検索結果

羽前絹練株式会社第二仕上棟 (うぜんけんれんかぶしきがいしゃだいにしあげとう)


名称(事業名) 羽前絹練株式会社第二仕上棟
ふりがな うぜんけんれんかぶしきがいしゃだいにしあげとう
指定区分 国登録文化財 建造物
指定年月日 令和6(2024)年 12月 3日
所在地(市町村) 鶴岡市鶴岡市新海町21-1
所有者(実施団体名) 羽前絹練株式会社
概要
(活動状況等)
鶴ヶ岡城跡西方にあり、絹織物の洗浄・染色・乾燥などをおこなう工場。敷地北東の事務所の南側に仕立棟が位置し、西に精錬棟、染色棟、第一仕上棟、第二仕上棟を並べ、南東に検査棟と土蔵を配す。二階建の事務所は北に玄関を付し、南に平屋建ての仕立棟を接続。仕立棟には反物を木枠に巻取り、精練用に仕立てる140 畳の準備室を配す。精錬棟は絹織物を水槽で煮てタンパク質などの不純物を除去する作業棟。内部は土間で、生地を水槽に移動するレールをクイーンポス・トラス※1 下に設える。工場の中核をなす施設の一つ。染色棟は精練後の生地を染める作業棟。旧染色室と旧汽罐室※2 を一体で使用し、各棟内部は一室の土間。蒸気の排気のため、棟中央にそれぞれ越屋根※3 を設ける。第一仕上棟は精練・染色後にすすぎ・脱水・乾燥の仕上工程を担う。棟に設けた採光・換気用の越屋根が工場景観をつくる。第二仕上棟は乾燥収縮した生地を整える作業棟。桁行長大で工場中央部の景観を形成する。検査棟は生地を目視検査した後、出荷用に分割する作業棟。簡素なつくりながら昭和戦前の精練の様相を伝える。土蔵は製品保管用の蔵。戸口に掛子塗扉※4 を吊る重厚なつくりの土蔵。鶴岡の近代化を伝える現役の工場施設。

※1 クイーンポスト・トラス:トラス構造の形状の一つで、中央付近に2本の束材が入ったもの
※2 汽罐室:ボイラー室のこと
※3 越屋根:大屋根の上に設ける小さな屋根のこと
※4 掛子塗扉:左右が組み合う様に段を付けて漆喰が塗られた観音開きの扉
問い合わせ先 公開の有無:無