移住実践者インタビュー②
帰省した折に「定年したらこっちに帰って暮らそうか」と話したのがきっかけで、奥様の生まれ故郷である長井市に中古住宅を買い、山形移住を果たした長谷川さん夫婦。当初は「ゆっくり年金暮らし」をするつもりが、頼まれて夫婦ともども仕事に就き、いま充実した山形暮らしを満喫しています。

静子さんは山形県長井市の生まれで、昭三さんは埼玉県白岡町のご出身。お二人は結婚後、昭三さんが勤務する印刷会社の社宅(埼玉県内)で長年暮らすが、定年を機に軽い気持ちで山形への移住を検討。そんな時、静子さんのご実家から空き物件を紹介され、ほとんど即断即決で購入を決める。そして平成13年5月、長井市に移住。
そもそもどういう経緯で山形への移住を考えたのですか?
- 静子さん
- どういう経緯でといわれても、特に計画して山形に移り住んだわけではないんです。私の実家に主人と一緒に帰省した時に、姉から「ご主人が定年になったらこっちで暮らしたらどう。こっちなら生活にあまりお金かからないし、年金で暮らせるよ」なんて言われて、私たちも「それもいいわね。社宅も出なくちゃいけないし、定年になったら山形に帰って暮らそうか」なんて話していたんです。それでしばらくしたら姉から電話がかかってきて、「いい家があるから見に来ない。早く来ないと売れてしまうよ」なんて言うわけです。私たちは、そんなに真剣に山形移住を考えていたわけではなかったんですが、せっかくなので「見るだけ見ようか」と。それで家を見に来たら、思った以上にいいお家で、帰る頃にはなんか買う気になってしまって(笑)。それで1ヶ月後には契約し、翌年には引っ越して来ました。
家の購入といえば人生最大の買い物で、普通は慎重になると思うのですが、簡単に決まった感じですね。
- 昭三さん
- そうですね、でもこの家を見に来た時は、この家を建てた大工さんが応対してくれたんだけど、いい感じの方で、家もすごくしっかりした家だったんです。築18年で間取りは6DK、建坪は45坪。それに庭とちょっとした畑と山が付いて、値段は信じられない安さでした。絶対に都会では買えない値段。のんびりしてたら他の買い手がすぐついたかも知れませんし、そんなこともあって即決しました。

花や野菜を育て、楽しい山形暮らし!
移住されたのが平成13年5月ということで、7年経ったわけですが、山形暮らしの率直な感想は?
- 静子さん
- 私は自分の生まれ育った土地に帰ってきたわけですから、何も不自由なく楽しく暮らせています。まぁ強いて言えば世代交代が進んでいて、多少“浦島太郎”みたいな感じはありますが(笑)。でも主人は、いまはだいぶ人にも地域にも慣れましたが、最初の何年かは大変そうでしたね。
どの辺が大変でしたか?
- 昭三さん
- いろいろありますが、一番は言葉(方言)がわからないことでしたね。今でも全部わかるわけではありませんが、最初は相手が何を言っているのかさっぱりわからなくて。皆さんいい方ばかりで、いろいろ私に話しかけて下さるんですけど、何を言ってるかわからないものだから、会話にならない。それが困りました。あとは雪。雪かきも屋根の雪下ろしも初めてのことで、けっこう辛かったですね。いまはもう、いつまでも辛い辛いなんて言ってられませんから、こんなもんだと思ってやってます。
お仕事に関してはいかがですか?
- 昭三さん
- こっちに来たら仕事をするつもりはなく、年金でやっていこうと思ってました。ところがブドウの苗木などを生産している苗木屋さんから手伝ってほしいといわれまして、いまは2月から11月まではずっとその仕事をやっています。忙しい時期は家内も一緒にそこで働いているんです。まだ体も動くし、仕事があるならそれに越したことはないですからね。

購入した中古住宅は予定外に大きかったものの、驚くほどの安さだったそうです。
お話を伺っていると、充実した山形暮らしのようですが、改めて山形に移住してよかったと思うのはどんなところですか?
- 静子さん
- いろいろありますけど、第一はやっぱり自分の家があって、落ち着いて生活できるということですね。冬は寒いけど、季節を感じながらのんびり暮らせるし、野菜や果物は美味しいし。人も都会みたいに無関心じゃなくて優しい。もう私は都会には戻りたくないですね。
- 昭三さん
- 私は好きな花や木を庭にたくさん植えることができるので、それが一番嬉しいかな(笑)。あとは自然がいっぱいで、窓を開ければ鳥のさえずりだとかセミの声などが聞こえてきて、気持ちいい風が吹き抜けていく。こんな暮らしは都会では味わえないですよ。



