更新日:2026年6月16日

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6月定例会(令和8年6月16日)

県議会6月定例会の開会に当たり、提案いたしました議案の説明に先立ち、一言申し上げます。

はじめに、日本スポーツマスターズ2028山形大会の開催決定について申し上げます。

県では、令和7年3月に、今後の本県のスポーツに関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、「第2期山形県スポーツ推進計画」を策定し、スポーツの推進に取り組んでまいりました。

この計画に掲げる、スポーツを通した交流人口・関係人口の拡大や地域活性化につなげるため、「日本スポーツマスターズ」の本県での開催の誘致に取り組んできたところですが、本年4月15日に開催された日本スポーツ協会の理事会において、「日本スポーツマスターズ2028」の本県開催が決定されました。

この大会は、スポーツ愛好者の中で競技志向の高いシニア世代を対象としたスポーツの祭典であり、全国から選手や監督など約8,000人が来県される見込みとなっております。

大会の成功はもちろん、この機会を通して多くの皆さんに、本県の豊かな自然や美食・美酒、温泉、精神文化に触れていただき、山形の魅力を存分に堪能していただきたいと考えております。

大会が開催される令和10年の秋に向けて、関係機関と十分に連携しながら準備を進めてまいります。

 

次に、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

我が国の経済につきましては、中東情勢の影響を注視する必要がありますが、緩やかに回復しております。

本県の状況をみますと、個人消費につきましては、食料品をはじめ物価高を背景とした節約志向がみられますが、底堅い動きとなっております。鉱工業生産は、弱含みで推移しておりますが、化学工業などで持ち直しの動きが見られます。雇用は、あらゆる産業分野で人手不足が続いており、有効求人倍率は高い水準で推移しております。

このように、本県経済につきましては、持ち直しの動きに弱さがみられるところです。こうした中、中東情勢に伴う原油価格の高騰、石油製品・関連製品の調達の不安定化が、県内の幅広い分野に影響を与えております。

県としましては、国内外の情勢や県民生活・企業活動への影響を注視するとともに、政府と連携して、物価高騰等の影響に機動的に対応していくことが重要と考えております。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

今年の4月、5月は気温が高く、6月は平年並みで経過しており、各農作物は、概ね順調に生育しております。

水稲につきましては、「つや姫」、「雪若丸」、「はえぬき」の主力3品種ともに、順調な生育となっております。

さくらんぼにつきましては、県作柄調査委員会において、収穫量は、前年を大きく上回る10,200トンから11,100トン程度と見込んでおります。収穫間近の5月末に、強風による雨よけハウスのビニールが飛ばされるなどの被害がありましたが、速やかに対応がなされ、収穫量や品質への影響は少ないものと見込んでおります。収穫は、主力品種の「佐藤錦」が6月11日頃から、「やまがた紅王」が6月14日頃から最盛期となっています。また、「紅秀峰」は、6月17日頃から最盛期に入る見込みです。引き続き、品質の高い果実の出荷に向け、関係機関と連携し、適期収穫、厳選出荷に取り組んでまいります。

また、露地栽培のすいかやメロンにつきましては、現在、順調に生育が進んでおり、7月上旬からの出荷を見込んでいます。

引き続き、農作物の生育状況の的確な把握に努め、気象の変動に迅速に対応しながら、適切な栽培指導を行ってまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について申し上げます。

はじめに、ツキノワグマによる被害防止対策の状況等についてについて申し上げます。

県内における今年のクマの目撃件数は、現時点で400件を超え、年間で過去最多となった昨年を上回るペースで推移し、人身被害につきましては、酒田市での痛ましい死亡事案を含め、4件発生しております。

亡くなられた方に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。

県では、昨年のクマの大量出没という深刻な状況を踏まえ、山形県版クマ被害対策パッケージをとりまとめ、総合的に対策を強化してまいりました。

この春には、クマの目撃情報を県民の皆様に迅速に提供するための情報発信アプリの運用を開始するとともに、時期を3月に前倒しての春季捕獲の実施など、複数の対策を強化し講じてまいりました。

また、山菜採りでの人身被害が相次ぐ中、5月には私から県民の皆様に、趣味や自家消費としての山菜採りはできるだけ控えていただくよう呼びかけも行ったところです。

昨年から今年の出没状況を踏まえますと、今後の出没動向については予断を許さない状況にあります。夏から秋にかけても、人里周辺への出没リスクが高まる可能性があることから、県民等に対するより効果的な注意・警戒情報の発出や対応のあり方について、現在、市町村や関係機関の御意見をお聞きしながら、検討を進めているところであります。

県としましては、市町村と連携した緊急銃猟の体制整備に向けた訓練を行うとともに、クマの通り道となる河川の藪の刈払いの実施や、地域における柿の木などの不要果樹伐採への支援などを通して、市街地への出没抑制対策を進めてまいります。

引き続き、政府や市町村、関係機関と緊密に連携しながら、県民の皆様の安全・安心の確保を最優先に、緊張感をもって対応してまいります。

次に、中東情勢による県内への影響について申し上げます。

今般の中東情勢の緊迫化により、幅広い分野で、石油由来製品の値上がりや、品薄による購入制限、入荷の遅れといった影響が生じております。

主な影響を申し上げますと、塗装業では、シンナーや塗料が品薄となっているほか、建築資材メーカーでは、原材料不足により住宅設備等の出荷の目途が立たず、ハウスメーカーでは、工期延長等を検討せざるを得ない事例も出ております。

製造業では、原材料価格の高騰に加え、機械に使う潤滑油や包装フィルム、パッケージ印刷用のインクなどが不足しており、自動車整備業では、塗料不足により自動車修理の工期が長期化しております。

農林水産関係では、今期のさくらんぼ用の出荷容器などは、十分な量が確保される見込みですが、今後発注する被覆用ビニールなどの一部の農業用資材については、品薄や入荷の見通しが立たない状況と聞いております。

医療・福祉分野では、医療機関や介護施設等において、使い捨て手袋やマスク、ガウンなどの物品で値上げや購入制限などの影響が出ております。

こうした中、県の対応としましては、3月に中小企業や農林漁業者向けの相談窓口を設置するとともに、4月には中小企業向けの低利融資制度について貸付要件を緩和し、5月には農林漁業者向けの低利融資制度を発動するなど、影響を受けている事業者への資金繰り支援を強化してまいりました。

また、5月29日から6月2日にかけて、全国知事会を通して、政府に対し、事業者への支援や物資の安定的な供給に向けた対策等を要請したところです。

県としましては、こうした取組みに加え、このたび提出いたします補正予算案等により、生活者への支援をはじめ、中小企業や農林漁業者、医療・福祉事業者等が安心して事業を継続できるよう支援を拡充してまいりたいと考えております。

次に、県政150周年記念の取組みについて申し上げます。

山形県は、明治9年8月21日の明治政府の布達により、当時の山形、鶴岡及び置賜の3県が合併し、現在の県域が確定してから今年で150年を迎えます。この大切な節目を、先人たちが築き上げてきた山形県の歩みを振り返るとともに、県民の皆様に、本県の価値を見つめ直し、ポジティブな未来をイメージしていただく契機とするため、各種記念事業を実施いたします。

9月9日にやまぎん県民ホールにおいて記念式典と山形交響楽団による記念コンサートを開催するほか、8月21日には県庁で「誕生日の集い」を実施する予定としております。また、県立博物館での特別展など150周年に関連する資料の展示や、本県の未来を担う子どもたちからの作文や絵画作品の募集なども併せて実施してまいります。

こうした記念事業を通して、県民の皆様とともに、本県発展の礎を築いた幾多の先人たちの功績に思いを馳せながら、本県の明るい未来を展望する端緒としてまいります。

次に、国際交流の拡大に向けた取組みについて申し上げます。

今年は、米国コロラド州と昭和61年に姉妹県州の盟約を締結してから40周年を迎えます。この節目に、コロラド州において周年記念事業が開催されることから、訪問団を組織し現地を訪れ、コロラド州との友好のきずなを改めて確認するとともに、交流分野を更に広げてまいりたいと考えております。

また、米国ハワイ州とは、「つや姫」の輸出を契機として、「つや姫」の現地におけるトップブランド米としての定着にとどまらず、前回のハワイ州訪問で交流した短期大学の学生や教員の方々が来県し本県の食文化を体験したり、ハワイ州の議会や農業関係者等からなる訪問団が本県を訪れ、農業関係施設を視察し意見交換するなど、様々な分野にわたって交流が広がってきております。

このようなことを背景に、ハワイ州との姉妹県州締結に向け、締結後の具体的な交流の方向性などについて、州政府と協議・調整を進めた結果、教育や観光、文化、産業などの交流を促進することを確認し、姉妹県州締結に関する基本的な合意に達したところです。

現在、州政府との間で、7月下旬に締結調印を行えるよう準備を進めております。

ハワイ州との姉妹県州の盟約締結を礎として、両地域の交流拡大と発展につなげてまいりたいと考えております。

次に、山形新幹線米沢トンネル(仮称)の整備について申し上げます。

山形新幹線米沢トンネル(仮称)の早期事業化の実現に向けては、昨年9月に「山形新幹線米沢トンネル(仮称)整備スキーム検討会議」を設置し、トンネルの整備計画と整備スキームについて議論を進めてまいりました。

こうした中で、今月10日、自由民主党の「整備新幹線等鉄道調査会」において、「幹線鉄道ネットワークについては、基本計画路線に係るケーススタディを進めつつ、在来線高速化等に向けた検討を深化すること」との内容が盛り込まれた緊急決議案が議論され、今後、必要な検討が加えられたうえで決議が取りまとめられる見通しであるとお聞きしております。

これは、これまで本県において、米沢トンネル整備スキーム検討会議において着実に議論を積み重ねるとともに、政府等への働きかけを粘り強く続けてきた結果であり、山形新幹線をはじめとする幹線鉄道の機能強化に向けた大きな一歩であると認識しております。

引き続き、この決議の内容や、政府・自民党における今後の議論の状況等も踏まえつつ、米沢トンネル整備スキーム検討会議において、議論をしっかりと前に進めてまいりたいと考えております。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただく議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、令和8年度山形県一般会計補正予算(第2号)など、25件であります。

まず、一般会計補正予算案について申し上げます。

今回の補正予算案につきましては、中東情勢の緊迫化などにより原油価格・物価高騰が長期化する中、厳しい環境にある生活者・事業者への支援をはじめ、本県が直面する様々な課題に対応するため編成したものであります。

はじめに、物価高騰の影響を受ける生活者・事業者への支援について申し上げます。

まず、生活者に対する支援としまして、児童扶養手当受給対象のひとり親世帯やこども食堂等に対し県産米を追加で提供するとともに、低所得世帯への灯油購入費等の助成に対して臨時的な上乗せを行うほか、経済的な不安を抱える女性や女子生徒等に対し生理用品を無償配布いたします。

事業者への支援としましては、医療・介護・福祉施設や農林水産業者に対して、燃料費や食材費、生産資材や飼料等の価格高騰への支援を実施いたします。

また、中小企業等への支援としまして、「中小企業まるっとサポート補助金」について、既存設備の省エネルギー化のほか、新たに代替材料や燃料への転換を図るための設備投資などを対象に加え増額するとともに、中小企業等において、地政学リスク等による急激な物価高騰や資材不足への備えを強化し事業継続が図られるよう、県版BCPモデルのリニューアルに取り組みます。

加えて、中東情勢を受けたこのたびの政府の補正予算に呼応し、一般家庭等におけるLPガス料金の負担軽減への支援や、特別高圧で受電している中小企業等の電気料金高騰への支援を行います。

物価高騰対策につきましては、これまでに計上している予算とあわせ、切れ目なく重層的な支援を行うことにより、引き続き県民の暮らしと事業活動継続の下支えに、全力で取り組んでまいります。

次に、その他諸課題への対応について申し上げます。

クマ被害対策を強化するため、地域が行う藪の刈払いや不要果樹の伐採に対する補助を大幅に増額するほか、山形空港及びその周辺における広域防災拠点の設置に向けて、拠点に求められる機能など基本的な考え方を整理するとともに、整備方針の検討を行ってまいります。

また、特殊詐欺被害が増加し、県民の大きな脅威となっていることから、新たに、特殊詐欺被害防止に向けた県民運動を展開してまいります。

さらに、政府の予算を活用し、新たに、医療機関におけるICT機器導入等による業務効率化や職場環境改善への支援に取り組むほか、高温・少雨における農業用水不足に対する農業用水確保対策への支援などを実施いたします。

この結果、今回の一般会計補正予算案の総額は、54億6,900万円となり、今年度の累計予算額は、7,057億8,200万円となります。

水道用水供給事業会計の補正予算案につきましては、山形県公営企業の設置等に関する条例の一部改正に伴い、給水対象を「庄内広域水道企業団」に改めるものであります。

次に、予算以外の議案の主なものについて御説明申し上げます。

庄内海岸林応援基金条例の設定につきましては、庄内海岸林の保全及び再生に係る活動を支援する等の資金に充てるため、基金を設置するもの、山形県県立学校設置条例の一部を改正する条例の制定につきましては、山形県立夜間中学校設置基本計画に基づき、県立すばる中学校を新設するためのものであります。

令和7年度山形県一般会計補正予算(第10号)、令和8年度山形県一般会計補正予算(第1号)、山形県県税条例等の一部を改正する条例の設定、及び公立大学法人東北公益文科大学が徴収する料金の上限の認可についての4件の専決処分の承認につきましては、いずれも急施を要したため専決処分をいたしましたので、その御承認をお願いするものであります。

山形県公安委員会委員の任命、山形県人事委員会委員の選任につきましては、委員の任期満了に伴い、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要ですが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。

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