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庄内三十三観音めぐり

いま、山形から・・・ 山形日和。 自らの心と対話する祈りの旅路 庄内三十三観音めぐり(酒田市、鶴岡市、遊佐町、庄内町、三川町)
(平成27年10月2日掲載)

 古くから山岳信仰を集め、修験しゅげんの霊山としても知られる出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)と鳥海山。神々の宿る山々に抱かれる庄内平野に庄内三十三観音と呼ばれる庄内札所三十三霊場があります。首番と番外をあわせ、全部で三十五箇所の庄内三十三観音は、今もなお心の安らぎを求める多くの人が巡礼に訪れています。


 

即身仏がまつられ、不思議な天井絵画のある湯殿山注連寺
鮮やかな色使いの久保俊寛 作「聖俗百華面相図せいぞくひゃっかめんそうず」。
御開帳のあいだは縁の綱に触れることで本尊と繋がることもできます。

 庄内三十三観音は、正徳年間(1711年から1716年頃)に羽黒山の住職により、西国札所さいごくふだしょの御砂を勧請かんじょう(砂を持ち帰り)し、庄内地方に三十三の観音霊場として定められたことが始まりと言われます。昭和25(1950)年に再編成され、現在は酒田市、鶴岡市、遊佐町、庄内町、三川町の五市町にわたって三十五箇所の霊場があります。

鉄門海上人の即身仏。文政12(1829)年12月8日、71歳で即身仏となりました。
見る方向により、馬の表情、印象が変わる天井絵画「白馬交歓はくばこうかんの図」(十時孝好 作)。

 その中のひとつ、天長2(825)年に開基したと伝えられている第三十一番札所の湯殿山注連寺ちゅうれんじは、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で、二つ星に選ばれるなど、世界的にも注目されているお寺です。注連寺には、同じく二つ星の鉄門海上人てつもんかいしょうにんの即身仏が安置されていることで広く知られています。宝暦9(1759)年に生まれた鉄門海上人は、人々の救世を願い、東日本各地を巡り湯殿山信仰を広めました。そのほか、本堂の天井に描かれ、一つ星に選ばれた天井絵画は圧巻で、見る方向によって見え方の違う絵や、伝統的な絵画、現代作家が描いた絵画が共演し、お寺の中にあって美術の世界が広がっています。本堂正面にある、一つ星の日本最大級の鰐口とあわせ、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」には4つが選ばれています。また、弘法大師が樹の下で修行したと伝えられる七五三掛桜しめかけざくらは、5月上旬に咲き始める県内で指折りの遅咲きの桜です。平成27年は丑年と巳年に行われる6年に一度の御開帳の年で、11月1日まで御本尊を公開しています。


 

三十五箇所それぞれにある魅力
第十二番札所 洞瀧山総光寺・酒田市(旧松山町)
第十九番札所 鳥海山龍頭寺・遊佐町

 第十二番札所の洞瀧山とうろうざん総光寺そうこうじは、約630年前の開基と伝わる歴史のあるお寺です。お寺の参道の杉並木は、山形県指定天然記念物で、見た目もとても特徴的です。約400年にわたり、歴代の住職が120本ほどある杉を丁寧に整えてきたもので、きのこ杉と呼ばれています。本堂裏の庭園には、遠くに望む薬師堂を借景にして池、泉、築山が配置され、静寂の美を感じさせます。また、大同2(807)年開創の第十九番札所の鳥海山龍頭寺りゅうとうじでは、天保15(1844)年に建てられた本堂をはじめ、開山堂かいさんどう(位牌堂)、観音堂が、平成27年7月に国の登録有形文化財に答申されています。観音様と一緒にまつられているインド風の造りをした仁王様は、その像の股をくぐると、はしかの快復や無病息災にご利益があると言われています。

 三十五箇所の霊場には、それぞれの歴史やご利益、特徴、趣がありますので、一つひとつの霊場をじっくりと巡ってみてください。


 

観音様と心で対話する巡礼の旅

 「観音参りというのは、肩肘はって巡るようなものではありません」とお話ししてくれたのは、第二番札所の羽黒山金剛樹院こんごうじゅいんの住職・島津玄真しまづげんしんさん。島津さんは庄内三十三観音の事務局を務めています。

 「庄内三十三観音、それぞれに観音様の姿や雰囲気が違います。いろいろな観音様との対話を通して、自分自身を見つめ直すきっかけになってもらえればと思います。巡礼していると、自分の波長と合う観音様にきっと出会えるはずです。自分の好きな観音様を探して欲しいですね。庄内三十三観音は車で近くまで行けるところばかりなので、昔と違って歩く距離も短く、比較的容易に巡ることができます。また、庄内地域は、風光明媚で海の近くには温泉もたくさんあり、山の幸も海の幸も豊富です。巡礼しながら、庄内の魅力を味わっていただきたいですね」。

 庄内三十三観音の巡礼の旅では、御朱印を集めることができます。

お話をお伺いした、羽黒山金剛樹院の島津さん。

 「集めた御朱印は、生前は『自分を守ってくれるお守り』として、死後は『極楽への切符』としての意味を持ちます。御朱印を集める方は、御朱印を書く『納経帳のうきょうちょう』、もしくはおいずり(御朱印を押す白衣)をお持ちください。霊場の中には、人が常駐していないところもあります。檀家の方々で手分けしたり、他の寺のご住職が分担したりしながら御朱印を書いています。庄内三十三観音は、各霊場と地域の皆さんの協力で支えられているんですね」。巡礼される方には、事務局で霊場の場所や特徴、留意点などが書いてあるパンフレットや冊子を渡してくれます。


 

順番にこだわらず、ゆっくりと
庄内三十三観音を巡るガイドマップや、リーフレットもあります。詳しくは金剛樹院、庄内観光コンベンション協会へお問い合わせください。

 「どの霊場から巡り始めるのか、札所の順番どおりに巡るのか、ということは全く気にされなくとも大丈夫です。皆さんの気の向くまま、行きやすい順番で巡ってください。仏様を敬う気持ちで、巡礼する際の最低限のマナーとして、『水屋のあるところでは、手を洗い、うがいをする』、『帽子をかぶっていたら仏様の前では脱ぐ』ことを守っていただければ、かしこまるようなこともございません。できれば、数珠をご持参いただき、観音様と心穏やかにゆっくり対話してください。急いでお参りしてしまうと、建物や景色、雰囲気など霊場にあるものに気づかず、感じられなくなってしまうので、ゆっくりと巡ってもらえると嬉しいですね」と島津さん。

 平成30年には、庄内三十三観音の全ての霊場で御開帳も予定されています。

 時代が変わり、「歩き」から「車」に変わった霊場めぐり。道中で自分の心と対話する時間は少なくなってしまいましたが、観音様に会い対話することで、心に安らぎを感じ、自分を見つめ直すきっかけになるという意味では、現代の霊場めぐりも「心の旅路」であることに変わりはないようです。


 

取材協力

金剛樹院 tel.0235-62-2564
注連寺 tel.0235-54-6536
総光寺 tel.0234-62-2170
龍頭寺 tel.0234-72-2553
庄内観光コンベンション協会 tel. 0235-66-5493 http://www.mokkedano.net


 


 

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  • 平成27年10月2日掲載

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