塗装
住宅の寿命を延ばし、
美観を保つ塗装。
生活様式の変化にともなって、塗装する住宅の部位も変化した。
住宅の進化にともなって、塗装する部材も塗料も進化した。
しかし塗装に求められるクオリティは変わらない。
塗装

住宅における塗装は、新築時の塗装と築後の塗装の2つに大きく分けられる。新築住宅では室内の場合、和室の柱、鴨居、長押、敷居、床の間の床板などを塗るが、生活の洋風化にともない和室自体が少なくなり、洋室のカウンターの塗装などに変わっている。屋外の場合は軒天や破風板、鼻かくし、窓枠、水きりなど塗装が求められる。
建築後の塗装では、前述した部位の塗り替えに加え、外壁や屋根の塗装が重要になってくる。サイディングの普及によって、外壁は塗り替え不要と思う方もいるが、塗装をしないと塗膜の劣化による建物の寿命が短くなる。また最近は凍害対策のための洋瓦の塗装も行われている。
かつては刷毛による塗装だったが、現在はローラーによる塗装が主だ。塗料もシリコン樹脂塗料やフッ素樹脂塗料などがあり、耐用年数や予算に応じて選べる。昔と比べて塗装は用具や塗料が進化しているが、下地調整、養生、下塗り、中塗り、上塗りといった工程は変わらない。丁寧な仕事が住まいの価値を高め、塗膜の仕上がり具合が住まいを長持ちさせる。