完成までの流れ

マイホーム完成までのおおまかな工程を知ることで、施主としてやるべきことが見えてきます。

STEP1業者・建築家の決定

依頼先は建てたい家に合わせて。
ie04.jpg設計から施工まで作業が一貫している「工務店」は、注文にもある程度応えてくれます。デザイン性の高い個性的な家を求めるなら、「建築家」。「ハウスメーカー」は短工期・均一な品質が特徴です。まずは情報収集からスタートしましょう。雑誌の広告やウェブを使って資料を請求したり、展示場で見学してみます。展示場では外観等のデザインだけに目を奪われずに、施工法などもチェック。感じたことを書き込んでおくと、設計の時にも役に立ちます。

STEP2契約金の支払い

契約は書類をよく確認する。
契約に入る前に、「設計図」「仕上げ表」を照らし合わせながら内容を確認してください。「工事請負契約書」の全額が合っていても、万一の際に責任の所在があいまいになりトラブルになることがあるのですぐに署名捺印せず慎重に。請負代金の支払い方法は特に要注意です。第1回目は契約完了時点に、工事総額の3分の1程度を支払うのが一般的。その後、上棟時に3分の1、竣工時に残金といったようになります。あらかじめ融資の実行時期をきちんと把握して、支払い日を決めましょう。

STEP3建て替え時の準備

仮住まいの準備や解体時の注意。
建て替えの場合は、工事期間中の仮住まいが必要です。解体の約2週間前になったら、運送会社への手配など、引っ越しに伴う手続きを済ませます。解体工事費用は木造で1㎡あたり1万円程度が相場。別途費用も含めて、確認しておきましょう。また解体工事の当日はできるだけ立ち会うようにします。

STEP4地鎮祭の手配

着工前の儀式を行う場合。
基礎工事を始める前に、土地の神様に工事の無事を祈る地鎮祭を行う場合があります。神主さんにお祓いをしてもらい、施主と現場監督、大工、鳶など工事を担当する職人が玉串を捧げて祈ります。無事に地鎮祭が済み、建築確認申請が下りたら、いよいよ着工です。

STEP5地縄張りと基礎工事

基礎工事で平面図が見えてくる。
まずは「地縄張り」の作業からスタートです。建物の輪郭にテープを張っていくので、図面上のレイアウトが具体的に見えるようになります。次に地縄をもとに地面を掘り、コンクリートを打っていきます。ムラやひび割れ等はないか、換気口の位置は適切かなど、内容をよく確認し、疑問があったら担当者に伝えます。

STEP6建方から上棟式

お披露目と感謝の儀式の上棟式を行う場合。
ie03.jpg上棟式(建前)に参列するのは建主をはじめ、建設・設計関係者など。酒、つまみ等を用意して職人さんの労をねぎらいます。準備等については営業担当者に相談してみましょう。
屋根工事は下地や防火対策、各雨仕舞い、勾配、軒先の凍結など確認を。

STEP7断熱・外壁・窓の外部工事

外部工事は我が家の顔づくり。
屋根、防水工事などが行われると、筋かいなどの補強材が入れられます。窓枠などを取り付け、外装工事の後、外壁内などの断熱工事が始まります。計画通りの材料かどうか、工事責任者から説明を受けて確認しましょう。

その他、「基礎部分」では鉄骨等の露出、結合部分の確認を忘れずに。「外壁」は塗料のムラなど見栄えの部分、また外壁内部の通気が悪いと腐朽を早めることになるので、確認が必要です。

STEP8設備・その他の工事

設備工事で住まいはより現実に。
電気等の配線・配管工事などは基礎工事時から始まっていますが、工事前ならコンセントの位置の変更や増設は可能です(料金の加算を考慮して)。

この時期になると、左官、塗装などで、さまざまな職人さんが出入りしてきます。新たな要望がでてきた場合でも、直接注文はトラブルの元。営業担当者に追加・修正を相談しましょう。

STEP9造作・仕上げ工事

造作工事が家づくりの仕上げ。
敷居などの造作工事や、天井・壁の下地づくり、クロスや壁材の仕上げ、玄関のタイル張りも同時に行われます。インテリアカラーの決定や、システムキッチンなどの機器の設置も始まりますから、使い勝手をイメージして確かめていきましょう。表面の化粧が終了すると照明器具が設置されます。

STEP10竣工・引き渡し

完成したら最終チェックをしっかり。
ie05.jpg施工会社や監理者の内部検査が行われた後に、建主が最終的な確認を行います。引き渡し前の建物の破損については施工業者の責任になりますから、前記で掲げた項目を参考にして、「外回り」と「内部」をしっかり見てください。

手直しが必要な箇所があれば、費用負担の責任を明確にしてから工事を行います。微調整が終わったら竣工です。竣工後には、建築工事完了検査を申請し、「完成検査済証」を受け取って下さい。