最新住宅性能と伝統建築の融合
それぞれの毎日に寄り添う三世代住宅

<Data>
◎家族構成:6人 ◎築年月:約100年 ◎施工面積:154.2㎡ ◎工事期間:5ヶ月 ◎工事費:2,760万円(税別)
◎補助金等:長期優良住宅化リフォーム推進事業、平成31年度新庄市住宅リフォーム総合支援事業(リフォーム工事向け/耐震改修工事向け)、新庄市再生可能エネルギー設備導入費補助金、新庄市合併処理浄化槽設置整備事業

<リフォームプラン>
・基礎の新設と築100年の老朽化した家全体の修繕
・三世代の家族が集まる広々としたリビングに
・断熱性能と耐震性能を同時に向上させるリフォーム

リフォーム後 ― After

リフォーム後

築年数100年を超えていた以前の住まい。床はきしみ、隙間風が入り、そもそも建物の基礎がないために家全体が傾くほど老朽化していた。そこで、家を土台から持ち上げて基礎を新設し、骨組み以外すべてを解体する「スケルトンリフォーム」を決断。空間性能は新築並みまで向上させつつ、古民家ならではの木の素材感はそのまま活かす設計で改修工事を行った。
部屋に上がってまず驚くのが室内の暖かさ。床下、壁、天井裏の三方にグラスウールを敷くことで温度ムラを無くし、真冬でも1階のペレットストーブ1台で家全体の暖房をまかなえる、環境にも家計にもやさしい構造に。また、設計施工を担当した「結home」は構造計算などの精密診断を事前に実施。断熱性能に加え、もしもの時に備えた耐震性能の向上も叶えた。
プランニングの際の施主の希望の一つに「家族団らんのリビング」があった。こちらは間取りを変更し、およそ24畳の開放感のあるLDKで実現。これまで天井に隠れていた梁や柱をあえて見せたことで、日本建築の風合い漂う落ち着いたテイストに。キッチンは、料理をしながらでも家族の顔を見て会話ができるよう、対面式を導入。自然と集まりたくなるような、住まいの中心空間となった。
先代の技術が光る構造部材はそのままに、性能向上リフォームで断熱、耐震性を強化。高水準のデザイン性と機能性を集約させた三世代住宅が完成した。

リフォーム途中

リフォーム途中

<リフォームポイント>
・天井高3メートル超、随所の現しが美しいジャパニーズモダンなLDKが完成
・家族の様子が見渡せる対面キッチンの導入
・パントリーと食品庫を設け、大容量な収納スペースを確保
・多目的に利用できるサブリビングを2階に設置

リフォーム前 ― Before

リフォーム前

施主の声

築100年で冬は隙間風が吹き込んでいたわが家。子どもたちが友だちを呼べる家にしたいとの思いもあり、国や自治体の補助金制度を活用できることに後押しされてリノベーションをすることにしました。
家全体が暖かいので以前のような寒さを感じることはまったくなく、毎日快適に過ごしています。昔の柱や梁を活かして、かつての面影を残した美しい住まいにしていただきました。


<取材協力/資料提供>設計・施工/結home(株式会社木づくりの住い 結)