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労働相談Q&A
3.パートタイム労働者と正社員との賃金格差について
Q
   正社員と仕事の内容や就業時間も変わらないのに、給料や賞与が大きく異なります。また、正社員になる制度もありません。
 社長に相談したところ「君はパートだから仕方がない」との回答でした。
 正社員との賃金格差は違法ではないのでしょうか。
 
A
   労働契約は「契約」であり、その契約内容は当事者の意思によって自由に設定することができ、契約内容(賃金も含め)に合意できなければ契約を結ばない自由があります。この契約自由の原則に対し、労働基準法第3条に「差別取り扱いの禁止」第4条に「男女同一賃金の原則」があり、判例では「同一労働同一賃金の原則が一般的な法規範として存在しているとはいいがたく、正社員と異なる賃金体系によって雇用することは、正社員と同様の労働を求める場合であっても契約の自由の範疇であって何等違法ではない」としています。また、同一労働であるにもかかわらず、正社員とパートタイム労働者の賃金に格差があることは「その差異は労働契約の内容の相違によるものであって社会的身分による差別とは言えないから労働基準法第3条に違反するものではない」としています。

 一方、パートタイム労働法第3条1項では「事業主は、その雇用する短時間労働者について、その就業の実態、通常の労働者(正社員)との均衡等を考慮して、適正な労働条件の確保及び雇用管理の改善に努めるものとする。」とあり、短時間労働者の賃金、賞与及び退職金についても、その就業の実態、正社員との均衡を考慮して定めるように務めるものとしています。パートタイム労働者を雇用する際、事業主は、正社員との均衡を考慮して適正な労働条件を確保するよう求めるパートタイム労働法を正く理解する必要があります。

 以上から、パートタイム労働者も自らの自由意思に基づき事業主と労働契約を結んでいるので、労働条件である賃金に正社員と格差を生じても違法とはなりません。しかし事業主は、正社員と実質的に異ならないパートタイム労働者について、その処遇の決定方法等正社員との均衡の確保を図るよう努めるべきであり、正社員への転換についても、事業主に募集条件の周知、応募の機会付与、転換制度の整備に努める必要があります。
 


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