菅野政司

建具

菅野政司の仕事。
菅野建具店 代表(東根市)

建具にこだわる強い思いと
努力の結晶が実を結んだ数々の勲章。
木を知る熟練職人の
繊細な技に込められた和の表現。
「建具は装飾品であり、毎日の暮らしの必需品になっている」
職人である以上は常に勉強。

菅野政司 「名人、匠なんて言うけど、結局、職人はお客様に喜ばれることが一番うれしい」。
中学を卒業後、15歳で弟子入りし、訓練所や尾花沢、関東、関西の木工所で修行と、勤め職人を経験。職人としての腕を磨き、昭和55年に独立した。「材料には木裏、木表、元、末があり、使い方を間違えればとんでもないことになってくる」 師匠から口うるさく教わった建具職人としての基本だ。「駆け出しの若い頃も今も絶えず勉強ですね」と菅野さんは話す。

建具には戸、襖、障子、欄間、衝立などがあり、 木を組み合わせる組子の作業は0.1ミリ寸法の調整を要する繊細で高度な技術。 工程は材料(木)の見極めから、製材、木取り、加工、仕上げ、組み立てなど多岐にわたる。
「工程で一番気を使うところは加工だろうな」と菅野さんは言う。「この材料(木)をどこに持っていくか?どこに使うか? 組んでしまえばどうにもならなくなるので 加工していく段階で当然、決めなければならない。そういう意味でも加工は一番技術が試される工程」。

職人である以上、自分の腕を認めてもらいたいという強い思いを抱きながら努力に努力を重ね、仕事の傍ら、様々な資格や技能大会、展示会などにチャレンジした。 その結果、第13回一級技能士全国技能グランプリ競技大会の建具部門で全国1位、第18回同大会の家具部門で全国1位に輝き、念願が叶った。
その後も県卓越技能者知事表彰、現代の名工・厚生労働大臣表彰など数々の表彰を受けた。 さらに長年の功績が認められ、木製家具建具製造工として黄綬褒章も授与された。

近年、既製品などが増え、建具の需要が少なくなってきている現状ではあるが、「建具は装飾品であり、家庭の必需品。障子があれば和風で和らぐし、襖があれば色んな趣向がある。 これからも絶えず研鑽を重ね、建具の良さを普及していきたい。」と熱く語る。