更新日:2020年9月28日

ここから本文です。

蔵王温泉

いま、山形から・・・ 温泉王国やまがた 鮮やかな紅葉の衣まとう蔵王の麓でほっこり 蔵王温泉(山形市)(JPG:197KB)

(平成27年9月18日掲載)

開湯1,900年と伝えられ山形県内で最も古い歴史を持つ名湯・蔵王温泉。5つの温泉群と47の源泉、季節ごとに表情を変える豊かな自然、そして温かなおもてなしのある蔵王温泉は、一年を通して多くの観光客が訪れる県内最大の温泉リゾートです。

いにしえより湧き出でる温泉

湯煙と硫黄の香りに包まれる蔵王温泉。開湯は天皇の命を受けた日本武尊(やまとたけるのみこと)が蝦夷討伐(えぞとうばつ)に来た西暦110年と言われています。日本武尊の家臣・吉備多賀由(きびのたかゆ)は、戦いで毒矢に当たり、全身がただれ苦しんでいたところ、山裾に点在する桜が目にとまり、家臣に一枝折ってくるように命じます。山々に分け入り、下山の際に道に迷ってしまった家臣たちは、偶然、湯浴みが出来るほどに温かく、酢のような味がする不思議な泉が湧いているのを見つけます。

大露天風呂(JPG:171KB)

5つの源泉群の一つ「シンド沢源泉群」近くの蔵王温泉大露天風呂。

黒﨑さん(JPG:103KB)

お話をお伺いした蔵王温泉観光協会の黒﨑さん。

そして、その温泉で湯浴みをした吉備多賀由の傷がわずか数日で回復したというのです。その後、多賀由の名にあやかり「多賀由温泉」と呼ばれていましたが、転じていつしか「高湯温泉」と名前を変え、千年以上にわたり親しまれてきました。昭和25(1950)年に、日本観光地百選・山岳の部で蔵王が第1位となったのを期に「蔵王温泉」に改められ、現在に至ります。

強酸性の硫黄泉で、美肌効果

開湯の言い伝えにもあるように、蔵王温泉は土を掘って湧き出る温泉ではなく、自然湧出の温泉です。5つの源泉群とそこから分かれる47の源泉があり、1日8,700トンと豊富な湯量を誇ります。蔵王温泉の泉質は強酸性の硫黄泉。きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症などに効くとされ、また、強酸性の湯は美肌効果があると言われ、古くから「美人の湯」としても親しまれてきました。

温泉街には、上湯(かみゆ)、下湯(しもゆ)、川原湯と3つの共同浴場があります。いずれも大人200円、子供100円の入浴料を料金箱にいれて利用するシステムで、午前6時から午後10時に入浴できます。11月まで、10日、20日、30日には3つの共同浴場を無料で利用できる「蔵王温泉感謝デー」を開催しています。日帰り入浴は、旅館やペンションなどでも楽しめますので、温泉街を散策しながら“はしご湯”はいかがでしょうか。

上湯共同浴場・外観(JPG:110KB)

上湯共同浴場・内観(JPG:92KB)

県内最古の共同浴場・上湯共同浴場。

下湯共同浴場・外観(JPG:125KB)

下湯共同浴場・内観(JPG:92KB)

下湯共同浴場。屋外には足湯、手湯もあります。

川原湯・外観(JPG:75KB)

川原湯・内観(JPG:99KB)

源泉が湯船の底から湧き出している川原湯。

日に日に秋の色深まる蔵王

蔵王は、冬の樹氷やウィンタースポーツはもちろん、春から秋にかけてのトレッキングもおすすめです。特に9月末頃からは、蔵王の山々が赤や黄色に色づきはじめ、その時期にしか見ることのできない鮮やかな表情に変わります。紅葉シーズンが長いのも特徴で、山頂から標高の低い方へ徐々に広がっていき、10月末頃まで続きます。「今年は例年より暑い日が多く、日中と夜の気温の差が大きかったので、紅葉の色づきがいいと思いますよ」と、蔵王温泉観光協会の黒﨑さん。

ロープウェイ(JPG:154KB)

ロープウェイで紅葉を眺めながら山頂へ。

地蔵山頂駅周辺の紅葉(JPG:119KB)

地蔵山頂駅周辺の紅葉。見頃は例年9月下旬から。

紅葉の色づきとともに蔵王山岳インストラクターの案内によるトレッキングイベントが始まります。平成27年シーズンは、9月26日(土曜日)から「地蔵・お釜錦秋トレッキング」が、10月3日(土曜日)からは「中央高原錦秋トレッキング」がスタート。トレッキング初心者の方や、解説を聞きながら雄大な自然を満喫したいという方は、こちらもおすすめです。そのほか、諸願成就・災難よけの蔵王地蔵尊や商売繁盛・旅の安全祈願の蔵王大黒天などのパワースポットを巡るスタンプラリー「ZAO開運ウォーク」も実施しています。

「温泉街からロープウェイで山頂まで上っていただくだけでも十分に紅葉を楽しめますので、体力に自信のない方もぜひお越しください。お越しの際は服装に注意いただいた方がいいですね。標高も高いので蔵王温泉街では5℃、ロープウェイの終点・地蔵山頂駅では10℃ほど山形市内よりも気温が低くなります。夏は避暑地になりますが、これからの時期は、市内と同じような服装だと肌寒さを感じるかもしれませんね」と黒﨑さん。

いろは沼(JPG:161KB)

大小数十個の沼が点在する「いろは沼」も絶好のビューポイント。

ガイドマップ(JPG:105KB)

トレッキングガイドマップやZAO開運ウォークスタンプラリー台紙は、蔵王温泉観光協会で配布しています。

色鮮やかな景色の中、トレッキングやドライブで大自然を満喫して、温泉街で名湯につかりホッと一息。開湯から1900年以上の間、湧き出でる温泉と季節ととも移ろう自然の表情で、訪れる者の体と心を癒し続ける蔵王温泉にとっぷり浸ってみてはいかがでしょうか。

取材協力・お問い合わせ