表具・内装
生涯毎日、住まい手の
目に触れる「貼り」の技。
住まいの仕上げに欠かせない壁紙、クロスと呼ばれる内装材は、部屋ごとの機能、個性、印象を決める。施主の満足度を高めるのは、開口部の形状や素材によって張り分ける緻密な作業である。
表具・内装業

土壁や塗り壁による内装仕上げに代わり、壁紙・クロスの出現は日本家屋のあり方を変化させ、インテリアに対する住人の個性や好み、部屋の用途に合わせた色、素材、その厚みなど、しつらえの自由度・選択肢が大きく広がった。 素材で言えば、和紙、洋紙、布地、汚れや濡れに強いビニールなど実に多岐におよぶ。それだけに、内装業の張りの高い技術が求められる。
特に開口部の複雑な形状や、広い面積をムラなく張り上げるためには、下地ボードの継ぎ目を平らにするパテ塗りをはじめ、緻密さと熟練さが必要とされる。
壁紙やクロスの仕上げを行う内装業は、その張りの技術から、もともと表具師がその役割を担い、次第に専門職として分化。施主の住宅完成に対する満足度を左右する、一番近いところにいる。