匠の手がけた作品:高橋建築(K邸/金山町)

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高橋浩樹 熟練の匠 認定番号022

高橋建築
〒999-5402 最上郡金山町大字金山455-2
☎ 0233-52-2322


※所属等は取材当時のものであり、現在と異なる場合があります。

高橋浩樹

風土が育んだ木の文化を大切に、 職人の誇りをかけて築いた一棟。

K邸は典型的な金山型住宅のスタイルである。「切り妻屋根の屋切りに見られる五重梁や出窓のしつらえが特徴です」と手がけた高橋浩樹さんは話す。さらに、外壁、内装、構造に金山杉などの木材をそれぞれの特性に合わせ使い分けた家づくりも大きな特徴という。
玄関を入ると、木の香りに迎えられ、金山町の自然が生み出した本物の質感を楽しむことができる。天を突くように伸びる吹き抜けのリビングは、天井、腰板、梁のすべてが金山杉で、床も地元のナラ材を使用している。柱やカウンターテーブルなどはすべて手鉋仕上げで、肌理が細かく、肌触りも心地よい。薪ストーブのやさしい暖かさと自然素材のやわらかな風合いが、心和らぐ温かな空間を創っている。隣接した小上がりの和室は、腰板に独特の模様が印象的な金山杉の抜根板を使用し、竿縁天井と共に格調の高さを醸し出している。洗面所などの水廻りは水に強いヒノキを使用。木の持つ力を活かした技である。2階は吹き抜けを囲むように各個室を配したプライベート空間。ヒノキの床の木目、色、香り、足触りが日々の生活を楽しくしてくれそうだ。
1階の動線は階段を中心にLDK、水廻り、玄関を回るように作られている。インナーガレージからリビングへ直接出入りできるプランは、豪雪地帯の暮らしに配慮した設計だ。金山町で育ち、地域の自然・風土・生活を知り尽くした金山大工ならではの住まいづくりといえる。

高橋浩樹

施主の声

地元・金山地区の素材を使い、金山町の住宅スタイルに合った家づくりを望んでいました。想像以上の出来栄えで思いが叶い満足しています。家に入ったときの木の香りが何とも心地よく、住みなれた金山町の自然に包まれる幸せを満喫しています。金山町の街並みをさらに美しくすることに貢献していると実感できる家ですね。

〈取材協力/資料提供〉設計・施工 高橋建築