ヒートショックを防ぎ、段差も解消
住む人と共に年を重ねて、より住みやすい家に

<Data>
◎家族構成:2人 ◎建築年:平成8年 ◎施工面積:27.2㎡ ◎工事期間:2ヶ月 ◎工事費:150万円
◎補助金等:平成30年度舟形町住宅リフォーム支援事業

<リフォームプラン>
・ヒートショック対策のための寝室の断熱改修(断熱補強・気流止め、熱交換換気扇の設置)
・室温差のない快適で健康的な空間環境に
・浴室・洗面室・トイレのコンパクトな空間を広く快適に、より使いやすく
・生活動線を妨げず、空間を広く活用するための間仕切り移動

リフォーム後 ― After

リフォーム後

以前、3世代が同居していた家は現在、施主のご夫婦2人住まい。積雪2m超の雪深い土地柄のため、高床式の基礎と、雪下ろしの必要のない耐雪型の住宅となっている。室内の寒さ対策は暖房と断熱性が決め手となるが、こちらでは住宅建設時に床暖房を、その後、蓄熱暖房機を導入。しかし1階のリビングの吹き抜けから暖気が上へと逃げてしまい、2階の寝室との室温差が生まれていた。それらが原因で冬場、施主がヒートショックに見舞われたことを機に、寝室を1階へと移し、断熱改修に踏み切ることとなった。
新しい寝室には、収納と書斎を兼ねたスペースを設け、ドアは引き戸にして完全フラットに。蓄熱暖房機を設置し、床にはオーク材を張ってひんやりしないぬくもりのある質感に仕上げた。また、脱衣所は床と壁、天井を張り替え内装を一新したほか、広く使いやすい洗面化粧台に更新。トイレの床材は耐水性に優れ、傷や汚れが目立ちにくく、手入れのしやすいPタイルを採用した。
寒冷地の住まいの課題である冬の室温差。住む人に合わせて間取りと空調管理を見直したことで、快適と安全をもたらす生活空間となった。

リフォーム途中

リフォーム途中
<リフォームポイント>
・主な居住スペースを1階にまとめることで、暖房効率を上げ、コストを緩和
・冬はあたたかく、夏は涼しく快適に、質感豊かな無垢材を床板に使用
・洗面室とトイレの内装を、傷や汚れに強く耐水性に優れた、手入れしやすい素材に改修

リフォーム前 ― Before

リフォーム前

施主の声

リフォーム前は、就寝前に暖房で室内を暖める程度で、起床時は室温が7℃ほどになっていました。それが断熱改修、蓄熱暖房機の設置で、現在は朝7時の室温が20℃。寝室ですので日中は空室ですが、1日を通して室内温度が15℃を下回ることはなくなりました。夜中に3度トイレに起きていたのが、朝まで熟睡できるようになって快適です。


<取材協力/資料提供>設計・施工/株式会社 鎌田工務店