしく、棚田の目覚めを感じるという風景です。四ケ村の棚田は、きれいな風景が広がっているというだけでなく、こんな急なところで、どうやって米をつくっているのだろうか、水はどのように運ばれるのかなど、背景には多くの物語があることを感じてほしいとのことです。

 ほたる火コンサートで夏の夜の幻想的な時を過ごし、肘折温泉でゆっくり温泉を楽しむ、そして、昼の棚田をゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。

 

第10回 四ケ村棚田ほたる火コンサート
平成25年8月3日(土) 午後5時30分開会
※会場には駐車場がありません。指定の駐車場と新庄駅からシャトルバスが運行されます。
詳しくは実行委員会までお問合せください。

 

取材協力
四ケ村棚田ほたる火コンサート実行委員会
  コンサート問合せ tel.0233-75-2105 fax.0233-75-2111 E-mail.info@vill.ohkura.yamagata.jp
   当日の問合せ ふるさと味来館 tel.0233-34-6001
             肘折いでゆ館 tel.0233-34-6106
大蔵村役場
ほたる火コンサート  チラシPDF

 

 


 

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