スキップフロアで日々の生活も、気持ちも上がる家 [やまがた省エネ健康住宅]

<Data>
◎タイプ:2LDK+ウォークインクローゼット ◎家族構成:3人 ◎築年月:令和5年10月新築
◎敷地面積:168.74㎡(51.04坪)
◎延べ床面積:146.15㎡(44.21坪)
◎構造:木造2階建て ◎工法:在来工法 ◎工事期間:6ケ月
◎補助金等:令和5年度 やまがた省エネ健康住宅・再エネ設備パッケージ補助金、令和5年度 山形市産材利用拡大促進事業

<新築プラン>
■「やまがた省エネ健康住宅」の認証を受けた高性能住宅
■太陽光発電設備や蓄電地を活用し、省エネを実現
■山形県産の木や地元の平清水焼タイルを使用
■高低差を活用した、ビルトインガレージのある住まい
■スキップフロアで空間を最大限に活かし、家族の絆も深める間取り

車の騒音、土地の高低差
悪条件を逆手にとった快適な住まい


T様ご夫婦がお互いの職場への通勤や、子どもが遊ぶ公園などの環境を考慮し、1年以上かけて選んだ場所は、国道沿いの住宅街にあり、高低差のある土地だった。理想の家の実現に向け、リフォームの設計を得意とする株式会社ライフレコードアーキテクツと、お客様の様々な要望にプラスαで応えてくれる有限会社義井住建に依頼。スキップフロアが特徴的な、気分も上がる、快適な住まいが完成した。

国道に面した外観は、一見四角い箱のような形をしている。これは車の騒音から静かな生活を守るため、あえて閉じたデザインとなった。国道に面した入り口側には、物置や水回りを配置。住居の気密性に加え、安らぐ場所にワンクッション置くことで、外からの音はほとんど気にならない。

また高低差を活かし、ビルトインガレージを設置。車のトランクを開けてもゆったりと使用でき、雨や雪の影響を受けることなく、荷物の出し入れや移動が可能だ。玄関から入ると、キッチン、ダイニング、リビング、そして階段を上がり寝室、子ども部屋と、だんだんと上がっていくスキップフロアに。縦の広がりがあり、上から穏やかに光が差し込む、開放的な空間となっていた。

日々の生活をスムーズに。
心も身体も安らぐ様々な工夫

スキップフロアで繋がる空間は、機能性やデザイン性に優れているだけではなく、安全性や耐久性にもこだわっている。土地は大きな川の流域に位置した扇状地にあり、地盤には大きな石がごろごろ。基礎をしっかりと造り、高低差を考慮し強度を高め建築を行った。また、家の軸となる材料には県産材を使用。玄関から入ってすぐの手洗い場には、地元の平清水焼のタイルが。地域の職人が手掛けることで、皆で想いを共感したいと進められた。


家の間取りにも様々な工夫が凝らされていた。広い玄関は土間からキッチンに繋がるパントリー、お風呂場に繋がる脱衣所に行くことができる。たくさん買い物した際には食料を靴のままパントリーまで運ぶことができ、子どもが遊んで泥だらけになっても衣類は洗い場に、家を汚すことなくお風呂へすぐ行くことができるのだ。また、玄関の壁色がグレーなのに対し、リビングは白。帰宅後玄関でホッとし、リビングに移動しその明るさに心も開放してもらえるようにと考えられていた。住宅と隣接しているが、窓の位置は外からの目線は入らないが、中から外の景色や光を取り入れられる絶妙な場所に。心地よく光が差し込みカーテンがなくとも、伸び伸びと過ごすことができる。

ダイニングの壁の一部は、設計士に手伝ってもらいながら、T様が友人と一緒に漆喰を手塗り。表情豊かな愛着あるものに。そして計画から完成まで、施主、設計者、施工者、皆で家づくりの楽しさを共有できたそうだ。

流れる時の全てが愛おしく

友人やご家族との交流が深いT様。今後、自宅に招きホームパーティーも計画中とのこと。人数が多くテーブルが足りなくなった時には、小上がり部分をテーブルに。真っ白で広い壁はホームシアターとして、大好きな野球やサッカーを観るなど、多彩に活用するそう。

また2階にある子ども部屋は、12畳と広め。今後子どもが増えたら仕切りを付け、2部屋にできるよう扉も2つ付けてもらった。そして必ず1階のリビングを通らなければ行けない間取りになっており、思春期で親子の会話が少なくなっても、友人が遊びに来た時も、表情や様子を見ながら寄り添える環境が整っていた。子どもの成長や環境の変化を楽しみながら、暮らすほどに住まいの魅力も増していくことだろう。

施主の声

場所選びから始まった家づくり。高低差のある難しい土地でしたが、設計いただく際にも、建設いただく際にも、機能性からデザイン性、安全性と、私たちの要望に最大限に応えていただき、理想の家が完成しました。これからの生活が本当に楽しみです。


〈取材協力〉設計:(株)ライフレコードアーキテクツ 施工:㈲義井住建