更新日:2023年6月21日

ここから本文です。

6月定例会(令和5年6月21日)

 県議会6月定例会の開会に当たり、提案いたしました議案の説明に先立ち、一言申し上げます。

はじめに、「やまがた紅王」の本格デビューについて申し上げます。

 「やまがた紅王」につきましては、県が20年以上の歳月をかけて開発した、さくらんぼの大玉新品種です。本県の果樹では初めて生産者登録制度を採用し、約2,700経営体の皆様が生産に取り組み、今年、無事に本格デビューを迎えることができました。
 「やまがた紅王」は、果実が大きく、食味も良好で、果肉がしっかりして日持ちが良いことから、将来の輸出を見据えた取組みも進めているところです。
 さらに、収穫時期が「佐藤錦」と「紅秀峰」の間に位置するため、6月中旬から7月上旬にかけて、全国の消費者に高品質な山形県産さくらんぼを切れ目なくお届けすることが可能になります。
 今年は春先の霜や低温の影響が心配されましたが、関係者の皆様の御努力により、昨年の約4倍にあたる20トン程度の収穫量を見込んでおります。
 また、「佐藤錦」「紅秀峰」に続く代表品種として認知度を向上させ販売促進を図るため、最上級規格となる「やまがた紅王プレミアム」を設定し、首都圏を中心とした百貨店や高級果実専門店での取扱いを開始いたしました。
 このほか、県内では最上川ふるさと総合公園での記念イベント、首都圏では「やまがた紅王」を使ったスイーツの特別メニューの提供や百貨店でのフェア、ラッピングバスの運行など多様なプロモーションを展開中であり、私もトップセールスを積極的に行っているところです。
 県としましては、生産者の皆様や関係機関が一丸となって「やまがた紅王」の早期のブランド化を目指すとともに、本県さくらんぼの更なる評価向上に向けた取組みを進めてまいります。

次に、「令和4酒造年度全国新酒鑑評会」における県産酒の受賞結果について申し上げます。

 令和4年度の「全国新酒鑑評会」の審査結果が5月24日に公表されました。県産酒は27銘柄が入賞し、そのうち20銘柄が、特に優れた日本酒に贈られる金賞に輝き、都道府県別の金賞受賞数が9年ぶりに全国1位に輝きました。これもひとえに、各蔵元の皆様が高品質・高付加価値の酒造りに取り組んでいただいた賜物であり、大変喜ばしく思っております。
 今後は、この鑑評会の結果を弾みとして、関係機関と連携しながら、「日本一美酒県山形」のブランド確立にしっかりと取り組み、国内外へ県産酒を核とした県産品全体の販路拡大を図ってまいりたいと考えております。

 次に、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

経済の動向

はじめに、経済の動向について申し上げます。

 我が国の経済につきましては、緩やかに回復しております。
 本県の状況についてみますと、個人消費につきましては、新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したことを背景に、サービス消費を中心に回復の動きがみられるなど、緩やかに持ち直しております。鉱工業生産は、パソコンなどの半導体関連製品の受注減少の影響などにより、このところ足踏み感がみられますが、雇用情勢は、有効求人倍率が依然として高い水準にあるなど改善が進んでおります。
 このように、本県経済につきましては、一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち直しているところです。
 今後につきましては、国内外の交流人口の拡大や、あらゆる分野におけるDXの推進による生産性向上など、県内経済の活性化に向けた取組みを着実に進めていくことが肝要であります。
 一方で、これまでの原材料価格の高騰などによる物価の上昇や、世界的な金融引締め等による景気への影響が懸念されるため、引き続き国内外の情勢や県内経済の動向について注視してまいります。

農作物の生育状況

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

 今年は、3月の気温が高く、また、4月、5月は寒暖の差が大きかったものの、管理作業が適切に行われたことで、各農作物は概ね順調に生育しております。
 水稲につきましては、「つや姫」「雪若丸」「はえぬき」の主力3品種ともに、初期生育はやや停滞したものの、概ね順調なスタートを切ったところです。
 さくらんぼにつきましては、県作柄調査委員会において、収穫量は平年並みの13,200トン程度と見込んでおりますが、5月下旬からの降雨、日照不足、強風、高温など、さくらんぼ生産者の皆様は生産管理に御苦労されているところです。主力品種の「佐藤錦」の収穫は、前年よりも2、3日早い6月7日頃から始まり、現在は作業が終盤にさしかかっています。 「紅秀峰」と「やまがた紅王」は、収穫の最盛期を迎えておりますので、高品質な果実の出荷に向けて、関係機関と連携しながら、厳選出荷の徹底に取り組んでまいります。
 また、露地栽培のすいかやメロンにつきましては、現在、果実の肥大期を迎えており、例年どおり7月中旬からの出荷を見込んでいます。
 今後とも、生育状況の的確な把握に努め、気象変動に迅速に対応しながら、適切な栽培指導を行ってまいります。

当面の県政課題

次に、県政課題について申し上げます。

はじめに、5類移行後の新型コロナへの対応等について申し上げます。

 これまで3年余にわたり感染対策に取り組んでまいりましたが、5月以降は、様々なイベントが再開されるなど、コロナ禍前の日常や人の流れが戻りつつあります。
 この難局を乗り越えることができましたのは、「オール山形」で感染対策や地域経済の維持・回復などに取り組んできた、県民の皆様、事業者の皆様、市町村、その他関係機関の皆様の御尽力があったからこそと考えております。取り組んでこられた皆様の御理解と御協力、そして医療従事者の皆様のこれまでの御尽力に改めて感謝申し上げます。
 引き続き、県医師会、病院及び関係機関と協議・連携を図りながら、より多くの医療機関で診療に対応できるよう医療提供体制の拡充に努めてまいります。また、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある方などを対象としたワクチンの追加接種が、各市町村において5月以降開始されておりますので、希望される方が早期に接種できるよう、引き続き市町村と連携して取り組んでまいります。

次に、国際交流の拡大に向けた取組みについて申し上げます。

 5月29日から6月1日までの4日間、私を団長として、経済、農業及び観光関係の皆様とともに台湾を訪れ、トップセールスを行ってまいりました。平成31年1月以来、約4年4か月ぶりとなった今回の訪問で、コロナ禍後の交流の再開と拡大に向けた確かな手応えを感じてきたところです。
 県産品の輸出拡大に向けては、現地の農産品輸入企業やメディアに対し、「やまがた紅王」の国外初のお披露目を行うなど、認知度の向上を図ってまいりました。また、現地農産品輸入企業の代表や台湾山形県人会会員などを「やまがた紅王応援大使」に委嘱し、幅広く「やまがた紅王」をPRしていただくこととなりました。
 また、観光誘客につきましては、台北市、桃園市において、航空会社2社のほか旅行会社2社の幹部とお会いし、コロナ禍で運航が中断していた台湾との国際定期チャーター便の再開について積極的に働きかけを行ったところ、中華航空より、本年10月上旬から11月上旬の秋季に16往復32便の運航を計画する意向が示されたところであります。
 台湾は、本県との関わりが深く重要な地域でありますので、このたびの訪問を契機に山形ブランドの一層の定着・拡大を図り、観光誘客の促進や県産品の輸出拡大に努めてまいります。

次に、観光の復活・交流の拡大に向けた取組みについて申し上げます。

 観光はすそ野の広い産業であり、交流人口を増やし、消費額の拡大に結び付けていく観光の復活が県内経済の活性化には不可欠であります。このような中、ゴールデンウィーク期間中の観光客の入込状況は平成30年比で約9割となるなど、コロナ禍からの回復の兆しも見えてまいりました。
 今年度は本県の観光産業にとってまさに復活に向けた勝負の年となりますので、5月15日には、「やまがた観光復活キックオフセレモニー」を県内観光関係者とともに開催し、本格的な観光の復活に向け、官民一体となって取組みを進めていく決意を新たにしたところであります。
 また、6月9日には、女性の視点を取り入れた観光振興を推進することを目的に、東京都知事とともに「東京都と山形県との連携による観光客誘致推進協議会」を立ち上げ、今後、観光を基盤とした一層の交流拡大につなげていくこととしております。
 引き続き、県全体の観光交流人口の拡大を図り、地域の活性化に繋がるよう本県の強みを国内外にしっかりと発信しながら、誘客拡大に向けた取組みをより一層強化してまいります。

議案の概要

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

 提案いたしました議案は、令和5年度山形県一般会計補正予算案(第3号)など、22件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

 新型コロナへの対応が大きな転換期を迎える中、本県を取り巻く社会経済環境は、少子高齢化を伴う人口減少の加速や激甚化する自然災害、国際社会の大きな変動やデジタル化の急速な進展など、大きな変化の中にあるとともに成長のチャンスも生まれております。
 こうした中、今回の補正予算案につきましては、エネルギー・食料品価格等の物価高騰の影響を特に受けた生活者や事業者に対して支援するとともに、ポストコロナの新しい県づくりを推し進め、さらに、本県が直面する様々な課題に対応するため編成したものであります。

 はじめに、低所得者世帯・子育て世帯に対する支援としまして、子ども食堂等における食材費等のかかり増し経費に対して支援を行うとともに、生活困窮者等に対して食料品を提供するフードバンク活動を支援してまいります。
 また、給食を実施している特別支援学校などの県立学校において、これまでどおりの栄養バランスや量を保った学校給食が実施できるよう、食材費の支援を行ってまいります。
 消費の下支え等を通じた生活者支援としましては、市町村が取り組むLPガス料金の負担軽減及び地域経済活性化に向けたプレミアム商品券等発行事業に対して支援することにより、県民の消費喚起と県内事業者の売上拡大を通して地域経済の回復を図ってまいります。
 医療、介護、福祉分野に対する支援としましては、医療機関のほか、児童養護施設や高齢者施設、障がい者施設などの社会福祉施設における物価高騰等によるかかり増し経費に対して支援してまいります。
 農林水産業に対する支援としましては、畜産農家や漁業者、きのこ生産者に対し、飼料・資材・光熱費等の価格高騰分を支援するとともに、施設園芸農業者が行う省エネ設備等の整備を後押ししてまいります。
 中小企業等に対する支援としましては、政府が実施している「電力・ガス価格激変緩和対策事業」の支援対象となっていない、特別高圧の電気を使用している県内中小企業に対して、電気料金の負担軽減を図ってまいります。
 地域公共交通や地域観光業等に対する支援としましては、乗合バス及びタクシーの運行維持等のための支援金の支給を引き続き行うことといたします。併せて、深刻化するバス・タクシー事業者の運転手不足に対応するため、従業員の二種免許取得を新たに支援することで、地域の移動手段を確保してまいります。
 また、貸切バスやタクシーを活用した着地型オプショナルツアーや旅行者ニーズに合わせた手配型商品の開発支援を行うほか、仙台空港を利用する外国人観光客を県内に呼び込むため、仙台空港と山形・庄内間のバス運行の再開を支援します。
 さらに、国際チャーター便による観光交流を拡大するため、県内旅行会社と海外旅行会社が相互にチャーター便を活用する取組みを支援してまいります。

 その他諸課題への対応としまして、東北公益文科大学の公立化・機能強化の検討をさらに加速するため、財政負担のシミュレーションや具体的な公立化及び機能強化策の詳細な調査を追加実施いたします。また、DX・GX等新しい社会変革の動きが進む中、県内企業の持続的な成長をサポートするため、山形県企業振興公社と山形県産業技術振興機構を再編統合し、新たな産業支援機関を設立するための準備を進めてまいります。

 この結果、今回の一般会計補正予算総額は、46億5,400万円となり、今年度の累計予算額は、6,863億3,300万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて御説明申し上げます。

 樹氷復活・育成応援基金条例の設定につきましては、蔵王山のオオシラビソ林再生支援のための「樹氷復活・育成応援基金」を新たに創設するためのものであります。
 山形県都市公園条例の一部を改正する条例の制定につきましては、都市公園内における常時広告物を表示できる施設を追加するためのものであります。
 山形県公安委員会委員の任命、山形県監査委員の選任、山形県人事委員会委員の選任及び山形海区漁業調整委員会委員の任命につきましては、委員の任期満了等に伴い、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

 以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。

 

お問い合わせ