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「学校法人の財務書類に係る公文書一部不開示決定処分取消訴訟」及び「私立学校法に基づく特別代理人選任に関する文書に係る審査請求」についてのQ&A

  (令和2年9月24日現在)
 
    私立学校法人に関する公文書の開示請求について、これまでの経過と担当課(学事文書課)に寄せられました県民等からの御質問への回答について、以下のとおり、まとめてQ&A形式で掲載しましたので、ご覧ください。 

<財務書類の開示請求関係>

Q1 そもそも学校法人に関連して、何が問題になったのですか?

  ○ 平成29年4月に、県民の1人(以下、「県民A」とします。)から、県に届出されている学校法人(以下、「学校法人B」

  とします。)の財務書類等の文書の開示の請求がありました。
  ○ これを受けて、県では、同年5月に、これまですべての学校法人に係る開示請求に対して行ってきた対応と同様に、

  一部を不開示とした上で、開示できる部分を開示しました。
  ○ そうしたところ、県民Aは、同年7月に財務書類の一部を不開示とした県の処分の取消しを求め、訴えを起こしました。 

開示請求

Q2 公文書の開示請求とはどういうものですか?

  ○ 公文書の開示請求とは、例えば県民が県に対して、その保有する公文書の開示を請求する制度のことです。

  ○ 開示請求があったときは、個人情報(例えば個人の名前や住所など)や法人の正当な利益を害するおそれがある

  情報(例えば法人の販売戦略など)などを除き、その文書を開示しなければならないとされています。
  ○ なお、その仕組みは、山形県情報公開条例で定められております。 

Q3 学校法人の財務書類等に対する公文書開示請求に対し、県はどのような対応をしたのですか?

 ○ これまですべての学校法人に係る開示請求に対して行ってきた対応と同様に、財務書類は項目に応じて、次のとお

  り一部を不開示としました。また、財務書類以外の私学助成の交付申請書等については、財務書類の取扱いと同様

  に小科目以下に相当する部分を不開示とし、また、個人名は「個人に関する情報」に当たるため不開示としました。

財務書類の項目

Q4 訴訟(学校法人の財務書類の開示・不開示)の結果はどうなったのですか?

○ 第一審の山形地裁の判決は、県側勝訴(一部不開示は正当)、第二審の仙台高裁の判決は、県側敗訴(全部開示

 すべき)となりました。
○ 平成13年11月27日最高裁判決では、小科目部分は不開示情報に該当することを前提とした判断を行っており、仙

 台高裁の判決は最高裁判例との整合性において疑義があったことから、県は最高裁での審理を求めました(法律の

 専門家とも相談して行ったもの)。
○ 令和2年8月に、最高裁において、上告不受理が決定されました。これにより仙台高裁の判決が確定したことを受け、

 同年9月10日に訴訟の対象である学校法人の財務書類を県民Aに全部開示しました。さらに、県の判断として、訴訟の

 対象よりも広範囲に、私学助成の交付申請書等も開示しました。 

<特別代理人のの選任関係>

Q5 ところで、学校法人から株式会社への3千万円の貸付というのは何ですか?

○ 平成28年3月に、学校法人Bから株式会社(以下、「株式会社C」とします。)に3千万円の貸付が行われました。
○ 学校法人Bと株式会社Cの代表者が同一であり、両者間の貸し借りは利益相反取引に当たるため、学校法人Bの請

 求により、県では特別代理人の選任が必要になります。
○ そのため、県民Aは、平成30年10月に、当時の特別代理人の選任(※)に関する文書の開示を県に請求しました。
  ※ 学校法人の代表者等が、学校法人の利益に相反する取引を行う場合は、県では特別代理人を選任する必要があ

   ります(今回のケースでは、学校法人Bと株式会社Cの代表者が同一であるため、両者間の貸し借りは利益相反に当

   たるもの)。
○ 県は、同年10月に、その文書があるかないかも含めて、回答できない旨の不開示決定を行いました。
○ 同年11月に、県民Aは、特別代理人の選任に関する文書を全部不開示とした処分の取消しを求めて県に審査請求を

 行いました。 

特別代理人

Q6 審査請求とはどういうものですか?訴訟とは異なるのですか?

○ 訴訟は、紛争や利害の対立などを法律的に解決・調整するために、裁判所に裁判を申し立てるものですが、審査請

 求は、行政庁(例えば県など)の開示請求に対する処分などに関する不服を行政庁に申し立て、処分の妥当性などの

 審査を求めることをいいます。
○ 審査請求を受けた行政庁は、第三者機関である審査会に諮問し、答申を受けた上で裁決を行います。
○ なお、その仕組みは、山形県情報公開条例で定められております。

審査請求

Q7 学校法人が会社に対して貸付を行うことはできるのですか?

○ 学校法人が、会社に対して貸し付けを行うことは法的に可能です。
○ ただし、当該学校法人を代表する者に係る利益相反取引は、特別代理人を選任することが必要であり、私立高校を

 運営する学校法人の場合、所轄庁である県への請求により、県が選任することとされています(令和2年4月1日の改

 正前の私立学校法第40条の5による)。

 

 ※利益相反取引
   ・ 利益相反とは、一方にとっては利益になるけれど、他方にとっては不利益になるという意味です。
   ・ 例えば、代表者を同じくする企業間で土地の売買を行う場合、土地の売却価格を高く設定してしまうと売却する

    側の企業にとっては有利でも、購入する側の企業には不利になる場合があり、同一の代表者が行うこのような取

        引が利益相反取引に該当します。

Q8 特別代理人とはどういうものなのですか?

○ 令和2年4月1日の改正前の私立学校法第40条の5の規定では、「学校法人と理事との利益が相反する事項につい

 ては、理事は、代理権を有しない」とされ、「この場合において、所轄庁は、利害関係人の請求により又は職権で、特別

 代理人を選任しなければならない」とされています。
○ 特別代理人は、当該事項について、学校法人を代表し、契約の当事者になります。
○ なお、私立学校法の改正(令和2年4月1日施行)により、利益相反取引は理事会の承認を得ることとされ、現在は、

 特別代理人の選任は不要になっています。 

Q9 これまで県で特別代理人を選任したことはありますか?

○ 学校法人からの請求に基づいて、県が特別代理人を選任した例はあります。

   なお、これまで県が職権で特別代理人を選任した例はありません。 

Q10 特別代理人の選任に関する文書に対する公文書開示請求に対し、文書があるかないかも含めて不開示とした理由はなんですか?

○ 特別代理人選任に関する文書は、財務書類の小科目以下に相当するため、これまでの最高裁判例などを踏まえて、

  文書があるかないかを明らかにするだけで、不開示情報を開示する場合と同様に法人の正当な利益を害するおそれが

  あることから、回答できないものとしたところです。
○ このような判断は、すべての学校法人に係る開示請求であっても同様となるものです。 

Q11 審査請求(特別代理人の選任に関する文書)の結果はどうなったのですか?

○ 山形県情報公開・個人情報保護審査会は、令和2年7月17日に、審査請求の対象公文書について、文書があるかな

 いかを明らかにしたうえで、改めて開示・不開示の決定を行うべきとの答申を行いました。
○ 答申を受けた県は、9月10日に、その答申を尊重した裁決を行い、同日、県民Aに対して、公文書が不存在であること

 を通知しました。 

Q12 特別代理人の選任に関する文書が存在しないというのはどういうことですか?

○ 特別代理人の選任については、利害関係人である学校法人から県に、選任の請求が行われておらず、当時は特別代

 理人の選任がなされていなかったため、文書が存在しないものです。 

Q13 特別代理人が選任されていなかったことについて、学校法人側に問題はないのですか?また、県側には問題はないのですか?

○ 平成29年4月の開示請求をきっかけに、この取引について県で学校法人に確認しましたが、貸付金は利息も含めて既

 に返済され、また、理事会で事後的に追認を行っており、適切に対応されていました。
○ 当該学校法人に対しては、今後、利益相反取引を行う必要が生じた場合は、県に特別代理人の選任を請求するよう口

 頭指導を行っております。

Q14 県から学校法人に対する補助金は、どのようになっているのですか?

○ 学校法人への助成は、生徒数や教職員数、生徒の世帯収入などに応じて助成額を算定することが、私立学校振興助

 成法に基づくそれぞれの交付要綱等に詳細に定められております。
○ 例えば、人件費などの経常費への助成である私立学校一般補助金や私立高校に通う生徒の世帯収入に応じた授業

 料への助成である私立高等学校等就学支援金、その上乗せ補助である授業料軽減事業費補助金、施設の耐震化など

 への助成である私立高等学校施設整備費補助金などがあります。 

Q15 県からの学校法人に対する補助金はどのくらいなのですか?

○ 県から私立高校に係る学校法人への助成額は、私立学校振興助成法に基づくそれぞれの交付要綱等により、生徒数

 や教職員数、生徒の世帯収入などに応じて、機械的に算定されます。
○ これにより、県内の私立高校に係る学校法人(14法人)への助成額は、全体で54億円程度(過去3年間の単年度平均)

 となっており、1学校法人当たりでは、平均で年間4億円程度、少ないもので年間7千万円程度から多いもので5億円程度となっています。

<今後の対応方針>

Q16 今後、県はどのように対応していくのですか?

○ 確定した仙台高裁の判決を踏まえ、今後、学校法人の財務書類については、原則として全部開示することになります。
○ また、財務書類以外の文書については、不開示と判断する部分については、具体的にどのような利益を害するかなど、

 その理由をしっかりと精査していくことになります。
○ 県では、これまで、私立学校法等に係る申請・届出等の諸手続きについて、山形県私立学校関係事務の手引きを作成

 し、関係者にお知らせしておりますが、改めて、各学校法人に対して、十分留意するよう周知する予定です。

 

 

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  • 令和2年9月24日掲載

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