左官
建物の最終的な
表面仕上げを施す左官。
土や砂、ワラ、石灰などの材料と水を混ぜ、
建物の壁や塀に塗り重ね、仕上げていく職人技術。
板金
漆喰で仕上げられた「文翔館」の天井

竹で編んで作った壁の下地の木舞に土を塗り重ねる土壁、消石灰や麻、糊などを配合し作った漆喰を塗り重ねる漆喰壁、漆喰彫刻というレリーフ状の装飾的施工など長い歴史の中で培われてきた伝統の技と知恵が現代建築のさまざまな場所で活かされている左官技術。

住宅様式の変化に伴い、パネルや石膏ボードの建材や塗装、クロスなどの乾式工法が進み、左官工事が減少する傾向にあったが、近年、自然素材を使用した壁や職人の手仕事による仕上げの良さが見直されてきた。

工程は材料の仕込み、下地処理、養生、下塗り、中塗り、仕上げ塗りなど多岐にわたる。
仕上げにも押さえ、磨き、洗出しなどの技法が用いられる。

一つ一つの工程を丁寧にこなしていくことが長持ちする住宅につながる。
建物の断熱・耐震性を高かめる構造的な役割と見栄え良く仕上げるという装飾的な役割を持ち、快適な居住空間を実現するには重要な役割を果たす。