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更新日:2025年8月8日
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ツツガムシやマダニなど(以下「ダニ類」という。)はウイルスや細菌などの病原体を保有している場合があります。
病原体を保有しているダニ類に刺されると、つつが虫病や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)等の感染症を発症することがあります。
屋外活動や農作業、レジャー等の際は、十分にご注意ください。
ダニ媒介感染症かもしれないと思ったら、直ちに医療機関を受診してください。
つつが虫病は、病原体を有するツツガムシ(ダニの一種)の幼虫に刺され、高熱や発疹などの症状が出る感染症です。
山形県では、春のつつが虫病患者が多い状況です。しかし、最近は秋のつつが虫病患者が増加傾向にあるので、春から秋のいずれの季節でもつつが虫病に感染する危険性があります。
発熱(38~40℃以上の高熱)、発疹、ツツガムシ幼虫の刺し口の3つが主な特徴です。
1.病原体を持ったツツガムシ幼虫に刺されて5~14日頃に38~40℃以上の高熱で始まり、全身倦怠感(だるさ)、悪寒(寒気)、頭痛、咽頭痛、関節痛、食欲不振などの風邪のような症状を伴います。
2.熱が出てから2~5日頃にはほぼ全身に粟粒大から小豆大の赤い発疹が現れ、刺された部位(刺し口)の近くが腫れてきます。
3.刺し口は、はじめは紅色で皮膚の表面が小さく盛り上がった発疹です。その後、水疱、膿疱となり、発熱後6日目頃には中央がかさぶた状で周囲が発赤した状態になります。刺し口の大きさは1cm前後で、皮膚の柔らかい部分に多いため、全身をくまなく探すと刺し口が見つかります。
つつが虫病は適切な治療がなされないと心不全、腎臓障害、肝臓障害、肺炎、脳炎等の重篤な症状が現れ、お亡くなりになる場合があります。
早期に治療すると完治します。
早期発見・早期治療が大切です。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、病原体を保有するマダニに咬まれることで感染する感染症です。
また、SFTSウイルスに感染したペット(ネコやイヌ)から人への感染や、患者の血液など体液から人への感染も報告されています。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の患者は、令和7年8月1日現在、山形県内での報告はなく、西日本を中心に報告されておりましたが、患者が確認された地域が徐々に広がっており、今般、北海道でも報告があったことから、今後は日本全国で患者が報告される可能性があると言われております。
潜伏期間は6~14日間で、発熱、消化器症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)、頭痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血などが主な症状です。
重症化しやすく、SFTSウイルスに感染した動物から感染し死亡した患者の報告もあります。
致死率は10~30%程と言われています。
屋外活動等の後は入浴し、マダニに咬まれていないか確認しましょう。
マダニは人や動物の皮膚に咬着(咬みついたまま皮膚から離れない状態)すると、数日(長いものは10日以上)吸血します。
吸血中のマダニに気が付いたら、無理に自分で引っ張ったりせずに、ただちに皮膚科等を受診し、除去してもらってください。
マダニに咬まれた後、症状が出た場合は医療機関を受診してください。対症療法が主体となりますが、抗ウイルス薬による治療が検討される場合もあります。
ペットにマダニの咬着が認められた場合は、獣医師に除去してもらってください。
つつが虫病や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はワクチンがないため、予防が大切です。
ダニ類は、田畑や山林、やぶ、河川敷、草原、草むら等に生息しています。
農作業や山菜採り、キャンプ、ハイキング、イベント等で草の茂った場所に立ち入る時には次のような予防対策をしましょう。また、ペットへの対策も効果的です。
最も重要なことは、草の茂った場所に立ち入った後は、ダニ媒介感染症を疑うことです。そして、すぐに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
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