ホーム > 産業・しごと > 研究開発・科学技術・情報通信 > 科学技術 > 山形県科学技術奨励賞 > 山形県科学技術奨励賞について > 第18回山形県科学技術奨励賞授与式・研究発表会
更新日:2023年4月6日
ここから本文です。
この知事表彰は、科学技術に関して優れた研究成果をあげた県内の若手研究者を表彰し、研究意欲の向上を図るとともに、将来の研究者の確保に資することを目的としています。令和元年度で18回目を迎え、受賞者には、知事から表彰状と副賞(記念品及び研究奨励金)を授与いたしました。
また、当日はあわせて、本県が平成30年度に実施した研究開発のうち、特に優秀な成果をおさめた研究課題が紹介されました。
授与式の前には、受賞者3名と優秀研究課題の成果発表が行われました。
記念撮影
後列左より、篠原氏・水田氏・高橋氏・岩松氏・工藤氏
前列左より、伊藤科学技術奨励賞審査委員長・河野氏・吉村知事・阿部氏・後藤氏・木村商工労働部長
氏名:阿部 泰(あべ ゆたか)氏
所属:山形県工業技術センター 専門研究員
業績:「MEMS技術を、従来他の技術分野で対応してきたセンシング等に適用発展させる、分野境界領域におけるセンサ応用システムの研究開発」
MEMS技術をセンシング等に適用発展させ、生体プローブや電子顕微鏡のオプションパーツ、さらに小型水量流計の開発など多岐にわたる優れた成果を挙げている。山形県内の企業との共同開発など、県内産業への貢献を行っており、今後も活躍が期待される。
発表概要はこちらからご覧になれます。
氏名:河野 暢明(こうの のぶあき)氏
所属:慶応義塾大学先端生命科学研究所 特任講師
業績:「天然ゲノムのデザイン原理から学ぶ次世代のタンパク素材活用戦略に関する研究」
微生物での物質生産効率を向上させるためのゲノム操作技術や、フィールドサンプルから再現性を担保しながらDNA資源をサンプリングする手法整備で成果を挙げている。クモ糸に限らずバイオマテリアル分野の産業発展にも貢献しており、さらなる発展が期待できる。
発表概要はこちらからご覧になれます。
氏名:後藤 元(ごとう はじめ)氏
所属:山形県農業総合研究センター 専門研究員
業績:「メタボローム解析を用いた炊飯米の食味評価手法の開発及び県育成水稲品種に関する技術開発」
山形県のブランド水稲品種「つや姫」、「雪若丸」と大吟醸向け水稲品種「雪女神」の育成に携わり、メタボローム解析等を用いた食味評価法を確立し、ブランディングや販売PRに資するデータを取得・公表するなどの成果を挙げている。山形県の稲作技術開発に貢献しており、今後も活躍が期待される。
発表概要はこちらからご覧になれます。
デザイン:東北芸術工科大学 黒田良行氏
製作:(有)たくみまさの、佐野屋鋳金工芸
研究課題 | 所属・氏名 | 研究概要 |
---|---|---|
現場における食用キノコとツキヨタケの判別方法の開発 |
衛生研究所 研究員 篠原 秀幸 |
ツキヨタケ食中毒の未然防止を目的として、現場で活用可能な2種類のツキヨタケ簡易判別法を開発した。また、毒キノコの調理法(毒消し)に関する言い伝えを検証し、これらの調理法で食中毒が発生する可能性があることが示唆された。 |
ヒトパレコウイルス3型筋痛症の疫学研究 |
衛生研究所 所長 水田 克巳 |
ヒトパレコウイルス3型による筋痛症は、世界で初めて2012年にYamagata,Japanから報告した疾患である。2003-2016年までのヒトパレコウイルス3型山形株の遺伝子解析した結果、どの遺伝子型でも筋痛症の原因となりうること、山形株に近いウイルス株が海外からも報告されていることがわかった。 |
光計測による錠剤用徐放膜管理システム開発 |
工業技術センター 開発研究専門員 高橋 義行 |
錠剤の薬成分の溶出をコントロールする徐放膜は含浸膜であり、現在、数時間かかる溶出試験でしか評価できないが、光計測(OCT計測)で溶出時間の推定するシステムを構築して評価した。 |
a-InGaZnO酸化物半導体薄膜トランジスタ型pHセンサの実用化開発 |
工業技術センター 主任専門研究員 岩松 新之輔 |
酸化物半導体薄膜トランジスタ(a-InGaZnO TFT)を基本構造に用いた高感度イオンセンサを開発した。更に、延長ゲート電極接液部にカリウムイオン感応膜を固定化したカリウムイオンセンサを開発し、検出分解能3ppm以下を実現した。 |
山形県スギ林分収穫予測の精度向上に関する技術開発 |
森林研究研修センター 森林生態保全部長 工藤 吉太郎 |
県内のスギ林の現状に即した「スギ林分収穫予測システム」を作成し、将来的にどのような材が、どの程度収穫可能かを予測するシステムを開発した。 |
お問い合わせ