更新日:2020年9月28日

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ルビー色の甘酸っぱい宝石さくらんぼ

いま、山形から・・・ 山形の旬だより ルビー色の甘酸っぱい宝石 さくらんぼ(JPG:115KB)

真っ赤に実り、初夏の訪れを告げるさくらんぼ。全国生産量のおよそ7割を占める、言わずと知れた山形県を代表する果物です。6月6日は「山形さくらんぼの日」。数字のシルエットがさくらんぼに似ていることなどから、JA全農山形が日本記念日協会の認定を受け、平成25年に制定したものです。

山形の子どもは贅沢!?

軸の先にちょこんとついた、丸くかわいい赤い実。口に含めばびっくりするほど甘くて、ほんのり酸っぱい。6月から7月中旬は、生食用の山形産さくらんぼが出回る季節です。果肉がしっかりしていてみずみずしい山形のさくらんぼは、ご家庭でも贈答用でも人気を集めています。

果肉が柔らかいため、収穫から箱詰めまでの全てが手作業となるさくらんぼは、価格が少々高め。それでも、生産地の子どもたちにとっては、この時期定番のおやつとなります。さくらんぼ農家でなくとも、親戚や知人から、実割れしたものや小ぶりなものなど規格外のさくらんぼも含めてですが、いただくことも多いため、食卓によく登場するというご家庭は多いようです。「また、さくらんぼ~?もう飽きたよ~」なんていう、贅沢な声もチラホラ。県外の方には信じられない話ですよね。

もぎたてのおいしさを思う存分

さくらんぼの中でも県内栽培の約7割を占めるのが、「佐藤錦(さとうにしき)」という品種です。大正11年に東根市で誕生しました。

その佐藤錦を「もう飽きたよ~」なんて言えるほど食べてみたいなら、観光果樹園でのさくらんぼ狩りはいかがでしょうか。さくらんぼ狩りは、温室栽培では4月下旬頃から、露地栽培では6月から7月中旬頃まで楽しむことができ、県内外からの観光客で賑わいます。佐藤錦の最盛期は6月中旬から下旬にかけてですから、よりおいしいさくらんぼを狙うなら、この時期がおすすめです。

さくらんぼ狩りのポイントは、真っ赤に熟したものを選ぶこと。皮のハリがよく、色が濃く艶やかなものがおいしいのです。実がたっぷり詰まったさくらんぼを口に運べば、甘酸っぱい果汁が口の中にはじけます。枝にはもう来年の芽が出ていますから、それは摘み取らないよう気をつけるなど、もぎ取りにはコツがあります。もぎたてのおいしさと収穫する楽しさを味わってください。(さくらんぼ狩りの各農園で受ける説明も楽しいですよ。)

さくらんぼのシーズンに合わせ、東根市では食べ終わったさくらんぼの種を飛ばすという、「さくらんぼ種飛ばし ジャパングランプリ」を開催しています。

例年、昼過ぎには定員の1,000名に達してしまうという人気ぶりで、参加賞として佐藤錦50gが、規定距離(男性9m・女性6m・子ども4m)を超えると更に50gが、そして一般の部の優勝者には温泉旅館の宿泊券がもらえるとあって、参加者はみな真剣な面持ち。種を遠くに飛ばすコツは、まず何と言ってもさくらんぼをおいしく味わい、実を残さず食べること。残った種を、縦に丸めた舌で吹き矢のように飛ばすと、勢いがつき飛距離が伸びるのだそうです。本番は一発勝負ですが、練習したいという方のために、競技に精通した「さくらんボーイズ」による「さくらんぼ種飛ばし熱血指導塾」も行われています。大会前にレクチャーを楽しむのもいいですね。

さくらんぼ種飛ばし(JPG:138KB)

さくらんボーイズの指導のおかげ?種飛ばしが板についています。

近年人気を集めている「紅秀峰」

東根市と共にさくらんぼの有数の生産地となっているのが寒河江市です。「紅秀峰(べにしゅうほう)」は、10年ほど前に寒河江市で開発された品種。酸味が控えめのため、より甘味を感じられ、佐藤錦より大玉で、少し遅めの7月上旬に最盛期を迎えることから、近年生産量が増えています。寒河江市にも多くの観光果樹園がありますから、さくらんぼ狩りを楽しんでください。

さくらんぼの妖精「チェリン」(JPG:117KB)

さくらんぼの妖精「チェリン」もさまざまな会場へ。

昨年の様子(JPG:162KB)

昨年のゆめタネ@さがえの様子。

また、さくらんぼに関するイベントも目白押し。マラソン大会や種吹きとばし大会、寒河江市・西川町・朝日町・河北町の4市町を自転車で駆け抜ける「ツール・ド・さくらんぼ」や「さくらんぼウォーク」といったスポーツイベントのほか、寒河江市のゆるキャラさくらんぼの妖精「チェリン」ら約30体のご当地ゆるキャラと遊べる「チェリンとあそぼう!」など、6月は毎週末に市内各地で催し物が行われています。

さくらんぼの種もお土産に

さくらんぼを堪能した後は、お土産もぜひ。生食用のお持ち帰りや贈答用の発送はもちろん、お菓子やジャム、ソースなど様々な加工品も販売されています。中には、加工の過程で不要となった種を活用した補助枕などの癒しグッズも。さくらんぼの種の保温・保冷効果を利用し、電子レンジで温めたり、冷蔵庫で冷やしたりと、用途にあわせて使い分けることができます。

味覚だけでなく、レジャーとしても、競技としても、そして種までも、余すところなく、山形のさくらんぼを楽しんでみてください。

チェリーピローヌ・クイーズ(補助枕)(JPG:81KB)

山形県産さくらんぼの種を利用した癒しグッズ「チェリーピローヌ・クイーズ(補助枕)」

さくらんぼイベント

東根市

6月8日(日曜日)
第13回 さくらんぼマラソ大会(東根市内)

6月15日(日曜日)
さくらんぼ種飛ばし ジャパングランプリ2014(東根市役所南側 市民の広場)

観光果樹園の問い合わせ、各イベントの問い合わせ先
東根市観光物産協会(さくらんぼ東根駅3階) 0237-41-1200

寒河江市

6月7日(土曜日)~7月6日(日曜日)
ゆめタネ@さがえ(寒河江市 チェリークア・パーク)

6月15日(日曜日)
第29回 さくらんぼの種吹きとばし大会(道の駅 寒河江 チェリーランド)
第38回 さくらんぼマラソン(寒河江市内)

6月22日(日曜日)
第3回 さくらんぼウォーク(道の駅 寒河江 チェリーランドよりスタート)

6月29日(日曜日)
ツール・ド・さくらんぼ 2014(寒河江市など4市町)
チェリンとあそぼう! 2014 さがえ☆チェリンプラリー(寒河江市 ふるさと総合公園 芝生広場)

観光果樹園の問い合わせ先
寒河江市周年観光農業推進協議会
(道の駅 寒河江 チェリーランド さくらんぼ会館内) 0237-86-1811

各イベントの問い合わせ先
寒河江市さくらんぼ観光課 0237-86-2111