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更新日:2026年9月16日
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県議会9月定例会の開会に当たり、提案いたしました議案の説明に先立ち、一言申し上げます。
7月28日に発生した令和8年熊本地震、また、8月13日からの千葉豪雨及び8月27日から全国各地で発生した大雨と、この夏、県外において大規模な災害が相次いで発生し、甚大な被害をもたらしました。お亡くなりになられた方々と御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
本県では、熊本地震に対して、発災直後から情報収集に努め、いち早く飲料水をお送りするとともに、二次避難用住居として県営住宅等への入居を受け付けることといたしました。また、人的支援として、DMATコーディネーターを派遣したほか、住家被害認定調査に従事するため、県職員2名を派遣してまいりました。9月10日からは、県職員3名、市町村職員4名の7名体制で派遣しているところであります。さらに、9月24日からは、被災学校施設の災害復旧業務に従事するため、県職員1名を交替で派遣する予定です。
引き続き、被災地のニーズを踏まえ、復旧に向けて可能な限りの支援を行ってまいります。
また、本県でも、7月下旬に活発な梅雨前線の影響により、置賜地域や最上地域を中心に大雨となり、本年5月の防災気象情報の運用開始後本県では初めてとなるレベル4の大雨危険警報等が発表されました。幸いにも人的被害はありませんでしたが、道路への土砂流入、飯豊町小白川をはじめ河川の護岸等が被災したほか、農地・農業用施設や農作物にも被害がみられ、復旧等に必要な費用は計約69億円と推計しております。
県としましては、関係機関と協力しながら、被災箇所の早期復旧・復興にしっかりと取り組んでまいります。
次に、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。
我が国の経済につきましては、イラン情勢や自然災害の影響を注視する必要がありますが、緩やかに回復しております。
本県の状況をみますと、個人消費につきましては、食料品をはじめとする物価高を背景とした節約志向がみられますが、底堅い動きとなっております。
鉱工業生産は、電子部品・デバイス工業などで堅調な動きがみられることや、製造業の業況判断が改善していることなどにより、緩やかに持ち直しております。
雇用は、あらゆる分野で人手不足が続いており、有効求人倍率は高い水準で推移しているものの、求人の動きには産業間で差がみられます。
このように、本県経済につきましては、持ち直しの動きに弱さがみられるところです。
今後の先行きにつきましては、イラン情勢や自然災害など国内外の情勢が、県民生活・企業活動に及ぼす影響について、引き続き注視してまいります。
今年は、7月下旬の大雨で、冠水や浸水した圃場があったものの、生産者の皆様による迅速な対応等もあり、農作物等の被害は、最小限にとどめられました。その後も、きめ細かな栽培管理がなされ、農作物は概ね順調な生育となっております。
水稲につきましては、生育は平年並であるものの、地域や圃場によって差があることから、登熟の進み具合に応じた適期の刈取りを指導・推進しているところです。内陸を中心に、降雨の影響で、刈取作業の遅れが懸念されますが、今年も高品質と良食味を確保するため、適期内の刈取りと適正な乾燥調製を徹底してまいります。
果樹につきましては、「シャインマスカット」をはじめとするぶどうが収穫期を迎えており、糖度が高く食味の良い果実が出荷されております。りんごや西洋なし、柿などの秋果実につきましては、順調に果実の肥大が進み、全般に大玉傾向となっております。高品質な果実を消費者に届けるため、適期収穫の徹底などの技術指導を行ってまいります。
また、えだまめ、ねぎなどの秋野菜は、現在、例年どおり収穫作業が進められております。りんどう、きく等の花きにつきましても、秋彼岸の需要期に向けた出荷が順調に行われております。
今後も、気象の変化に対応し、農作物の生育状況の的確な把握に努めるとともに、適切な管理が行われるよう、引き続き技術指導を徹底してまいります。
なお、令和8年産のさくらんぼにつきましては、「さくらんぼ結実大作戦」に産地一丸となって取り組み、結実が確保されたことに加え、6月は天候にも恵まれ、3年ぶりに1万トンを上回る見通しが示されました。
本県がこの先も日本一のさくらんぼ産地であり続けられるよう、結実確保や高温対策への支援に加え、高温への対応力の高い品種への転換の促進や先進的技術の導入などに、全力で取り組んでまいります。
山形県は、明治9年8月21日に、当時の山形、鶴岡及び置賜の3県が合併し、現在の県域が確定してから今年で150年を迎えました。この節目の年にあたり、県民の皆様とともに、先人たちの功績を見つめ直し、本県の価値や魅力を再認識する機会としていくため、各種の記念事業を実施してまいりました。
ちょうど150年となる8月21日には、県庁において、「山形県は今日で150歳!誕生日の集い」を、子ども達はじめ幅広い世代の参加を得て開催し、演奏やパフォーマンスで記念の日をお祝いしました。そして、9月9日には、多くの御来賓や県民の皆様の参加のもと、やまぎん県民ホールにおいて、記念式典と山形交響楽団による記念コンサートを開催し、150年にわたる本県の歴史と発展を振り返るとともに、未来の山形への思いを共有したところであります。
このほか、児童生徒を対象とした作文コンクールや絵画作品の募集、インスタグラムによる投稿キャンペーン、県立博物館での道路や鉄路など「路(みち)」をテーマとした特別展、県立図書館での関連図書の展示なども実施し、多くの県民の皆様から様々な形で記念事業に関わっていただけたものと考えております。
これらの記念事業の取組みを通して、県民の皆様が本県に誇りを持ち、本県の明るい未来の姿を展望する機会になることを期待しております。
7月26日から8月1日までの7日間の日程で、田澤県議会議長を含む県議会代表団と関係団体の皆様と共にアメリカ合衆国のコロラド州及びハワイ州を訪問してまいりました。
コロラド州におきましては、州政府主催の「姉妹県州40周年記念レセプション」に出席し、ジャレッド・ポリス州知事と共に、両県州の緊密かつ強固な友好関係を今後も維持・発展させていくことを宣言し、両知事で宣言書に署名したところであります。
また、新たな分野での交流につなげるため、東北農林専門職大学との間で国際交流に関する基本合意書を締結しているコロラド州立大学を訪問し、研究分野での情報共有や課題解決に向けた連携協力等について意見交換を行ってまいりました。
こうした意見交換等を経て、8月下旬にコロラド州立大学関係者を東北農林専門職大学にお招きし、国際交流を記念した講演会を開催したところです。今後も様々な分野で継続的な相互交流を進めてまいりたいと考えております。
ハワイ州におきましては、ジョシュ・グリーン知事と共に、教育、観光、文化、産業、経済など幅広い分野における交流を推進していくことを目指す協定書に署名し、ハワイ州と姉妹県州の盟約を締結いたしました。
姉妹県州締結を記念したレセプションでは、「つや姫」はじめ、「総称山形牛」などの県産食材を使用した料理や県産酒を提供するとともに、ナショナルジオグラフィックから「2026年に行くべき世界の旅行先25選」に選出された本県の観光をPRし、魅力を発信してきたところであります。
さらには、現地の旅行会社を訪問し、年間を通した本県への送客等について働きかけを行うとともに、現地の教育機関を訪問し、県内大学、具体的には、県立米沢女子短期大学との相互交流の推進に向けて意見交換を行ってまいりました。
県としましては、コロラド州との姉妹県州40周年及びハワイ州との姉妹県州締結を機に両州との友好の絆をさらに深めるとともに、様々な分野での交流を一層積み重ね、本県と両州の発展につなげてまいります。
現在の本県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」につきましては、県産品の販売や県産食材を活用した飲食の提供などを通して、東京銀座でこれまで17年間にわたり多くの皆様に親しまれてまいりました。
こうした中、県としましては、人口減少が進む中において、県外から更に本県に活力を呼び込めるよう、移住定住も見据えた関係人口や観光交流人口の拡大に向け、首都圏における本県の魅力や情報の受発信の役割を担うとともに、本県産業の活性化にも寄与する拠点として、機能強化を図るべく、検討を進めてまいりました。
次期アンテナショップでは、これまでの物販・飲食にとどまらず、本県の観光やくらし、しごとなど多様な魅力の発信や、本県に行ってみたい、住んでみたいと思っていただけるよう、幅広い層の方に本県への興味・関心を高め、本県との関係性を深めていただく体験活動や企業間交流など、新たな取組みに挑戦していく必要があると考えております。
そのため、今般、そうした新たな挑戦を行う拠点にふさわしい場所として、東京都内日本橋の賑わいのある大通りに面した商業ビルを選定し、来年度中のオープンに向けて準備を進めていくことといたしました。
また、これに伴い、現在のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」は、今年度末をもって営業を終了することといたします。
首都圏における本県の新たな拠点が、現在のアンテナショップにも増して多くの皆様に愛され、関係人口・観光交流人口の拡大及び本県産業の活性化に寄与する施設となり、外からの活力を呼び込むことで、持続可能な地域社会の実現につながるよう、着実に取り組んでまいります。
高温に強く、収量性に優れた水稲新品種「ゆきまんてん」について、このたび、ロゴマークおよび米袋のデザインを制作し、8月7日に公表いたしました。
山形の米作りに欠かせない“太陽・自然・水”を“赤・緑・青”で表現し、「ゆきまんてん」の白さをイメージした雪だるまのシルエットを取り入れたデザインとし、キャッチコピーは、毎日もりもり食べられるお米になってほしいとの願いを込め、「まいにち、まんてん。ゆきまんてん」といたしました。多くの皆様に親しみを持っていただけるものと期待しております。
また、10月10日には、霞城セントラルにおいてプレデビューイベントを開催いたします。このイベントなどを通して、県内外の皆様に「ゆきまんてん」の魅力や特長を広く周知してまいりたいと考えております。
なお、本格デビューとなる令和9年に向けて、8月から生産希望者の募集を行い、現在その取りまとめを進めております。令和9年は、700ヘクタールの作付けを予定し、生産量としては4,600トン程度を見込んでおります。
「ゆきまんてん」が多くの皆様に愛されるお米に育っていけるよう、引き続き関係機関と連携して取り組んでまいります。
7月に閣議決定された政府の「経済財政運営と改革の基本方針2026」、いわゆる「骨太の方針2026」を受けて、国土交通省の令和9年度予算概算要求に「在来線の高速化」を促進するための支援の充実・強化が盛り込まれました。
このことは、山形新幹線米沢トンネル(仮称)整備スキーム検討会議における議論をはじめ、本県の施策提案や全国知事会の提言など、これまでの粘り強い取組みの大きな成果であり、米沢トンネルの整備実現に大きく寄与するものと考えられます。
県としましては、こうした政府予算の動向も踏まえながら、米沢トンネルの早期の整備実現に向けて、県とJR東日本との共同の地質調査等を進めるとともに、工事計画の精査や事業リスクへの対応に関する検討を行うなど、プロジェクトの熟度を高めるために必要な取組みを着実に進めてまいります。
また、新幹線基本計画路線に関しては、現在、政府の新たな取組みとして、輸送需要の推計やルート案の検討などを行う「ケーススタディ」の実施に向けた準備が進められているところです。
このケーススタディの実施は、長年具体的な動きが見られなかった基本計画路線の整備実現に向けた大きな進展であります。この機を逃さず、羽越新幹線を速やかにケーススタディの対象路線に加えていただけるよう、9月7日には、羽越新幹線建設促進同盟会として、顧問の加藤鮎子衆議院議員をはじめ、花角新潟県知事ほか沿線5県の関係者が一堂に会し、会長である私から直接、政府に対し要望活動を行ったところです。政府においては、沿線5県の強い思いをしっかりと受け止めていただけたものと考えております。
羽越新幹線のケーススタディ対象路線への選定に向けて、引き続き、羽越新幹線の沿線5県がしっかりと連携し、一体となって必要な取組みを進めてまいります。
人口減少の加速や物価高騰の長期化、賃上げの動きの拡大など、本県を取り巻く社会経済情勢は、かつてないスピードで変化しております。
こうした状況の中、持続可能で明るい山形を実現するためには、県民一人ひとりが、主体的に学び、挑戦し、活躍できる環境を整えるとともに、国内外の活力を積極的に取り込みながら、多様な人々を惹きつけ、地域に賑わいと活力を創出することが重要であります。併せて、産業を支える人材の育成・確保を進め、本県の豊かな自然・文化・食などの山形らしさを活かした地域経済の持続的な成長を図るとともに、気候変動の深刻化への対応を強化するなど、県民が健やかに暮らせるよう安全・安心な社会づくりを進めていく必要があります。
こうした考え方のもと、来年度の予算編成や組織機構等の検討に先立ち、このたび「令和9年度県政運営の基本的考え方」の案をお示しいたしました。
具体的には、「地域の未来を切り拓く人づくり」、「多様な人々を惹きつける魅力あふれる地域づくり」、「山形らしさを活かした『強くしなやかな地域経済』の構築」、「暮らしを守る安全・安心な社会づくり」の4つを柱として施策を展開してまいります。
施策の展開に当たりましては、「県民一人ひとりのウェルビーイングの向上」を重視するとともに、市町村・県民・企業など多様な主体による積極的な挑戦を加速し、AI・デジタル技術をはじめとする「新たな技術の導入」や「新たなアプローチ」を活かした取組みを推進してまいります。
今後、この案につきまして、県民の皆様、県議会の皆様から広く御意見をいただき、それらを十分に踏まえたうえで「令和9年度県政運営の基本的考え方」を策定し、来年度の予算編成等に臨んでまいります。
提案いたしました議案は、令和8年度山形県一般会計補正予算(第3号)など、29件であります。
今回の補正予算は、令和8年7月からの大雨被害に対応し、災害復旧関係事業を速やかに実施するほか、次代を担う若者の教育や広域交通ネットワークの充実、産業経済や力強い農林水産業の振興・活性化、観光・交流人口の拡大など、未来志向の県づくりに向けた施策をはじめ、安全・安心な地域づくりに向けた取組み等をより一層推進するとともに、本県が抱える様々な課題に対応するため編成したものであります。
はじめに、今年7月からの大雨による被害への対応としまして、既決予算の建設災害復旧事業等により復旧工事に取り組むとともに、災害復旧事業に該当しない、道路や河川等における土砂の撤去や護岸の修繕などの災害防除事業に要する経費を追加いたします。
次に、次代を担う若者の教育の充実に向けた取組みとしまして、公立高校の教育改革の推進のため交付される国庫補助金を基金に積み立てるとともに、その基金を活用し、高校教育改革を先導する拠点校における教育環境の整備等に取り組んでまいります。
次に、広域交通ネットワークの充実に向けた取組みとしまして、7月に閣議決定された政府の「骨太の方針2026」を受けて、国土交通省の令和9年度予算概算要求に「在来線の高速化」を促進するための支援の充実・強化が盛り込まれたことを踏まえ、山形新幹線米沢トンネル(仮称)の整備実現等に向けた調査を実施いたします。
次に、産業経済の振興・活性化や観光・交流人口の拡大に向けた取組みとしまして、本県の産業クラスター形成や地場産業の付加価値向上等に資する施策の推進に向け、新たに「山形県地域未来基金」を創設するとともに、次期アンテナショップのオープンに向けた準備として、ショップの総合案内窓口へのAIの活用や運営事業者の公募等に要する経費を追加いたします。さらに、2028年度前期のNHK連続テレビ小説「ほんのモキチ」の制作決定を契機に、斎藤茂吉の生涯や作品に関する情報を収集・発信し、郷土愛の醸成と文化芸術の振興を図るとともに、今後の観光誘客につなげてまいります。
また、力強い農林水産業の振興・活性化に向けまして、県産米の需要の創出・拡大のための緊急的な対策として、令和8年産米の販売促進キャンペーン等に取り組むことといたします。
次に、安全・安心な地域づくりに向けた取組みとしまして、救急医療体制の充実を図るため、ドクターカーの導入に向け、救命救急センター設置病院等を対象に、同乗する医師が使用する医療機器などの整備を支援するとともに、ツキノワグマの市街地出没対策や緊急銃猟に係る市町村への支援を拡充いたします。
また、物価高騰の影響を受ける事業者への支援としまして、エネルギー転換に向けた、タクシー事業者による次世代自動車の導入を支援するとともに、農業者による農業用機械の取得等に係る低利融資制度について、今後の資金需要見込みも踏まえ融資枠を拡大いたします。
次に、諸課題への対応等としまして、庄内空港緩衝緑地において、松くい虫被害を受けた被害木の伐採を進めるほか、県民の森の老朽化したフィールドアスレチック施設を撤去するとともに、放課後児童クラブの運営費や民生委員・児童委員の活動等に係る支援を拡充いたします。
加えて、社会資本整備の着実な推進を図るため、土木・農林関係の公共事業のうち、当初予算を上回る国庫の内示を受けた事業について、事業費を増額いたします。
この結果、今回の一般会計補正予算案の総額は、226億6,500万円となり、今年度の累計予算額は、7,284億4,700万円となります。
山形県職員等の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例の制定につきましては、警察職員の特殊勤務手当に、危険鳥獣捕獲等作業手当を新設するためのもの、山形県地域未来基金条例の設定につきましては、本県の産業クラスター形成や地場産業の付加価値向上等に資する施策の推進に向けて基金を設置するためのものであります。
山形県教育委員会委員、山形県公安委員会委員の任命につきましては、委員の任期満了等に伴い、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。
以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。
なお、令和7年度一般会計及び公債管理特別会計など10特別会計、並びに流域下水道事業会計など6公営企業会計の決算につきましては、監査委員の審査意見書を付し、今会期中に提出いたしますので、よろしく御審議のうえ、御認定くださいますようお願いいたします。
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