デザインと住宅性能が巧みに調和した住まい。

<Data>
◎タイプ:4LDK+ウォークインクローゼット+書斎 ◎家族構成:4人 ◎築年月:平成25年9月新築 ◎敷地面積:243㎡(73.3坪)
◎延べ床面積:140.91㎡(42.5坪)1階:72.56㎡(21.9坪)2階:68.35㎡(20.6坪)カーポート兼物置:40.98㎡(20.6坪)
◎構造:木造2階建て ◎工法:木造軸組構法 ◎工事期間:4ケ月 ◎補助金等:山形県の県産材の木材使用補助金、山形県の利子補給制度

<新築プラン>
■住まいの外観とカーポートを一体化させたデザイン
■自然木の美しさと温かさに包まれる居室
■2階ホールのカウンターや本棚など手づくりの建具類
■1階床下に設置した室内機で全館をムラなく快適に冷暖房
■壁の内側に発砲ウレタンを、さらに外側にキューワンボードを採用したW断熱
■オール樹脂サッシや「第一種熱交換換気システム」で、省エネルギー対策等級4を達成
■太陽光発電とHEMSを導入して「光熱費ゼロ」を実現
■住宅金融支援機構の「フラット35」Sの技術基準に適合した高性能住宅
■山形の家づくり利子補給制度の基準に適合
(県産木材使用・省エネルギー対策等級4ほか)

デザインと住宅性能が巧みに調和した住まい。

木の温もりに満ちた美しい開放空間を
W断熱や全館冷暖房でより心地よく。

施主は、外観の「和モダン」なテイストを壊さないようにと、住まいとカーポートが一体になった設計を要望した。その思いは高い設計力で実現。和の趣にあふれた門やカーポートと、片流れ屋根で温かみのある色合いが印象的な「和モダン」の建物が調和し、見る人に大きさと優雅さを感じさせている。

室内はデザイン性と機能性の調和を追及した設計だ。1階は白を基調にまとめられたLDKと和室が連動した開放空間。大きな吹き抜けから射す光が、2階の透明な腰板を通り、1階の隅々まで入り込んで開放感を一段と高めている。キッチンは洗練されたデザインのオープンタイプ。ダイニングテーブルが並行して設置され、料理の受け渡しや片付けを便利にしている。

スタイリッシュなこだわりの空間を大切に

施主がこだわったのは、リビングの南面に配したオープン階段。1・2階を移動する時も家族の顔が見られると共に、手摺部分が透明なため、視線や採光を遮ることなく一つのインテリアとしてスタイリッシュな空間を創出している。隣接する和室は和の趣を残しながら明るくモダンなデザインにまとめられ、リビングと自然に一体化している。

この1階空間には自然木がふんだんに使われている。床にはパインの無垢材、大黒柱にはヒバ、梁には変形や割れが生じにくい赤松集成材を採用。和室天井にはヒノキを使用。木に熟知した職人が丁寧につくり上げた美しさとやさしさに包まれた空間だ。大小の窓を外からの視線に配慮しながら随所に設置。どの部屋にいても自然の光と風に迎えられるのがうれしい。キッチンのすぐ後ろに水廻りを設けたり、玄関から客間となる和室へ直接行けるようにするなど、動線も巧み。多彩に設けられた収納空間と共に設計力の高さを見ることができる。

デザインと住宅性能が巧みに調和した住まい。

機能重視の断熱と冷暖房で快適に

断熱は、壁・屋根の内側には発砲ウレタンを、外側にキューワンボードを採用したW断熱。内断熱と外断熱の両方を取り入れた構造だ。「第一種熱交換換気システム」などで断熱性能をさらに高め、省エネルギー対策「等級4」基準を満たしている。また、内と外の断熱材の間に耐力壁としてのパネルを設け、優れた耐震性をも実現している。

冷暖房システムは、「床下冷暖房」を採用。1階床下に設置した室内機で各部屋に設置された排気口から冷気や暖気が送られる。各個室間仕切りをしていても空気が流れる空間構成にし全館冷暖房を実現。1階と2階を分けて効率的に運転することも可能だ。太陽光発電とHEMSを導入。高い断熱性と相まって、毎月の光熱費はほぼゼロとなっている。デザインと性能が調和した住まいは家族にも家計にもやさしい住まいなのである。

デザインと住宅性能が巧みに調和した住まい。

施主の声

自分たちのこだわりを細かく形にしてもらい満足しています。デザインにおいては一体型のカーポートや南面階段などの要望を上手に取り入れてくれました。また、建具なども家族の暮らし方に合わせて手づくりで設置していただきました。1年中、寒暖の差のない快適な室温、そして、無垢材や珪藻土などを使った室内空間は、家族の健康が第一と願う私の思いそのものです。また、雪下ろしのスペースを設けてくれるなど、地域の気候風土を知り尽くした住まいづくりには感心しています。設計、素材、構造の3拍子が揃ったマイホームができました。


<取材協力/資料提供> 設計:UNI二級建築設計室 施工:株式会社尾形ホーム