更新日:2020年9月28日

ここから本文です。

鶴岡天神祭(化けものまつり)

いま、山形から・・・ 山形の旬だより 誰でも化けものになれる 鶴岡天神祭(化けものまつり)(鶴岡市)(JPG:172KB)

(平成27年5月1日掲載)

沿道でパレードを見物していると、“ゆら~り”と現われ、無言でお酒を振る舞う長襦袢(じゅばん)姿の人。「この人誰?」と奇妙に思っても、手拭いと編み笠で隠された顔は確認することができません。思わず“ドキリ”としてしまうこの人の正体こそが、祭りの主役、鶴岡の「化けもの」です。

東北の奇祭、化けものまつり

学問の神様といわれる菅原道真(すがわらみちざね)公を祀る、鶴岡天満宮。その例祭として毎年5月25日に催されるのが「鶴岡天神祭」です。鶴岡天満宮で約300年の歴史をもつ天狗舞が奉納されるほか、鶴岡天満宮神輿や菅原道真公行列、大絵馬のパレード、手踊り行列など1800人程が市内を練り歩き、鶴岡公園内のおまつり広場を目指します。

天狗舞(JPG:121KB)

鶴岡天満宮の天狗舞。奉納は午前11時・午後1時・3時・5時の4回。

菅原道真公行列(JPG:138KB)

菅原道真公行列は、公募で選ばれた数え57歳の男性が道真公役となり、従者とともに練り歩きます。

この祭りに欠かすことのできないのが、市内のあちこちに姿を現す「化けもの」。祭り当日、老若男女の別なく派手な花模様の長襦袢に角帯を締め、手拭いと編み笠で顔を隠した「化けもの」が、徳利と盃を手に、祭りを見物している人たちに無言で酒を振る舞います。初めて酒を振る舞われた人は驚き、いぶかしむ表情を見せますが、「化けもの」に似つかわしくないおずおずとした仕草や、可愛らしい長襦袢をまとった男性の姿が場を和ませ、見物人の笑いを誘います。鶴岡天神祭は「化けものまつり」とも呼ばれ、東北の奇祭といわれているのです。

鶴岡で独自の変化?

この祭りは菅原道真公(845~903年)が京都から九州大宰府に突然左遷されることになった際、道真公を慕う人々が、時の権力をはばかり、女性用の花模様の長襦袢を着て変装し、編み笠で顔を隠しながら、密かに酒を酌み交わして別れを惜しんだという言い伝えに由来しています。

祭りは江戸時代に始まり、明治時代に「化けものによる酒の振る舞い」というスタイルになったということです。天神祭は、菅原道真公を祀る日本各地の天満宮で催されていますが、「化けものが酒を振る舞う」というのは鶴岡市だけだそうです。昔は、会社や個人の家々にまで「化けもの」が入っていって、酒を振る舞っていたこともあるというから驚きです。現在では車の運転をする人や子どもも楽しめるよう、お酒だけではなく、ジュースも振る舞われるようになりました。

化けもの(JPG:96KB)

2枚の手拭いを使い、目元以外を隠します。

化けものになろう

化けもの体験(JPG:139KB)

頭には編み笠、顔に手拭い、長襦袢に角帯・腰ひもを締め、手には清酒かジュース。

ところで、この「化けものまつり」、希望すれば誰でも「化けもの」として参加することができるのです。当日、準備するのは股ひき(ズボン)や足袋、草履(運動靴)など。その他の衣装は無料で借りることができます。「化けもの」として祭りに参加する人は、毎年700人ほど。化けもの姿で3年間誰にも知られず、鶴岡天満宮にお参りできれば、願いが叶うと言われています。

「化けもの」になると、「写真撮らせてください」と言われ、ちょっとした有名人気分に浸ることができるらしいです。日常では体験できないことばかり。団体で参加してみるのも楽しいですよ。

鶴岡天神祭(化けものまつり)

平成27年5月25日(月曜日)
場所:鶴岡天満宮、鶴岡公園、市内目抜き通り
※24日(土曜日)は、鶴岡公園内でおまつり広場や、飲食店などの出店があります。

「化けもの」衣装無料貸し出し
受付 平成27年4月17日(金曜日)~先着順
貸出 平成27年5月11日(月曜日)~5月21日(木曜日) 9時~17時
場所 鶴岡市役所 東庁舎1階
※事前に電話で申し込みのうえ、上記の場所で受け渡し。遠方からお越しの方は、当日の受け渡しも可能です。
※先着順のため、衣装の在庫が無くなり次第、貸し出しを終了します。

取材協力・お問い合わせ